以前書いた記事

(V系のルーツ)の中で、

BUCK-TICKは「V系」と

「V系じゃない」の中間に位置する

グレーゾーンだと書きました。

 

解釈によって「V系」ともとれるし、逆も然り

そんな不思議な立ち位置のバンド

BUCK-TICKについて書きます。

 

「最初聞いた時は意味が分からなかった。

特に関西はメタル人口が多かったから

何に影響をうけてこうなるのか??

しかもあのビジュアルで

本当、衝撃的だった。

(TMR西川)

 

時は80年代中期~後期のインディーズシーン

メタル勢~パンク・ハードコア勢が

凌ぎを削っていました。

そんな中表れたのがBUCK-TICK。

初期はCUREの耽美的な曲を

BOOWYが演奏したようなイメージでした。

 

メインソングライターである

今井寿(ギター)の

ルーツミュージックは、

YMO、クラフトワーク、

RCサクセションクラウトロック、

UKパンク~ニューウェイブetc

 

wikiを見ると60年代POPサウンドと

アプローチの多用化した80年代サウンドに

多大な影響を受けているが

音楽が硬質化した70年代の影響は

全く受けていない特異な感性との事です

まあこのようなノリの人が

ロック畑で活動したことは、

非常に珍しいことだと思いますね、

しかも化粧+金髪というビジュアルで。。

 

彼らにとってみれば

「リフ」「テクニカルなギターソロ」などは、

全くもって文法にない訳ですね。。

 

「変なことをしてやろう!」

という考えではなく、

素で周囲から「はみ出ていた」というのが

実態だろうと思います。

 

彼らの音楽的な特徴は

ギクシャクしたビート感

空間を意識したキーボードとしてのギター

ダークな質感・透明感・浮遊感という

色彩を音で描くというニューウェイブ感覚

 

シンセサイザーが欲しかったけど、

髙くて買えなかった(今井 寿)

 

こういうノリですね。

 

【BUCK-TICK名曲集】

 

ICONOCLASM

https://youtu.be/7WrJIdjXNRw

 

サイバーパンクと言いたくなる程、

鋭角的なギターワーク

インダストリアルっぽい

 

ROMANESQUE

https://youtu.be/wlBAnqf5Nas

 

歌詞の意味不な感じもかなり好き

時空が歪んだような

今井寿のフレージングには

センスしか感じない

 

just one more kiss

https://youtu.be/HDYMtvXGNyw

 

V系っぽい、。でもなんか違うかもな1曲

ギターが輪郭のある音を殆ど弾いていない

コーラス、リバーブの嵐

 

V系はヘビィメタルがゴスっぽい

アプローチをする事から

生まれた音楽だと思います。

なのでメタルの影響を

全く受けていないBUCK-TICKは、

私のV系論では

「V系に影響を与えた

ニューウェイブバンド」って立ち位置

ただ、後発に対する影響の度合いが

あまりに大きすぎる為

(LUNASEA 黒夢)

BUCK-TICKがいなければ

V系は全く別のモノになっていた

可能性が極めて高い為、

考えようによっては

V系ともとれるんですよね~

 

ただ、V系がビジネスとして

花開いた90年代、

BUCK-TICKは実験的かつ

マニアックな方向性で

シーンを牽引しました。

 

「こんな事メジャーで出来るのか?!」と

心配になる位の暴れっぷり.

 

彼らのやり過ぎな

音楽遍歴に関しては、

今後別件で

書きたいと思います。

 

なにはともあれ、

BUCK-TICKは

V系ではない。。、と思う。。