孔子 | 脳みその三角コーナー

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罪を憎んで人を憎まず



孔子(こうし)は春秋時代の中国の思想家・哲学者で、儒教の開祖です。孔子の思想は彼の死後も戦国中期の儒学者である孟子(もうし)や戦国末期の思想家・儒教者である荀子(じゅんし)に継承され、その後、2000年以上もの間、中国の正統な思想・儒教の開祖として尊敬され続けてきました。

「孔叢子(くぞうし・こうそうし)」の中に、孔子が言ったとされる「古之聴訟者、悪其意、不悪其人」という言葉があります。意味は「古の訴えを聴く者は、その意を悪みてその人を悪まず、ということを旨とした」となります。

この後に「罪を犯した者がいれば、生かすに足る所以を求め、その上で生かすに足る部分が無ければ刑を執行した」と続くことから、孔子が言いたかったのは「人を憎んではいけない」ということではなく、「罪を犯した動機や背景に目を向けるべきであり、罪そのもの(または罪人)のみにとらわれるべきではない」ということなのです。