3月に空いた賃貸物件の改修をしています。
大家さんんもびっくりの有様でした。
天井もカビでこの通り。
お住まいだった方は亡くなられました。81歳でした。もともとは出版社にお勤めのインテリだった
そうです。
この建物には新築のときにお母様と入居され、当時は40代だったとか。お母様が亡くなられてからは、ずっとお一人住まいだったそうです。
几帳面な大家さんは何度も部屋の中を直したいと申し入れたそうですが、人を入れるのを嫌がられて拒絶されたそうです。
汚くなったお部屋に他人を入れたくなかたのでしょう。そして、ますます汚くなってしまったのでしょう。
もう10年近く前のことでしょうか、このお部屋のバランス釜が故障したとき、私がその交換をしました。当時、大家さんから、せめて浴室の中だけでもきれいにしてあげたい、と依頼され、クリーニングを入れた記憶はありますが、きっと、そのあと、更に年もとられて、体も動かなくなり、どんどん汚れていったのでしょう。
糖尿病の持病もあったそうですが、ヘルパーさんの派遣とか、公的な援助は一切拒否されていたそうです。
教育もあり、立派なお仕事もされていたのに、また、お金もお家賃を払えるほどにはちゃんとあったのに、どうしてこういう最期を迎えることになったのか、考えさせられます。
身寄りは全くなく、日ごろから大家さんには、最後までここで過ごしたいとおっしゃっていたそうです。
大家さんは同じ建物にお住まいなので、日頃から様子を気にかけていらして、今年2月に牛乳が外に出たままになっていることに気づくと、すぐにインターホンを押したそうです。
でも返事がなかったので、警察と消防を呼んで、カギを開けて中に入ると、店子さんはベッドに横たわっていて、「聞こえなかっただけ、大丈夫」と言い張り、「自分の意志で病院に行かないのだ」という署名をしてまで、入院を拒んだそうです。
それからしばらくして、今度は新聞が取り入れてなかったので、再び消防と警察を呼んでカギを開けて入ったところ、今度はとても弱ってベッドに横たわっていらしたので、急きょ病院に運び、入院されたのですが、なんと翌日には亡くなられたそうです。
それからが大変です。本当に身寄りのない方だったので、たまたま部屋にあったお寺さんからの葉書からお墓のあるお寺がわかり、お骨は病院からそこに納めることができたそうです。
警察は、預金通帳や金目のものは持っていき、大家さんは自費で家の中の家財の処分と原状復帰をしなければならないそうで、私は人の好い、良心的な大家さんが気の毒でたまりません。
この写真は大家さんがある程度家財をまとめた後、見せていただいた時のもので、実際は家具や書籍が一杯で、換気などをされないまま何十年も過ごされたので、大変なカビが発生したものとおもわれます。
昨年から2部屋改修をさせていただいていて、これが3部屋目です。もともとこの建物はしっかりと建てられているうえに、大家さんの心づかいが並み外れているので、付ける商品も壁紙も、賃貸とは思えないような立派なものを選ばれています。
今回はほとんどスケルトン状態にして、完璧に作り直したいそうです。人様の懐ながら、その負担の大変さにこちらも気が気ではありません。
大家さんも人助けをされているのですから、私もなんとか大家さんのお役に立てるよう、頭を使って改修工事をさせていただいています。
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