ライブドア
ライブドアへの騒ぎはしばらくの間続きそうだ。耐震偽造問題も何処かに隠れてしまいそうな勢いだが、ライブドアの会社自体が上場廃止になり、倒産、消滅しても、メディアだけが面白おかしく伝えるだけで、世間がそれ程驚くことも無いだろう。「ああそうなの・やっぱりね」そんな言葉であっという間に記憶の片隅へ追い遣られ、投資家と関連企業の恨み節がしばらく続く。そんなものかもしれない。実際に西武グループとその総帥があのような事態になったことさえ、ついこの間の出来事なのにどれ程のことを覚えているだろうか。今さら誰かに聞いたところで、「あのようなことって、どのようなこと?」と、逆に聞き返されてしまうのがオチだ。
今さらなぜ?今だからこそ!今ごろ?どうせ裏事情があるんだろ、見せしめだよ!そんな内容の投票でもしたならば、どれが一番多いのだろうか。それよりも、「出る杭は打たれるのではなく、出る杭は面倒だからそのまま引っこ抜いて捨てちまえ!だから一気に抜かれてしまいそうになっているんだよ」と、言われるかもしれない。
やりすぎたんだ、兵法を知らなかったんだ、喧嘩する相手を間違ったんだ、そんな声も山ほど出るだろう。だが、「単に経営者としての勉強と経験が少なすぎんだ!」そんな言葉で最後は片付けられてしまうのだろうか。いずれにしても、「時価総額なんて、こんなあっけないものだったんだ…」と、世間へ認知させてくれたことには感謝すべきことなのかもしれない。
ライブドア・堀江社長の会見やコメントは、これから幾度となくメディアを通じて世間へ出されていくことになる。その中で、「今回起きた一連の出来事は”想定外”だった」と、堀江社長の口から直接聞けることをメディアは一番求めているのかもしれない。そして、その言葉を一度でも吐いてしまった後は、「想定内じゃないのかよ!」「やっぱり経営者としての勉強と経験が少なすぎだ」と、罵られることになるのだろう。
日本語は美しいが、曖昧な部分も多い。その曖昧さが時として繊細で微妙な美しさも生む。しかし、その曖昧さが人間の手によって悪事に活かされてしまう傾向が多くなってきた。「脱法、合法、違法、不法」よく耳にする言葉だ。堀江氏は、かなりのグレー・ゾーンも渡り歩いて来たのだろうが、「粉飾決算」が事実となれば完全なブラック・ゾーンへ入り、窮地へ追い込まれることになる。
人の命も散ってしまった。堀江氏がもう嫌だと言ったとしても、更に尊い命は消えるかもしれない。そして、堀江氏の身に何かが起きたとしても不思議ではない。堀江氏は今、色々な資質を問われ、その中には「漢」としての器も問われているはず。しぶとさを見せるのも結構なことかもしれないが、是非とも潔さも見せつけて欲しいものだ。
結果、「過ちは好む所にあり」となってしまったが、「危うきこと塁卵の如し」という事を、堀江氏に教えてあげられる身近な人間はいなかったのだろうか。それとも聞く耳持たずだったのか。危険なメールを消去しながら、それを地検に復元されてしまい真相を握られたなら、「IT企業ながら何とも御粗末な話しだ」と、これだけは笑い話として後世語り継がれるのかもしれない。
