「はだしのゲン」の作者である、
中沢啓治さんがお亡くなりになりました。

「はだしのゲン」は、僕らが子供の頃には、
唯一、漫画で教室に置くことを許されていたタイトル。
おそらく、現在もそうなんだと思います。


俺は物心がつく以前から、祖父母によって、
その被爆体験を聞かされてきました。

何が痛くて、何が怖くて、何が悪なのか。
そのガイドラインすらよく解らなかった幼少期。
とにかく、絶対に原爆はいけないんだ。
それだけは間違いなかった。

祖父が語ってくれた体験は、
えも言われぬ怖さと痛さがあり、涙ぐみながら聞いてたもんです。


小学校に上がり、
教室などで「はだしのゲン」を読むようになり、
漫画と言う浸透力から、戦後の広島の事を、
ようやくリアルに理解することが出来た気がします。
原子力爆弾の本当の恐ろしさや、人間の心の強さを。

自分の父親と同年代の中沢さん。
被爆一世である祖父母世代だけではなく、
二世の世代も、高齢化してきた現状。

三世の俺がやらなきゃいけない本当の仕事は、
これな気がします。


漫画はあまり読まないんだけど、人生において、
最も心に残っている漫画は「はだしのゲン」です。
大人になった今、もう一度読み直したいです。


中沢さん、お疲れ様でした。
本当にありがとうございました。

ご冥福をお祈りします。