昨日、約47万円の注文を頂くつもりで、南荻窪まででかけました。


これまで娘さん一家が暮らしていたけれど、新居を買われたので、、その戸建住宅の売却をお考えのお客様です。


売却前に、最低の化粧直しをしたいということで、クロスの汚れのひどい部分や、フローリングの痛みのはがしいところの補修、エアコン4基の撤去、玄関前の樹木の伐採、ウォシュレットを便座に交換、スイッチのタイマーの交換、ハウスクリーニングなどを依頼されました。


一度目は奥様が説明して下さり、お見積もりをご主人のFAXし、(現在は地方にお住まいなんです。)なるべく早くやってほしい、ということで、ご主人の上京に合わせて、昨日、注文書を持って出かけたのです。


現地に着くと、ご主人から「30分後に不動産屋さんがくるので、直す箇所の打ち合わせをする」と知らされました。そして、「エアコンは古いけど壊れていないので、買われる方が希望すれば、その金額を差し引いてもいいか、不動産屋にきいてみます」と言われました。


>おやや、用意してきた契約書は減額で書き直しだな。


時間通りに2人の男性がやってきましたそして、お客様が家の中をお見せしている間に、私は、既存のクロスに一番似たクロスを、持って行ったクロスのサンプルから選んでいました。


ところが、意外にクロスは同じものが見つかりません。あちこち、補修ばかりなので、探すのも大変です。第一、購入された方が、全部張り替えることも考えられます。無駄じゃないかなあ・・・?


15分くらいして、不動産屋さんたちが帰る気配がしました。


>おやおや、お客様が私に頼むと決めているので、商売の邪魔をしてはいけないからと思って、このまま、帰るのかしら?


自分からこんなことを言っていいのかどうかわからないけれど、思わず私は、「すみません、ちょっと、お伺いしたいんですけど」とお玄関で二人を呼び止めました。


「あの、売却の場合、いま、一部をリフォームしておいた方がいいのでしょうか?お客様は、見た目があまり汚いと、売却しにくいのではないか、とお考えなのですが、購入された方がご自分の好きなようにリフォームしたいという場合も考えられますから。」


すると、二人は靴を脱いで、また、上がってきました。そこで、私は依頼されている箇所を一つ一つ説明しました。


・畳表替えやふすま張替・・・お客様の中には和室を洋間に変えられる方もおいでだし・・・このままでいいでしょうという結論


・壊れたウォシュレットを安い便座に交換・・・便器ごと交換される方もいらっしゃるのでこのままで・・・という結論。


・クロスの貼替・・・

  そこで質問がありました。「クロスを全部貼り替えたらいくらかかりますか?」  「そうですね・・・全部で105㎡の建物ですからねぇ」と口ごもっているとなんと「100万円でできますか?」・・・「100万円なんてかかりませんよ!その半分前後じゃないですか?」「はあ・・・」


  でも、結局「お客様の好みもありますからねぇ」となりました。


・洗面所前のフローリングの床が漂白剤のようなもので、ハゲハゲになっていて、これを一番安い方法で治してほしいといわれていました。「クッションフロアを上から貼って、隠したらいかがですか?」という見積もりになっていました。


不動産屋さんの二人は「もしフローリングをはがして、新しくフローリングを貼るとなると、いくらくらいかかりますか?」「そうしたら、洗面台も一度外さないといけませんし・・・」


「100万円でできますか?」「え、えー、(こいつ、馬鹿か!)そんなにかかりませんよ。大工が一人工とフローリング代、洗面台の脱着ですから・・・10万円をすこし出るかもしれませんが、15万円はかかりませんよ!」


・玄関の正面の枯れかけた木の伐採・・・「あった方が、外から直接見えなくて、いいんじゃないですか?」


結局、買いたいという人が現れてから、値引きにするか、リフォームにするか、考えましょうということになり、注文はキャンセルとなりました。


お客様は気の毒がられましたが、こんな無駄になる工事はお客さまのためになりませんから、しかたありません。


それにしても、この不動産屋さん、適切なアドバイスもなく帰ろうとするなんて、結局、お客様にご損を掛けないように、という親切心がありませんね。


しかも、リフォーム代をいちいち高値で訊いてくるなんて怪しい!購入希望者が現れた場合、「クロス代として売主さんから100万円ひいてもらいましょう」とでも、言うつもりなのでしょうか?


この不動産屋は大手ですが、そして、この家を買った時の仲介業者でもあるそうですが、担当者は、熱心さが足りず、人の好い売主を見抜いて、超安値の指値をしてくるような気がします。奥様は「あまり安いと、東京に遊びに来た時の住まいとして置いておく」とおっしゃいましたが、そうなるかもしれません。


愚かな提案をして、仕事を失くした私には、続きの仕事がありました。実はお客様が「急いで、急いで」とおっしゃっていたので、私はすぐに仕事にかかれるように最短の段取りをしていたのです。


しかも、契約の翌日に樹木伐採の手が空いているというので、ご主人に了解のもと、その日は近隣挨拶のタオルとお知らせまで、持って伺っていたのです。


挨拶をして、外に出るや、バイクの前で、キャンセルの電話を入れました。


庭師、クロスやさん、お掃除やさん、電気屋さん、換気扇のタイマーのキャンセル・・・。


庭師の方はこれまで1度しかお願いしたことがないので、露骨に嫌みを言われました。「えー、明日のことでしょう!今さらなんて」発注したのはその前日だったんですけどね、でも、申し訳ないです。気になったので、あとで、丁寧にお詫びの電話を入れなおしました。


クロスやさんは6月5日・6日に無理やり入れてもらっていたので、キャンセルも「わかりました」で済みました。


お掃除屋さんには「助っ人を手配したのに」と言われましたが、6月7日・8日の予定でしたので、なんとか納まるだろうとはおもいました。この方にはいつもお願いしているので、挽回はできると思います。


電気屋さんも忙しい中、期日未定で頼んでいたので、問題なくキャンセルできました。


でも、気分は複雑でした。余計なことを言わなければ、そのまま、工事はできたのです。でも、なんだか、無駄のような気がしたのです。私は「どこまでしたらいいのかは、不動産屋さんに訊いてください」と初めにお話ししていたのですが。


そして、実は途中で、やりたくなくなってきたのも事実なんです。こんな一部だけ、違うクロスで継ぎ接ぎに張り替えたって、次に入る人がやり直すんじゃないかしら?無駄になりそうだし、きれいには仕上がらないし・・・。


でも、今月の完工は700万円をこえるものの、受注は200万円位しかないのです。営業としては賢くない選択でした。


お客さまは、不動産屋さんに「もし、リフォームすることになったら、こちらを是非お願いします」と、私を勧めてくださいました。


その時には、クロス100万円、洗面所の床100万円でお受けしますよ!(笑)


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