初めてのホールで亀井聖矢さんのピアノリサイタルを聴く | アダージォな毎日~愛犬と一緒♪

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先日リハーサルで行った岐阜県の和菓子

 

「森の水鏡」

 

とても美味しかったです♪

 

栗きんとんは口のなかでモソモソするからあまり得意ではないのですが、こちらは栗きんとんをくず餅で包んだものでもちもちしています。

 


甘いものでほっこりする時間て必要だ~。


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さて、昨日は以前から一度行ってみたかった知立リリオ・コンサートホールに亀井聖矢さんのリサイタルを聴きに行ってきました。

 

 

 

 

元職場の先生(大学の後輩でもある)と一緒に聴きました。


彼女は初めて生で亀井さんを聴くことに...。

 

 

亀井さんが登場したとき黒シャツもお似合いでしたが、「顔色悪い?超多忙だけどお疲れが溜まっているのでは?」と余計な心配を(^^;;   

笑顔がなく硬い表情にみえました。

 

 

プログラムはほぼ新しいものという

新鮮な曲目でした。


個人的にはシャコンヌ入れて下さって嬉しかったなぁ。

 

 

【Program】

ブゾーニ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータから「シャコンヌ」(J.S.Bach)ニ短調 BWV1004

ショパン:幻想曲 ヘ短調 Op.49

ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22

~休憩~

ラヴェル:ラ・ヴァルス ニ長調

リスト:「ノルマ」の回想(ベッリーニ)S.394 R.133

 

アンコール

リスト:パガニーニ大練習曲3番「ラ・カンパネラ」

 

 

初めて披露する曲ってピアニストにとってはピリピリします。


今回時期早々にのせた曲目(アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズはつい最近譜読みを始めたとのこと。この多忙な中、それをもうリサイタルで!)が見受けられましたが、主要都市の大きなホールよりも地方の小じんまりしたホールで先に弾いておきたいという気持ちもあったことでしょう。

 

 

前半を聴いて

「なんか音が延びてこないね~」

「デッドな響きだわ」

「スタインウェイだよね?」...と彼女と同じ感想でした。

 

今まで聴いた亀井さんののびやかな音とは違う...。

 

音量はあるのに空間に広がっていかない感じがもどかしくもある。

 

席は正面で申し分ない席なのだけれど...。

 

 

コンサートホールって大抵暖房が効きすぎですけど、昨日はことに暑かった!

乾燥もすごかったです.....汗

こちらも息苦しくなるくらいに(284席なので空間が狭いこともあるかも)

 

 

なんとなく音色の調整がしにくそうで弾きにくそうな印象。

 

繊細な部分はとても気を遣って弾かねばなりませんが、弱音のコントロールに苦戦しているように感じました。

 


アンダンテ・スピアナートの右手が出てくる旋律の一音目などは、大きく鳴りすぎてこちらもびっくりだったけど、亀井さん自身も戸惑っていたと思う。

 

 

 リハーサルで入念に確認したい部分ですね。

 

冒頭の旋律の部分、すごく大事だと思うので....。

 

 

 

目にする感想は絶賛の嵐なのですが、私は感じたことを素直に書きたいと思います。

 

(もちろん亀井さんを応援しているし、今後も楽しみにさせて頂いているので何度も聴きに出かけています)

 

 

バッハ=ブゾーニのシャコンヌにしても、ショパンの幻想曲やポロネーズにしても、同じテンポ設定のなかでの不安定さが気になりました(テンポが変わってはおかしいところで速度が変わる)

 

拍の取り方やリズムも「?」って思うことがしばしば。

 

たとえばポロネーズに入るtuttiの部分ですが、同じテンポで持っていってほしい。

 

 

弾き始めたAのテンポがBでいきなり変わってしまい、休符を挟んでritenutoはあれどCでも前部分と繋がりが不自然なテンポに....

 

違和感を感じてしまいました(細かくてスミマセン!)

 

最後のクライマックスに持っていくところやアルペジョの豊かな響きは流石でした!

 

ポロネーズって難しいなぁ.....(自分も大学入学直後に急に門下の発表会に出ることになり1ヶ月弱で弾いた記憶が。でも中学のときから好きで遊びで弾いてたんですよね。地元のリサイタル等でも何度も本番を経た曲なのでアンスピにはどうしても煩くなっちゃう・笑)

 

 

シャコンヌも場面が切り替わるところなども曖昧なテンポが気になりました。荘厳な世界はよく伝わってきたのですが....。

 

 

 

今回初の曲目が多かったようなのでこれから弾き込んで練っていかれると思いますが、早く留学して違う視点で世界をもっと幅広くみつめてほしいなぁと思いました。

 

 

ご自身で「次なる国際コンクールに挑戦したい(ショパン国際コンクール?)」と仰っていましたが、準備期間はあと2年半....あっという間だと思うんです。

 


ただ技術があって弾けるだけでは説得力もなく聴衆は満足しないし、ショパンを感じることが出来ないし、世界の上にたつことは並大抵ではないでしょう。

 

(昨夜聴いてショパンの難しさを改めて感じた)

 

もはや売れっ子ピアニストになり、演奏の機会も増えまくりなのは凄いことだけれど、ある意味心配でもあります(老婆心ですが)

 

じっくり落ち着いて作品に向きあって勉強する時間とれるのかなって......。

 


海外へ出る前に演奏会が多数詰まっているけれど、海外へ出たら暫く勉強に集中ほしいなぁと。

 

亀井さんはご自身で作曲の勉強もされているから、楽譜の大切さは相当分かってると思うんです。

 


せっかくあらゆる面で恵まれているピアニストのお一人なので、これからの長い先をみて頑張っていってほしい。

 

 

 

後半のラヴェルや代表曲にもなっているノルマの回想は亀井さんらしさが充分に発揮出来ていて、聴いていて惹き込まれました(ノルマはロン=ティボーの直前のリサイタルでもお聴きしましたが、その時よりずっと感動しました)

 

 

彼は最初から最後まで本当に痩身の演奏をなさるので、それはとても気持ちがよいです。

 

やはり応援したくなりますね。

 

 

でもね......

お隣で聴いていた方達は1曲ごとに「わぁ~!」「きゃ~!」て奇声をあげたり「すご~い!」て大騒ぎだったんですよ真顔 若者じゃないですよ汗

感動して泣いているならまだいいのですが、何とも複雑な心境になりました。。。 

 

 

次聴くリサイタルのときは、更に磨きのかかった演奏になっていることを期待したいと思います。

 

 

 

明日はとある試験の伴奏です。

責任重大...頑張ります〜!

 

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