魔境と呼ばれる最高位戦B1リーグ。

Aリーグが全員強者であることは過去の歴史が証明しているが

ここ数年、B1リーグがかなりのハイレベルになり魔境と呼ばれるようになった。

 

私の最高位戦入りが確定した2007年、当時のB1リーグを観戦したころとはかなりの差がある。

選手は各自さらに強くなるために進化を続けようと努力を

するわけであるが、新たな取り入れが自身の長所を消すこともある。

例えプレミアが付いたルールであっても年間48戦も戦えば

現在の実力が数字に表れるものである。

今期の私がこれに該当し11節終了時にマイナス300を背負うという過去最悪のスコアとなった。

この状況になるということは、私の新たな取り入れは失敗であったということを認識し、最終節を戦うことになる。

 

迎えた最終節、心に誓ったことはノーテンバップでは勝負は

決まらない、無理なテンパイ連荘はしない、勝ちに固執しない

この3つである。

点差で打つマージャンでは勝ちきれない、そう30数年考えて

きたのだから自分らしく敗北を受け入れようそんな気持ちであった。

 

最終節半荘2回を残し、最下位に転落していた。

それでも冷静沈着に点差では打たない、どこかワンチャンスでの爆発を待ち続けた。

最終戦降級回避まで51ポイント差、別卓のターゲットは坂井P。

同卓の曽木Pとは着順勝負。

この2名を捲らなければならない。

東2局 メンタンツモイーペーイコウドラ2の6000オールで

僅かな光が見えてきた。

 

南2局、親番約5万点持ち

もう少し稼いでおきたいところにターゲットの曽木Pからリーチが入る。

終盤、私は追いつき下記のテンパイとなる。

東東東發發發②③④⑤⑤⑤白

メンホンサンアンコウ役役のツモり倍満である。

次巡ツモ⑦で絶好の待ち替え、上家の河野Pが国士で受けに

入っていることもあり迷わず待ち替えとなった。

この局がすべてを決めるのでは・・・

そんな気持ちであるが、次巡のツモが白で顔面蒼白状態となった。

それでも心を揺らさずに平静を装っていたが、今度は一枚切れの中を引かされる。

当然待ち替えせずにツモ切るわけではあるが、2巡後にやって来たのは中であった。

心をえぐるようなツモではあるが、選択ミスではないと言い聞かせ流局となった。

この局が致命傷になるかもな、そんな心境であった。

オーラス追い上げる曽木Pをかわすべく、最後は河野Pへ差し込み終了とさせた。

別卓の坂井Pが3着以下であればまず降級回避となる。

 

最後は土壇場の強靱な精神力で凌いだ感じとなった。

過去に順位戦や八翔位戦でのギリギリの戦いの経験値が

生きたのではないだろうか。

結果的に降級回避とはなったが、無様な成績であったことは

数字が表している。

 

来期、B1リーグ、クラシック1組にすべてを・・・