今日、俺は土砂降りの中、一時間も歩いて、家に帰ってきた。
親に心配されたが、何もない振りをした。
雨と一緒に、自分の涙が地面に落ちる。
雨なのか、泣いているのかわからない…でも、心は泣いていることにだけ自分は気づいていた。
『一体、何があったの?』 誰かが僕に問いかけた。 現実なのか、幻想なのかわからなかった。
『誰?』 と僕は聞きたかったが、それよりも自分の気持ちを話した。
『今日はとあるバドミントンサークルに行ったんだ。珍しい来客者が来てた。元北海道代表の人たちだった。その人たちと試合したんだけど、ボロ負けだった。』 僕は悲しい声で言った。
『で、その後どうしたの?』 とまた声の主がわからぬ人に聞かれた。
『お前、ダブルスやったことねぇべ』 そう言われた。
『言われた瞬間、自分の今までの努力の積み重ねが心の中で砕けた。涙が出そうだった。でも、人前では泣けなかった。』 涙ぐみながら言った。
僕はその時思った。
『たった一言で、自分の努力を否定された。俺って一体…』
砕けた心は、なかなか戻せない。