しろやぎさんから  おてがみついた

くろやぎさんたら  よまずにたべた

しかたがないので  おてがみかいた

さっきのてがみの  ごようじなあに


くろやぎさんから  おてがみついた

しろやぎさんたら  よまずにたべた

しかたがないので  おてがみかいた

さっきのてがみの  ごようじなあに



有名な歌ですね。

白ヤギが黒ヤギに手紙を出す。

黒ヤギが読まずに食べてしまう。

黒ヤギが「さっきのてがみのごようじなあに」と返信。


白ヤギが読まずに食べる。

そして「さっきのてがみのごようじなあに」


永遠に続く童謡です。



まぁ、ここで皆さん一番気になってることがあると思います。


”一番最初の手紙の内容”です。

白ヤギが黒ヤギにあてた手紙には、一体何が書かれていたのか。



まぁ、確信から追求しても答えは出るとは思ってませんので、順を追いましょう。




”何故、黒ヤギは手紙を読まずに食べたのか”


・不必要だと判断した。


皆さんは手紙を読まずに捨てる事がありますでしょうか。

恐らくあるはずです。

DMやカード明細など、内容の分かりきったものや、興味の無い物は捨ててしまう人もいるはずです。


では、黒ヤギも同様の理由から白ヤギの手紙を食べてしまったのでしょうか。

「否」ですね。


黒ヤギは返信をしています。「さっきのてがみのごようじなあに」と。

黒ヤギにとって、白ヤギは何かしらの情報、意思を自分に宛てているのだ、と考えて返信をしているのです。



では、他の理由。


ヤギは紙を食べる。

このセンセーショナルな生態系は、幼い頃に誰だって聞かされて驚いたはずです。

無論、ヤギだからこそ「紙を食べる」内容が童謡に出来るわけです。


では、何故食べたのか。


・腹が減っていたから


ヤギの世界に郵便がある、ということは、何かしらの文明が存在しているという事です。

食料が不足しているといった理由から黒ヤギが白ヤギからの手紙を食べてしまったのではないでしょうか。


ただ、これにも疑問が残ります。


「何故、返信用の自分の紙を食べないのか」といった事です。


自分の紙は嫌いなのでしょうか。そして、白ヤギも黒ヤギからの手紙を食べてしまうという事は、場所の異なる地区がお互いに食料不足にあえいでいるという事になります。

そして、自分達の手持ちの紙は絶対に食べない、食べたくないという事になります。

体質的に食べられないのかもしれません。


だからといって、手紙と分かってて食べるような飢餓状態のヤギが、郵便を出すでしょうか。

読まずに食べるという事が成立する以上、恐らく封筒に入っています。

葉書より割高なはずです。

しかも、「さっきのてがみのごようじなあに」と悠長な返事を出せるような精神状態ではないはずです。


「当方、自治体の悪政と度重なる天候不順のために、食物が全くなく非常に危険な状態にあります。

あつかましいお願いとは思いますが、食料を分けて恵んで頂く事はできないでしょうか」


まず、こんな感じで手紙を出しますね。

食べてしまった手紙の内容などどうでもいいはずです。今日をしのげないぐらいなんですから。



となると、これも「否」


では、次の理由


・読みたくないから


黒ヤギは白ヤギからの手紙を読みたくないのです。

そして同様に、白ヤギも黒ヤギの手紙を読みたくない。


なかなか難しい状況ですね。

一つ仮定してみましょう。


白ヤギは黒ヤギに好意を寄せているとします。

つまり、最初の手紙はラブレターです。

ただし、黒ヤギは白ヤギとは仲は良いもののそういった感情はないとします。

手紙を読まずとも内容は分かる。そして、読んでしまえば断る事しかできない。

気持ちは嬉しいが、断ってしまう事で二人(二匹)の関係が悪くなるのは嫌だ。


「読まずに食べてしまった事にしよう」


黒ヤギはとぼけて、「さっきのてがみのごようじなあに」と。


そして白ヤギ


何故恋心を向ける相手からの返信を読まずに食べてしまったのか。

単純ですね。


勇気がないんです。

告白はしたものの、断られるのが一番辛い。気持ちに応えてくれているかもしれないけれど、不安。

こういった時は不安になるものです。

自分は仲良く黒ヤギと過ごせればいい。いつか別れる日がくるのも辛い、だったらこのままでいいじゃないか。

返事を読まなければ、とぼけてまた黒ヤギを思い続けられる。

いつか勇気が出たときにまた、手紙を送ればいいじゃないか。

でも、返信してくれて音信不通なのも失礼にあたる。


「読まずに食べてしまった事にしよう」



他にこんな状況も考えられます。


大家の白ヤギは、自分の借家に住んでいる黒ヤギの近隣との折り合いの悪さから、立ち退きを望む声が方々から自分に寄せられる。

おまけに黒ヤギは家賃を滞納する事も多い。


ところが、白ヤギは黒ヤギの内情を知っている。

深夜に街をうろつく姿や、その真っ黒い風貌から近隣に不気味がられているものの、単純に病棟で夜勤をしているだけである。明け方帰宅時に些細な事で近隣と口論しているのも、病棟勤務のストレスによるもので、たまに自分の家に来た時は社交的で明るく、非常に素晴しいヤギであることも。



ところがやはり近隣の苦情も無視するわけにはいかない。


最初の白ヤギの手紙は立ち退き状ですね。

一方黒ヤギ


手紙の内容は読まずとも分かる。出て行けという大家の言い分も分かる。だが引っ越す資金も新しい住居のあてもない。

大家はいい人だ、自分が黒ヤギだからといって世間のように差別された事などはない。自分のワガママでいつまでも家賃を納めないわけにもいかない。

だが、一体自分が何をしたか。

大家は家賃にうるさい人間ではない。自分が幼い子供の治療費の為に生活が苦しい事も把握してくれている。

心無い近隣住人が自分を立ち退かせようと大家に詰め寄ったのは想像に難しくない。


何故自分だけが犠牲になるんだ。

大家には悪いがしらを切らせてもらおう。


「読まずに食べてしまった事にしよう」


大家の白ヤギも白ヤギで、「この返信を読んでしまうと、黒ヤギが最終通告を受け取った事を認めることになる」

心無い近隣のやつらの言う事だけで黒ヤギを立ち退かせる書面を送ってしまった事を悔やむ白ヤギは「読まずに食べてしまった事にしよう」


となります。



成立しそうなこの「読みたくないから」説ですが・・・


「否」です。


何故かというと、「読みたくないけど読んでからでもとぼけてて平気」という状況があるからです。


ラブレターにしても、黒ヤギの返事を勇気の無い白ヤギが読みたくないのは分かりますが、黒ヤギは読んでからとぼけても精神的には大差ないからです。

立ち退き状にしたって、お互い読んでからとぼけても平気な内容だからです。

つまり、「読まずに」食べなくてはいけない絶対状況じゃないんです。



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長々書きましたが、私はひとつの結論を出しました。

永遠に繰り返されるこの手紙のやり取りの真意を見つけました。


でも、


疲れたんで後日にします