少し久しぶりに、松井さん(the primrose)と音楽の話をした。
松井さんは、年齢的に、俺の10年先を生きているが、
音楽に向かう姿勢は、10年の差以上のモノを感じる。

「the primrose」の新作を制作し始めて、
かれこれ、7年が経過しています。
作業をしている時期と、休んでいる時期があるので、
丸々7年間、制作をしているわけではないのですが。

でも、やっと、来春にドロップをする予定らしい。

この7年間、
個人的には、その断片を聽かせてもらっていた。
この間に同じ曲が、どんどん変遷して行った様も知っている。


昨日、話していて、
松井さんは、こういう言葉をさらっと会話の中で残した。
「7年経って、やっとアルバムの全貌が見えてきたよ」


これって、言葉以上のことを多く含んでいて。
日々、締切りや予算に追われて、音楽を制作している自分には、
頭上から、ブリキのタライが落ちてきたほど衝撃。

目が覚めたよ。

彼が、現在、録音している音たちは、
その1音1音が消え行く寸前まで、丁寧で繊細で。
その音のエッジのシェイプが、限りなく優しい。

最新の曲を聴かせてもらったけど、
こんな音楽を作れるのは、間違いなく、日本で松井さんだけ。


そんな彼だからこそ、
欧州の表現者たちからも、シンパシーを受けるのだろう。


Theo Jansen(テオ・ヤンセン)

MAIA HIRASAWA(マイア・ヒラサワ

Kristoffer Ragnstam(クリストファー・ラングスタム)


「テオ・ヤンセン」の、
NEW DVDの音楽は、すべて松井さんによるもの。
ジャケットは、友人のイラストレーターの真美ちゃんが。

このDVDは、素晴らしくワクワクした。
映像の色味も音楽も、テオ・ヤンセン本人の軌跡も。
俺は絶対に製品版を買いますよ。
これぞ、アートの結集だよ。


「マイア・ヒラサワ」は、日系スウェーデン人の女性。
でも、ずっと向こうに住んでいるので、日本語はNGなんだとか。
先日、彼女が来日した時に、松井さんのスタジオで録音したらしい。

その時の映像をチラッと見せてもらったんだけど、
映像なのに、鳥肌が立つほどの歌でした。ちょっと桁違いだね。
スカンジナビアでは、ビョーク級の人気を誇る人みたい。


「クリストファー・ラングスタム」は、
今回、マイアのバックバンドを務めたバンドなんだけど、
このクリストファー・ラングスタムってバンド自体が素晴らしいの。

ドラムが歌うんだけどさ、これがめちゃくちゃいいの。
ドラムプレイもシンパシーをかなり受けた。

そう簡単には来日はしないと思うけど、
是非とも一緒にやりたいバンドです。



自分も音楽人の端くれだ。
襟を正し、生活の全てを音楽に捧げるべく。
もっともっと、精進せねば。
もっともっと、世に自分を残したい。
もっともっと、音と遊びたい。