2日目：
裏旭キャンプ指定地 ～ 間宮岳 ～北海岳 ～ 白雲岳避難小屋 ～ 忠別岳
～ 忠別岳キャンプ指定地
2時半に起床。
今日1日のエネルギーを補給する。
消費カロリーからすると、かなりの量を食べなきゃいけないが、
山での食事は粗食が極まる。
常に空腹状態で動いていると言っても過言ではない。
満腹に食える山小屋泊と違い、テント泊は、こういった面もストイック。
だが、これもまた楽しい。
間宮岳に登る途中で御来光。
今日は晴天になるだろう。
ピークは過ぎているが、山のお花が素晴らしい。
チングルマ、りんどう、トリカブト、コマクサ。
シマリスが目の前をうろちょろする。かなり可愛い。
チングルマを食っている姿を見て、疲れも吹っ飛ぶ。
白雲岳避難小屋を越えたら、いよいよ高根ヶ原だ。
楽園のような景色が続き、自分の居場所が行ったり来たり。
ここは現世か、夢の世界なのか。
ヒグマの出現が多いエリアでもあるゆえ、
たまに周囲を見渡しながら歩く。
ちなみに、今回の山行では、トータルで6回も、
ヒグマの糞が登山道に落ちているのを見ました。
中には、新鮮なモノもあり、気を引き締める。
忠別岳。
この山は、八ヶ岳の硫黄岳の爆裂火口みたいな山だ。
気づけば、忠別岳あたりになると、こういう山容が増えていた。
大雪山が巨大な火山だったことが伺える。
ただただ、そのスケールには感嘆するしかない。
忠別岳を下りると、本日のテント場だ。
昨日以上に人気のないエリア。
忠別岳の頂上と、なだらかなカルデラ斜面を見渡せる、最高の場所。
水は、同じく雪渓から取る。雪渓と言うとキレイそうだが、
実際にはかなり汚れている。1年を通して解けない訳だから、
いろんな物質も降り積もっているだろう。それが解けた水。
そこに加え、前回でのブログでも書いた、キタキツネ等による、
エキノコックスを危惧せねばならぬ。
この広大すぎる山域と比べて、水事情は極めてよろしくない。
沢に出くわすことも一度もないし。
出くわしたとしても、それをゴクゴクと飲めないのは惜しい。
御来光を見て、1日が始まり、
落日を見て、1日が終わる。
そして、月がのぼる。
正しい時間軸で1日が経過している事を、改めて感じる。
午前零時を過ぎたあたりから、風が勢いを強める。
揺れるテントと、風の音。睡眠もままならない。
明日の山行は大丈夫かな？そんな事を案じながら、体を休める。
