そしてその後、著書には「衆議院の民主党女性新人議員の秘書になりました」と。
さて、この女性議員は誰なんだろう、と思い調べました。

著書ではその後、
「私が最後に仕えた女性議員は、男性の政策秘書とよく二人きりで
赤坂近辺で食事をしていましたから、ずいぶん噂になっていました」とあります。


…あ、青木愛だ!


いや、しかし、だって。
青木愛って東京12区ですよ?
この間の総選挙では、田母神俊雄候補と戦った、あの青木愛ですよ?


まさか、とは思いましたが、やはりどうやら、
島本順光氏は、おそらく2012年頃前後には、青木愛代議士の秘書を務めた様子です。

確かに島本氏のこれまでの秘書職歴は、全て例外なく小沢一郎系でした。
ですのでまさしく「小沢一郎の秘蔵っ子」であった青木愛代議士の事務所に居ても
おかしくは無いんですけど…


青木愛代議士は元々01年に小沢一郎政治塾への入塾を希望するも、
35歳までの年齢制限があり(当時青木氏は36歳)、
薦めで自由党への入党をしたところから始まります。
青木愛
03年の総選挙で千葉12区から自由党で出馬し、比例復活で初当選。
しかし05年の総選挙では比例復活もならず落選をしています。

その後は小沢一郎氏の秘書を務め、07年の参議院選挙に全国比例で出馬。
民主党内3位の得票で当選をします。

09年の総選挙では、現職参議院議員ながら鞍替えで東京12区に出馬。
公明党の太田昭宏党代表と対決をし、見事小選挙区で破って当選をしています。
この大金星は当時話題となりました。

12年7月には国民の生活が第一の結党に参加。
そして12年12月の総選挙では日本未来の党の候補として出馬し、
比例東京ブロックで復活当選をしています。

そして14年12月の総選挙では前職として再び東京12区より出馬。
公明・太田元国交相、共産・池内沙織、そして田母神俊雄候補と選挙を戦い
ご存知の通り落選をしています。



この青木愛代議士で、一番みなさんが覚えているのが2010年ごろに報道された
一連の「不倫騒動」なのではないでしょうか。

以下の2010年10月頃に出た記事です。
122

>報じたのは、週刊新潮・文春の2010年9月16日号だ。新潮は、
>代表選に出た小沢一郎前幹事長(68)の政策秘書(48)が、
>青木愛議員とホテルの同じ部屋で1夜を過ごした疑惑を、
>文春は、小沢氏が青木議員と旅館の座敷で手をつなぐような素振りを
>見せた疑惑をそれぞれ指摘している。小沢氏も政策秘書も妻子がいることから、
>もし事実とすれば、不倫関係になる。
> 最も詳細でインパクトがあるのが、新潮の記事だ。それによると、青木議員は、
>小沢氏が代表選に出馬表明した8月31日、茨城県水戸市内で政策秘書と会い、
>焼肉店に寄った後、一緒にシティーホテルに入った。青木氏は、
>チェックインもチェックアウトもしていないことから、
>政策秘書と同じ部屋に入ったとしている。秘書は、偽名で宿泊したという。
> 新潮によると、青木氏は、取材に対して「知りません」と否定し、
>その後の再取材には応じなかった。政策秘書は、同じ部屋に泊まったかについて、
>あいまいな返事をしたという。
> 一方、文春の記事では、小沢氏出馬表明前の8月14日、青木議員は、
>京都・鴨川の旅館であった宴会後に小沢氏と2人だけで会った。
>そして、窓越しから手をつなぐような素振りが見えたといい、
>手が重なり合うようなシルエットの写真なども載っている。
>新潮も、記事の中で2人のこうした写真があることに触れている。
参考
J-CASTニュース「W不倫疑惑の青木愛議員 素顔見えない政治家の行状」
http://www.j-cast.com/2010/09/09075521.html?p=all


この不倫報道で出てくる青木愛氏の秘書は、小原貞裕氏で、
元々は小沢一郎氏の政策秘書という大番頭でした。
小原貞裕(左写真・右の男性が小原貞裕秘書)


小原貞裕氏は、小沢氏の資金疑惑で話題になった陸山会の会計責任者も勤めた人物。
つまり、小沢一郎氏の資金についても知っている大物秘書なんですね。


09年の総選挙で青木愛代議士は公明党代表の太田昭宏氏を破る
番狂わせを演じていますが、この時選挙区で原動力となったのが
小沢一郎氏の秘書軍団と言われています。
そしてその秘書軍団の陣頭で指揮を執っていたのがこの小原貞裕秘書です。


この不倫報道の後、小原秘書は10年9月で小沢事務所を辞め、
なんと青木愛代議士の政策秘書へと電撃移籍をしたのです。


> もともと、この騒動は9月に行われた民主党代表選直前に、
>青木氏の「お泊りデート」が報じられたことが発端。選挙運動にかこつけた
>茨城県水戸市での密会--そのお相手が小沢氏のベテラン政策秘書で、
>妻子ある小原貞裕氏(48)だったことから、「親分を裏切る一大不倫騒動」として
>脚光を浴びることとなったのだ。
> ところが、ここにきてさらに思わぬ事態が持ち上がっている。
>渦中の小原氏が小沢事務所を辞任。突如、青木氏の政策秘書に電撃移籍したのである。
> 「しかも、青木は愛人を雇い入れたこともへっちゃら。10月9日には選挙地盤である
>東京・北区の事務所に後援者らを招き、堂々とお披露目会を行った。
>この盲目ぶりに、永田町記者らも唖然としているのです」
参考
★阿修羅♪「小沢秘書を抱き込んだ 性事家青木愛の「寸止めテク」(1)
「四十、シゴロ」と大評判 週間実話」
http://www.asyura2.com/10/senkyo98/msg/486.html


そしてその後。

>だが、1年半後、件の秘書は青木事務所から姿を消した。
>「青木さんが彼に飽きちゃったようで、それを察した彼のほうから
>清算を切り出したようです」(青木事務所関係者)
>小沢氏は怒り心頭
>その後、この秘書氏はどうなったのか。
>「小沢氏に詫びを入れ、青森県選出の小沢系参議院議員の政策秘書にさせてもらったのですが、
>昨年7月の参議院選でその議員が落選。そこで改めて小沢氏の秘書に再就職を斡旋してもらい、
>秋から岩手県の病院で働き始めました。妻子を残していた自宅の隣町にある田舎の病院です。」
>なるほど。火遊びの末、男は家庭に戻ったのだ。
>、、、、、、、、、、、、、が、
>半年を待たずに男は、“政界復帰”を果たした。
>この3月から青木事務所の公設秘書に返り咲いたのだ。
>「青木事務所は秘書がすぐに辞めることで有名で、なかなか後釜も見つからない。
>そこで、“元彼”に泣きついたのでは?もっとも、“元彼”の復職で第一秘書は第二に降格。
>そういう配慮に欠けるところが秘書離れの一因なんですけどね」
>とさる後援会幹部が明かす。たしかに、ここ6年半で少なくとも
>11人の公設秘書が入れ替わっている。
>「件の秘書氏は、小沢事務所への連絡なしに斡旋先を退職したそうですが、
>小沢さんは全てお見通し。礼を欠く上に、党のイメージを著しく傷つけた
>不倫の復活ととられかねない行動に出たわけですから、怒り心頭です」(先の関係者)
参考
報道を斬る! (旧デイリー・メディアチェック)
「青木愛さん、いいかげんにしてくれ!貴方たちの給料は国民の税金です」
http://houdoumimamoru.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-4de4.html


小原氏が10年10月から青木愛代議士の政策秘書となり、
およそ1年半で青木事務所を辞めています。
計算すると辞めたのは12年頃となります。

島本順光氏はこの頃、帝京大学の講師職で収入を得ながら、
佐藤公治参議の事務所に机を置いて「ボランティア」秘書をしてる頃です。

公設秘書が次々と辞めて定着しない上に、
不倫で秘書を務めた人物が在籍をする事務所。
とてもじゃありませんが、並大抵の人物では秘書が務まりません。
当然小沢事務所では適任の人物に苦慮をしたことでしょう。
秘書歴20年を越えるベテランの島本氏が青木愛事務所に出向くには
十分な状況であると思います。


ちなみに小原秘書は、12年3月から、
かつて島本氏が政策秘書を務めた平山幸司参院議員(青森選出)の政策秘書となっています。

しかし13年7月の参議院選挙で平山参議は落選。
その後病院勤務となった、と上の記事にはあります。
そして14年3月には青木愛事務所の政策秘書へと小原秘書は復帰。
もう、なんだか良く分かりません…



島本順光氏その後13年7月の参議院選挙で、
元航空自衛隊空将補で、現在は「田母神俊雄の懐刀」と呼ばれる
石井義哲氏の出馬を手伝う事となります。
石井義哲(左写真・石井義哲氏)

石井氏は13年3月で自衛隊を退官。4月から選挙活動を始める事となり、
維新の会での参院比例全国区での出馬準備に入ります。
そこで同じ航空自衛隊出身で、参院比例区の選挙を経験している
島本順光氏に声が掛かったということでした。

ですので、少なくとも13年3月までには、島本氏は
青木愛事務所から退いていると見て良いでしょう。


この石井義哲氏の参院選出馬に際しての、
石井氏の後援会長を務めていたのが田母神俊雄氏だったとの事で、
ここで島本氏は田母神氏と面識が生まれたという事の様です。


石井氏は参議院選挙を戦うも、
維新の会内で10位の得票(当選は6人)で落選をしてしまいます。
参考
読売ONLINE「参院選2013 比例代表 日本維新の会」
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2013/profile/yb004024.htm


そしてその後、島本氏の元に、
猪瀬直樹都知事の辞任と、田母神氏出馬の一報が入る訳です。
田母神氏が石井義哲氏に「都知事選に出る」と表明をし、
石井氏が、国政選挙の経験のある島本氏に連絡をした、という経緯が
島本氏の著書には書いてあります。


著書によると、13年の12月30日に、選挙の体制を話し合うために
「チャンネル桜」に関係者が集まったそうです。
ここで、支持団体も後援会も無い田母神氏の選挙対策本部長に
水島聡社長が就任し、大きな選挙の経験のある島本順光氏が事務局長となったという事です。



とまあ、とりあえず島本順光事務局長の経歴についてはまとめました。
分かるのは、政治生活においてほぼ全てを
「小沢一郎派」の人間として過ごしてきた、という経歴です。

しかも、田母神氏に関わる直前まで、
東京12区を地盤とする青木愛氏の事務所で秘書を務めていた経歴もあります。

いわゆる「専業秘書」として秘書を生業とする人達は、
昨日は自民党、今日は民主党、明日はどこの党?という人も少なくありません。
ですが、さすがに同じ選挙区の対立候補の事務所へと映るケースは、
さすがに肝の据わった政治関係者でもほとんど無いとの事です。

そして島本氏は、経歴から分かるとおり、
これまで何度も、世間でも話題となった大きな政治スキャンダルを経験しています。
まさに海千山千と言って良い人物でしょう。



さて、私は状況を把握するために整理をしています。
ですので、引き続き、田母神陣営周辺の人物、
そして選対本部長から一転対立をしている水島聡・チャンネル桜社長についても
経歴を調べて洗う予定