野菜に関する記事が出ていたので抜粋して紹介します。

 

(2月27日 日本経済新聞)

野菜生産、長引く資材高

 ~重油4割、肥料5割上昇~

 ~コスト転嫁難しく・・・離農も~

  「野菜の生産に使う資材の価格高騰が、農家の経営を圧迫している。輸入に頼る重油や肥料の価格が高止まりし、特にハウス栽培への影響が大きい。作物へのコスト転嫁が難しく、苦境に立った生産者の離農を招いているとの声がある。」

  「冬に出回るキュウリやピーマンといった果菜類は、ビニールハウスで促成栽培する。ハウス内を暖める重油は経費の2~3割を占める。」

  「農業物価統計調査によると、23年平均の重油の価格指数(20年平均=100)は 142.9と3年で4割上昇。肥料(総合)の指数も 147.0と5割近く上がった。」

  「日本は重油や肥料の原料をほぼすべて輸入に頼る。重油の原料となる原油の価格はウクライナ危機や中東情勢の緊迫で高止まりする。肥料原料もロシア産の供給懸念で高騰した。」

  「重油や肥料以外の資材も高い。ハウスに使う農業用ビニールの価格指数は 23年平均で 120.9、露地栽培で作物の覆いに使う農業用ポリエチレンは 125.0まで上昇。水を通す硬質塩化ビニール管は 137.0に達している。」

  「一方、農家の出荷価格を示す生産者価格指数は、野菜が 23年平均で 113.3と、1割の上昇にとどまった。」

  「東京商工リサーチが 23年12月に実施した調査によると、24年に自らの業界で倒産が増えると答えた割合は”農業”が 83.3%と、全99業種の中でも高い水準だった。担当者は”高齢化も進むなか、燃料や肥料などコスト高が続くことが見込まれ、厳しい見方が多い”と説明する。」

 

  今日のスーパーのチラシを見ると、キュウリ1本 58円(税別)、3本 148円でした。

  それにしても、農業資材(肥料・ビニールなど)の値上がりは厳しいです。家庭菜園(趣味)でやっている私でさえ、この値上がりは響くのに、農家は大変だと思います。果物の価格が高いという記事も紹介しましたが、農家の離農が本格化する気配がします。これが杞憂であればいいのですが・・・。「日経平均株価が過去最高値を更新した」と言っている場合か。「国内食料自給率の低さ」をどうするかが、もっと大切なことでしょうに!

※果物に関する記事は、2024年1月13日ブログ「果物卸値最高」(テーマ別:新聞・雑誌記事)を参照にしてください。