4日目:

南沼キャンプ指定地 ~ トムラウシ山 ~ ヒサゴ沼避難小屋


本日も定時である、2時半に起床。
テントを開けてみると、満天の星空。
もう、素晴らしい御来光は約束されたようなものだ。

軽く朝飯を食い、まだ寝ている体にムチを入れ、
昨日に続き山頂へ足を進める。

同じく、昨日に引き続き、
山頂には物凄い風が吹き付けていた。
風速20m前後だと思います。

そんな中、全てを融かしてくれるような朝陽を見つめる。
時間の経過も、暴風も、下界での煩わしさも。

体中の感情に、ゆっくりと染みこんでいく。

強風過ぎたけど、
快晴のトムラウシ山頂での朝陽を拝めただけで、
この山行の勝負はあった気がする。勝負ではないが。


今日は、時間をゆったりと割いた行程を組んでいる。
ヒサゴ沼まで下り、テントを張って、ゆっくりと時間を使う日。
沼の水や、雪渓の水を汲み、飲み水を作ったり、
濡れたものを乾かしたり、本を読んだり、付近を散策したり。
くだらない話をしたり、男のロマンを語ったり。


あれほどまでの強風が、ぱたりと止んだ夕刻前。
ヒサゴ沼は鏡面と化した。
どっちが空なのか判らないほどの映り込みだ。
吸い込まれそうだ。

今日も、太陽が沈むのを眺めた。
朝は、太陽が登るのを眺めた。
そして、それに変わって、月が登り始める。

空の色は少しずつトーンを落としていき、
じっとそこに隠れていたであろう星たちが、少しずつ輝度を増していく。


風が止んだ夜。
無音の世界。雑踏など皆無な、無音の世界。
動の無い世界。映像が止まった世界。
自分は、ここに居るべきなのか、戻るべきなのか。
それすら判らなくなる、間のような世界。

超が付くほどのスローペースで、
月にかかっては流れていく雲。
そこだけが、唯一「動」を感じる世界。でも、本当にスローだ。
息を潜めなくていいんだと言う事を知り、
ゆっくりと、静かに、大きく、呼吸をする。


自分が、地球と同化して行くのを、
少しだけ感じることが出来た4日目が終わる。


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