昔からシャツには縁がある。
久留米かすりの仕事を始めた頃、
何か仕事服を準備しないといけないと思い、
はじめて選んだのは、かすりのレディースシャツ。シャツを選んだ理由はとてもシンプル。営業の仕事ということもあり、ジャケットは必須だと思っていたので、必然的にインナーをイメージして選んだというだけのこと。
その頃はまだファッションとして久留米かすり服を着こなすという感覚とは程遠くというよりも全くそんなこと思いもしていなかった。
きちんと誠実に見えること、こそ正解と思っていた。
当時の思い出話になるが、ある営業先のお客様に「あんたの服装は全く面白くない」とずばり言われたことがある。
その方はいつも正直にものを言う人で潔さがわたしは好きだった。しかもクールで垢抜けていて服を見る感覚も鋭かった。
不思議と嫌な感情は何も湧かなかった。むしろ毎日毎日ほぼ同じ格好でルーティン化して、日常の中の着るものの楽しみが無くなっていた自分を発見でき、感謝する気持ちにすらなれた。
今思えば、その出来事を通して、少しずつかすりのお洋服について意識が変化してきたのかもしれない。
わたしにとってはとても印象深いエピソードだ。
これはシャツにまつわる思い出のワンシーン。
この営業先のお客様の話には続きがあるのだが、その話はまた今度。
今日は、シャツの話を続けよう。
久留米かすりのシャツも今まで多種多様に色々着続けて、
今落ち着くのは、メンズサイズの少し大きめのシャツ。
ジャケットのように、ふんわりと羽織りたい。
大きいカフス袖が綺麗に腕や手を優しく包んでくれる。
メンズの体躯に凛としたお嬢さんの衿元、品のある調和力に惹かれる。
というわけで、唐突ですが、
シャツ好きのわたくしが、この度オリジナルのかすりシャツを作りました。
上に書いたような、色々と細部にこだわりをつめこんだすごく上品でカッコいいシャツです。
最後の仕上げが終わったら、
ご試着もできます。
ぜひ、このシャツを味わっていただきたい。
その時はまたたっぷりとご紹介したいと思います。
それではまた次回！