初めての山手線一周を終え約一ヶ月。
所要時間13時間半という不名誉な記録を塗り替えるべく、
前回の反省を活かしてまず道具から見直した。
具体的には
・くたびれてクッション性が無くなった安い靴。
・ウォーキング用ではないゆるい靴下。
・数に余裕が無かったアミノバイタル。
これらを改善し、万全の状態で取り組めるようにした。
天気や気温を加味し、再チャレンジの日は6/9に決定。
再チャレンジ当日。
厚めの雲が空を覆うものの、雨は降っていない。
気温も前日に比べ低め。
まさに絶好のコンディションだ。
約一ヶ月前にも見た景色。
前回は苦戦を強いられたが、初めてだったことや装備を言い訳にできた。
今回はしっかりとした装備を揃えており、二度目でもあるため言い訳はできない。
タイム短縮を心に誓い歩き始める。
開始時刻は前回と同じAM5:30だ。
1.代々木駅(5:38)
2.原宿駅(6:00)
3.渋谷駅(6:18)
ここまでは前回とほぼ同じペースで到達。
問題はここからどれだけペースを維持できるかだ。
4.恵比寿駅(6:41)
5.目黒駅(7:01)
6.五反田駅(7:17)
7.大崎駅(7:31)
大崎駅時点で前回より-13分。
だがここで、前回には無かった休息を挟むことにした。
前回は大崎~品川で疲労が一気に増したため、
そうなる前に糖分やアミノ酸を補給してしまおうという作戦だ。
ベンチに腰掛け15分ほど休憩を取ると足の重さはほぼ無くなり、
フレッシュな状態で再開できた。
ここから先は前回の北品川経由するルートとは異なり、
御殿山を経由してより時短を目指すこととした。
途中で見つけた旧NTTドコモのロゴ。
調べたらロゴ変更からちょうど16年らしい。
月日が経つのは早いものだ…
8.品川駅(8:07)
休息を挟んだが、前回より-21分で到達。
そして前回より明らかに疲労も少ない。
僕は明らかな手応えを感じていた。
9.高輪ゲートウェイ駅(8:20)
10.田町駅(8:40)
11.浜松町駅(9:03)
この時点で、前回より同時刻でも2-3駅先を行っている。
だが流石に、疲労というか関節の筋肉痛が出てきた。
そこで自分が取った対策は、なるべく上を向いて歩くということだ。
上を向いて歩くことで姿勢が良くなるとともに、
自然な状態で程よく膝関節を使いながら歩くことができる。
歩き方の工夫、こまめな水分補給でコンディションを維持しつつ先へ向かう。
12.新橋駅(9:24)
13.有楽町駅(9:36)
14.東京駅(9:48)
前回からちょうど-1時間。
いいペースだ。
疲労の少なさから本来取る予定だった休憩を先延ばしにし、
トイレ休憩だけで丸の内を後にする。
途中で映画の撮影に行く手を阻まれるなどの障害もあったが、
東京を過ぎてもコンディションの悪化はわずかだ。
15.神田駅(10:08)
16.秋葉原駅(10:21)
17.御徒町駅(10:34)
開始から5時間が経過し、行程も半分を消化。
そろそろお腹が空いてきた。
ということで、チェーンの家系に入る。
美味しいは美味しいが、数日前に直系をたべていたこともあり感動はない。
やはり別の食べ物という感覚だ。
20分ほどで店を後にし、御徒町駅前通りを通って上野駅へ。
途中、全裸の女性がプリントされたTシャツを売る店が数軒目に入った。
ある意味去年行ったカンボジアのフリーマーケットより治安が悪い。(苦笑)
18.上野駅(11:03)
前回との差はついに90分に広がった。
半分強で90分削れているということは、一周で180分。
10時間半切りも見えてくる。
この時点で、「16時前に新宿に到着する」という目標ができた。
上野~鶯谷は前回と異なり線路際の小道を通る選択。
だがラブホ街の路地に迷い込み、少々のタイムロス。
19.鶯谷駅(11:21)
前回は上野~鶯谷で疲労が一段と酷くなったが、
今回は緩やかに疲労が溜まっているという感じだ。
十分なエネルギー補給とアミノ酸補給により、体がガス欠になっていないのだろう。
20.日暮里駅(11:34)
21.西日暮里駅(11:50)
前回は恐怖すら感じた常磐線の踏切だが、今回は怖くない。
西日暮里~田端間は線路の西側を歩き、田端駅の南口を通ることに。
これで距離と登り坂の両方を減らす作戦だ。
22.田端駅(12:00)
6月ということもあり、紫陽花がきれいに咲いていた。
23.駒込駅(12:16)
24.巣鴨駅(12:33)
25.大塚駅(12:48)
疲労は深刻な域に達していないものの、足の裏の痛みが辛くなってきた。
どうも新しい靴でもクッション性は十分でないようだ。
駅前のベンチで少々休憩。
とはいえこの時点で前回-3時間15分。
10時間切りがほぼ確実になってきた。
自分の限界に挑戦すべく、アミノバイタルを補給しすぐに発つ。
26.池袋駅(13:20)
27.目白駅(13:40)
足裏の痛みは限界を迎えつつあったが、タイムはついに9時間半切りが見えるように。
ロスを減らすため休憩を取らずひたすら歩き続ける。
28.高田馬場駅(14:02)
29.新大久保駅(14:20)
今回最も辛かったのは新大久保~新宿間だ。
ギリギリ達成できそうな9時間15分切りを目指すため、
すでに限界を超えた足裏の痛みを無視して歩き続ける。
ここまでランナーズハイのような状態で歩き続けてきたが、
ついにその麻酔が切れたような感覚だった。
そして
30.新宿駅(14:44)
目標であった11時間半切りを遥かに上回る、9時間14分でのフィニッシュ。
Twitterなどを見ても、これ以上速く走破している人はなかなか見ない。
自分の体力、知力そして気力を使い果たして出した渾身のタイムだ。
二回の山手線一周チャレンジを経て、
自分はたくさんのものを得られたと思う。
特に大きいのは
・運動をする際の準備、休憩の大切さ。
・辛いときでも歯を食いしばってやり続ける根性。
・辛いことをやり遂げた際の達成感。
の3つだ。
おそらく、今後当分は山手線一周チャレンジを行うことは無いだろう。
なぜならばこれ以上のタイム向上は狙いにくいからだ。
しかし、今後はコースを変えて長距離ウォーキングを続けるだろう。
このチャレンジを経て感じた歩く楽しさ、達成感は何者にも代えがたいからだ。
体力、そして気力に自信がある人は是非チャレンジしてほしい。
想像を超える疲労や辛さがあるだろうが、
ゴールすれば間違いなくやってよかったと思えるはずだ。