手術の夜から、フィリップとバーバラ、その他近所の人たちが心配して、何度も頻繁に家や携帯に電話をくれました。
昨日も、病院に行ってどんよりした雰囲気でふたりで帰宅した後に、フィリップから電話がありました。
Ich bin kleine Japanerin

「今から病院行こうと思うけど…」というので、集中治療室だからそう簡単には入れないから…と断りました。
でも、やっぱり心配なようで、私たちが家にいるなら家にちょっと行ってもいいかということだったので、すごく心配してくれてるし、ゴッドファザーなので手術の経過などを話そうということで仕事帰りに寄ってもらいました。

「なにもしてあげられないからしょうがないね…」という話になってしまうけれど、必死に私たちのモチベーションをあげようとしてくれていました。夕食にピザでもオーダーして、いろいろな話をしていると…。
「そうそう、ちょっと考えがあるんだけど…。」
「ルナ貯金をしようと思うんだけど。俺の計画だと、ルナのアカウントを一つ作って、1ヶ月に25ユーロずつ積んでいくのね。で、ルナが25歳の時に貯まった分をすべてあげるの。ただ、そのアカウントは25歳まで使うことができなくて、自分で家を買う、マンションを買うっていう時にしか使えないんだ。」と。

銀行でそういうプランがあると説明されたそうです。大体、利子付きで25歳の時には8000ユーロ近くになる予定だと。

「25歳だと、大体お金の使い方も安定してる頃だろうし、結婚してるかもしれないし、一人暮らしをしたいって考えてるかもしれないし。車を買うとか、免許代にするっていう程度の金額は、自分で働けば稼げる金額だから、自分のすみかを定めたいって思った時に少しでも足しにしてくれたらって思うんだけど」と。

フィリップ自身も、18歳の時に産まれた時から作ってもらったアカウントのお金をもらったそうです。
ただ、18歳だとお金の使い方もよくわかってなくて、無駄遣いしたと後悔していたそうで…。

ということで、フィリップの「ルナ貯金計画」に意見を求められたので、「ルナも喜ぶだろうし、すごく論理的な理由もあるし有効なお金の使い方だと思う」と賛成しました。

こんなにルナに一生懸命なフィリップですが、自分の結婚までの道のりはまだまだかな…。
自分の彼女のことについて、
「めぐみはニナ(彼女)のことどう思う?」と。
「すごく優しいし気が効くよね。すごくフィリップのことも好きみたいだし。」
フィリップは、若い頃から「結婚は絶対しないし、自分の子供も作らない」タイプだったのにも関わらず、今回ばかりは将来を考えてもいいかなと思ってると。ただ、仕事で香港転勤のチャンスがありそうだけれど、彼女がCastropから全く離れたがらない子なので、将来の考え方が違うから難しいかな…と悩んでる様子でした。
「一緒の住むこととか考えたりしないの?」と聞いてみると、
「俺のフラットは俺のお城だから笑。仕事から帰って来たら誰にも邪魔されたくないし。」と。
ホルガーが「家に帰って来てご飯ができてたり、一緒に食べる人がいたり、暇な時にゴロゴロしながら映画を一緒に見たり…そういうの想像してみてごらんよ…。けっこういいもんだけど」と言っても、「ふ~ん…」と。
やっぱり、結婚には向いてないのかな…。