99年以降の音楽シーンについて

99年の音楽シーンは、
POPSは勿論の事、
ロック、テクノ、
ヒップホップ、R&Betc
全てのジャンルが盛り上がりを見せていた時代

事実、音楽CDセールスのピークは99年

99年を境にJPOPシーンでは、
ブラックミュージックに影響を受けた
アーティストが台頭し支持を集めます。

宇多田ヒカル
MISIA
ドラゴンアッシュetc

彼らは既存のJPOPには関心を持てない層から
熱烈な支持を集めビッグセールスを記録、
小室系、V系、ジャニーズ系が勢いをなくした1年

「宇多田ヒカルが僕を終わらせた」小室哲哉

小室氏のルーツは70年代ロックやプログレ
安室奈美恵にはブラックテイストな
楽曲提供を行っていましたが、
やはり自然と湧き出るのではなく、
苦心してやっとこさ作っている感じがありました。

若者の最先端を描くには随分と歳をとり
また当時の殺人的なスケジュールから
リスナーとしての目配せが
足りなくなっていったんだと思う

小室氏の詞は恋愛に関するものが多かった訳ですが、
やはり当時の中高生には、
リアリティのない良くも悪くも大人な感じで
携帯以降のよりカジュアルになった
若者の恋愛感覚を描けなかった。

こんな時に現れたのが、
宇多田ヒカルなどの新感覚アーティスト
彼らの詞のテーマは
等身大や仲間や
携帯以後の密なコミュニケーションを
テーマにしていました。

一言で言うと現実をありのまま表現しました。

99年以降、売れる音楽の方向性は激変しましたが
やはりブラックテイストなPOPミュージックも
一過性な流行として終焉を見せました。

仲間、絆、家族、リスペクト
などが頻繁に使われる
ドメスティックなヒップホップや
半端な夢の一欠片を描くR&Bは、
あまりに日本人的な袋小路で
それこそ演歌のようでもありました

現実的な事を歌い”音楽”として成立させるのは、
非現実や過激やシュールな事を歌うより
遥かに難しい

結局、表現方向や方法論やジャンルではなく、
如何に感情を乗せる事が出来るか??

音楽で重要なのはこの1点なんだろなきっと