こんばんわ

 

今日は冬の曲のたくさんある名曲の中から、

ピアソラの作品ブエノスアイレスの4期の中から3曲目、ブエノスアイレスの冬のご紹介です。

 

 

『ブエノスアイレスの冬』(Invierno Porteño)は、

 

アルゼンチンのバンドネオン奏者、アストル。ピアソラによる楽曲です。

4曲から構成される『ブエノスアイレスの四季』の中の1曲で、

タイトル通りブエノスアイレスの春夏秋冬がそれぞれ表現されています。

 

 

ブエノスアイレス ラ・ボカ地区

 

 

 

ブエノスアイレスの冬は、

アルゼンチン人が内に秘めている、やりきれない情熱のようなものが、よく感じ取れる1曲です。

バロック音楽的な構成ですが、最後のピアノのアルペジオで雪が溶けて、

春の日射しが差し込むような瞬間に、いつもぐっときてしまう。

 

この曲は、あからさまにノスタルジックでメランコリックで、

過ぎ去った日々への追憶と、それを忘れ去ってまた始まる新しい日々への思いが交錯し、

躍動的な「春」へと繋がっていく感じです。


底冷えのする石畳の街路を思い起こさせるもの悲しいメロディですが、

 

エンディングでは一転しヴィヴァルディへのオマージュを感じさせるバロック音楽風の明るい雰囲気で静かに幕を閉じます。