もともとは「憂き世」と書いていたらしいです。辛く、儚い、変わりゆくこの世。では、逆位の「浮世離れ」となると?現代ではあまりいい意味合いでは使われていない気がします。芸に邁進する人や、道楽人や、遊び人や(幼少期の刷り込みとは恐いもので、遊び人と言えばいまだに火野正平さんがいの一番に頭に浮かびます)。まあ、これらは間違いなく「憂き世」離れしたところにメンタルを向けている人です。逆に言うと、そうでなければ成りえないですし。

 

木ねじを板に打ち付けて、それをヤスリで磨いて凹凸を無くしていくような。時と場合によるけど、異物感は大事にしたいですね。今で言う浮世離れの感覚とは、この異物感のような気がせんでもないです。だって、浮世だろうが浮世離れだろうが、辛く、儚い、変わりゆくこの世なのは同じですから。