※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 

 

(24.5.31.金)雨

 お昼から、給湯器の交換に大阪ガスの業者がやってきた。先週の火曜日に故障して以来、その間、娘宅やエル・スポーツでシャワーを済ませたりしたが、ほんとうに「待ちに待った」という感じ。

 風呂釜兼給湯器の取り替え工事、職人さんが一人で作業をしていたが、結構たいへんで1時ごろに来て夕方6時ごろまでかかっていた。この団地の風呂場の構造が独特で、給湯器が発注生産で現物がなかったため、発注から工事開始まで時間がかかってしまった。

 一時期、テレビのCMなんかで流れていた業者にもネットで見積もりをしたら、かなり値段は安そうだったが、やはり安全優先で「大阪ガス」のサービス業者に依頼することにした。

 

 夜、久しぶりに我が家の風呂にゆっくりと入ることができた。入浴時は、いつも湯船の中で10分近く「足裏マッサージ」みたいなことをしていたが、それも10日ぶりぐらいで復活した。

 

(24.6.1.土)晴れ

 昨日は、久しぶりに我が家の風呂に入ったので、今朝は気分爽快な目覚めだった。風呂に入れなかったときは、濡れタオル  給湯器の故障でお湯も出ないため水で濡らしたタオル  で体を拭き、洗顔などもするが、やはり日本人は風呂に入って、ゆっくりとお湯に浸からないと、なんか疲労が回復しない感じがする。

 これって、単なる「日本人の習慣」に止まらないような気がする。日本人にとって入浴の習慣は、縄文時代や弥生時代以前からあったのではないだろうか。私の知る限り、世界中を見渡しても、日本列島ほど温泉が各地にあって、なおかつどこでも身近に温泉に入れたという地域もめずらしいのではないだろうか。それが連綿と続いて、日本独特の「入浴」という習慣に発展していったんだろう。恐らく、文献などの記録にある以前から習俗として温泉に入ることは行われていたんじゃないか。「入浴」を、縄文以前の日本人が天然温泉に浸かっていた頃からの習俗だとすると、数千年単位の話なので、体質としてDNAになんらかの変異が起こっていたとしても決して不思議ではないだろう。

 

(話を戻して)ということで、今日は久しぶりに気分よく外出したが、コースとしては変わり映えのしないいつものコース。自転車でまず『恵文社』に行き、店内を一周、その後、向かいのドラッグストア『ユタカ』でキシリトールガムを購入して、そのまま店の前の「曼殊院通り  京福電車の一乗寺駅を挟んで、この『曼殊院』と『恵文社』の間の曼殊院通りには観光客が多い  を東に進んで「白川通り」に出て南へ向かい、「北大路通り」を横断し、ラーメンの名店『天下一品本店』を過ぎ、『王将北白川店』を過ぎ、目指す『ライフ北白川店』へ到着した。やはり土曜日の夕方は混み合っている。早速、地階の食料品のフロアに降り、新聞折込み広告に載っていたクリームチーズ、お気に入りのブルーベリージャム、鱧落とし  ヨメさんが自然系スーパー『HELP』で鱧を1匹丸ごと買ってきて家で湯がく  用の梅肉の瓶詰めなどを買って帰った。

 

(24.6.2.日)曇り時々雨

 我々の住んでいる団地は、管理組合や自治会の組織がしっかりしていて、管理組合の理事や各棟の庶務・雑務を担う棟委員などを、各棟で自主的に選出し、約600世帯の大規模団地全体が住民により管理・運営されている。

 管理組合の理事や各棟の棟委員は毎年交替し、選出方法は輪番制によっている棟が多いようだ。今年は我が家が棟委員になる順番。我々の棟は7階建て全42戸が階段ごと三列各14戸に分かれ、各階段・列ごとに1名、棟全体で3名の棟委員を選出する。

 棟委員の仕事は、月1回の団地周り清掃や夏季の散水などの取りまとめや管理組合広報等の配布など、定型的な業務が多い。

 三人の棟委員の業務の分担が決まっていないようだったので、  今日の6月第一日曜日は今期の第一回目の清掃日なので  みんなが集まる機会に打合せをしたらと、ヨメさんに言っておいた。ところが掃除を終えて帰ってきてから確認したら何も相談していなようだった。出かける前に、「必要やったらボクが出て行くで」と言っておいたんだが、「いらんわ!私がするし」と言葉だけは威勢がいいんだが、結局、何も決まっていないようだ。どうやら取りまとめに私の出番ということになるかも知れない。

 前期の棟委員は、毎月の一斉清掃や夏季の散水当番表などを綺麗な案内文にして配っていたので、USBメモリにデータをもらって、対処しようと思っている。データはWindows用だと思うが、Mac用のWordやExcelでもなんとかなるだろう。ここ最近はWordやExcelを  毎年一回の税金の還付手続きの際の「医療費控除」の一覧表を作成する以外は  ほとんど使うことはないが、やっているうちにやり方を思い出すだろう。

 

 冷蔵庫の扉に付けてあるホワイトボードに、ヨメさんと親しくしている前期の棟委員との打合せの予定が書かれていた。別のスケジュールが入ったので、夜になって、ヨメさんがその前期の棟委員に日時の変更の電話をした。しばらくその女性と何か喋っていたが、気になっっていたので、途中で音声をスピーカー・モードに切り替え、私も話に加わった。

 その女性の話では、先日、前期の棟委員と今期の新棟委員の合計6名で話し合って、事務引き継ぎはすでに終わっていて、業務分担もすでに決まっているとのことだった。ヨメさんが、これらのことをまったく覚えていないのが分かった、というかそもそも記憶に定着していないようだ。一瞬「ええっ!」と思ったが、相手の女性に分からないように適当に話をごまかして電話を終えた。こういう事実が後になって判明しても、最近は「こういうこともあるかも知れない」という認識があるので、「さもありなん」という感じで、さほど驚くことはなかった。また、ヨメさんに対して、必要以上にこのことに触れないようにし、また事実を指摘して、「相談して決まってたやん」なんて言って、咎めることもなくなった。

 そうなんだ、先日の太川陽介さんのYouTube番組  蛭子さんと5年ぶりの再会』『蛭子さんと5年ぶりの再会(後編)  を観て以来、肝に銘じているのは、太川さんの「一瞬一瞬が幸せだったらそれでいいよ」や「忘れてもいいんだよ」という言葉を教訓に、ヨメさんに対しては、常に「忘れてもええねん」「まちごうてもええねん」「同じことを何回ゆうてもええねん」「同じことを何回尋ねてもええねん」というように心がけている。

 

【今日の読書485※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-54『すごい実験』

③-55『ありえない138億年史』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑥-25 『文庫の読書』

⑦-93『騎士団長殺し4』

⑦-94『S・フィッツジェラルド・ブック』

⑨-6『夢・アフォリズム・詩』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑩-43『前人未到』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-29『小説の読み書き』

⑬-11『こころ』(Kindle)

コメント:⑩-43『前人未到』を読み終えた。iPS細胞の発明でノーベル賞を受賞した山中伸弥教授と将棋の藤井聡太八冠の天才二人の対談。iPS細胞を創り出したことだけでも大きな業績だと思うが、それを現在のように実用化に導いたのもまた山中先生の業績だろう。③-52『生命 最初の30億年』などの書を読んでいると、山中先生のiPS細胞の発明と実用化の業績が、「生命史」全体にとっていかに大きな出来事であったかがよく分かる。

 引き続いて、③-52『生命 最初の30億年』から、私が印象に残ってマーカーを引いた箇所を引用しておく。

p.415-416「物理的な出来事がカンブリア紀の生物に多様化の機会を与えた可能性もあるが、カンブリア紀の動物が実際にたどった進化の道筋を見ると、発生と生体環境の相互作用を反映している。捕食者と獲物が進化のいたちごっこにはまり込んだ一方、採食性(植物食)動物と藻類はお互いの存在に制約を加えだした。それまでよりさらに、物理的な環境だけでなく生物的な相互作用が生命の形態を決定するようになったのだ。そして世界にさまざまな生物が満ちあふれていくと、それ以上新しい体制が生まれる進化は起きにくくなった。海中で、動物の進化にその後五億年にわたって及ぶことになる制約が加わったのである。この新しい生態系のもとでも、もちろん古くからの生物代謝の循環はそのまま続いた。三〇億年前と変わらず、細菌が生物に必要な元素を生態系に循環させ、動物の生存が可能な生活圏を維持していたのだ。」

p.417「古生物学が進化生物学に対し、生物史そのものの裏付け以外にひとつ教訓を与えているとすれば、それは『生命にとってのチャンスも破滅も地球の環境史に結びついている』というものだ。巨視的な進化  種以上の分類群の時間的変遷  は、遺伝学が明らかにする微視的な進化のプロセスを地球のダイナミックな環境史と結びつけることによって、初めて理解できる。初期の動物進化と同時期に起きた物理的な大事件  地球規模の氷河時代、酸素に満ちた海洋の出現、炭素循環の激しい撹乱  は、地球の環境にかかわる出来事として、最高に重大な部類に属する。」

p.418「新たな生物界では、特異な遺伝子変異を遂げたものが生き残れる可能性の高い生体環境が存在したうえで、革新的な形態進化の素材を提供する変異種が生き残れる必要があった。原生代を終わらせた物理的な動乱のさなかに、遺伝子が与える可能性と環境が与える機会が見事に組み合わさって、世界の海洋にさまざまな生態系が生まれたのである。さらに視野を広げれば、地球の長い長い先カンブリア時代の歴史は、二十一世紀の地球科学にも啓発的な見方を与えてくれる。生物は、複雑な相互作用を見せる地表の系において、地質構造や気候、大気や海洋と固く結びついているというわけである。カンブリア紀の壮大な進化の歴史は、生命が普遍の惑星を舞台に進化したのでないことを示す決定的かつ劇的な証拠となっている。それどころか、生命と環境は共進化し、お互いに影響を及ぼしながら今日われわれの住む生物圏を形成した。」

 

今日の映画485】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『月の満ち欠け(U-NEXTで視聴)

原題:  

製作年:2022年

製作国:日本

監督:廣木隆一

出演:大泉洋/有村架純/目黒蓮/伊藤沙莉/柴崎コウ/田中圭/菊池日菜子

ストーリー:小山内堅(大泉洋)は、愛する妻と家庭を築き、幸せな日常を送っていたが、不慮の事故で妻の梢(柴崎コウ)と娘の瑠璃(菊池日菜子)を同時に失ったことから日常は一変する。悲しみに沈む小山内のもとに、三角哲彦(目黒蓮)と名乗る男が訪ねてくる。事故当日、娘の瑠璃が面識のないはずの三角に会いに来ようとしていたという。そして、三角は娘と同じ名前を持ち、自分がかつて愛した「瑠璃」という女性について語り出す。それは数十年の時を超えて明らかになる許されざる恋の物語だったが・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは3.1、TSUTAYAは3.30、Filmarksは3.4で、私の評価は3.3とした。

 「月の満ち欠け」のイメージから、「輪廻転生」や「生まれ変わり」のイメージをして作られた(と思う)佐藤正午の原作を映画化した作品。映画作品としては、大泉洋をはじめ、適役を得てまあまあの出来のように思う。本原作で佐藤正午は第157回直木賞を受賞しているが、佐藤本人が厚かましくも「(直木賞を)受賞したら岩波文庫に入れてほしい」などと冗談半分で話していたが、古典的作品が中心である岩波文庫に収めるには時期尚早という理由により見送られ、岩波文庫をパロディー化した「岩波文庫的」装丁で刊行されたそうだ。

 

【今日のジャズ485※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:Facing You

アーティスト:Keith Jarrett

レーベル・品番:ECM・1017//ポリドール・POCJ 2521/・28MJ 3512/・J33J 20070//GEMA・827 132-2//ユニバーサル・UCCU 9233/・UCCE 9137

録音年月日:1971.11.10

曲名:①In Front/②Ritooria/③Lalene/④My Lady ; My Child/⑤Landscape For Fortune Earth/⑥Starbright/⑦Vapallia/⑧Semblence

ミュージシャン:Keith Jarrett (p)

コメント:マイルス・デイヴィス (tp)のバンドでヨーロッパ・ツアー中にオスロで吹き込んだ初ソロ・ピアノ作品。のちにソロ作では、完全即興演奏かスタンダードを取り上げるキース・ジャレットだが、この作品には、スケッチ程度の短い作品が用意された。コンボの演奏同様、ソロでも彼はさまざまな表情を見せる。静謐で抒情的。かと思えば、パッショネイトでゴスペルライク。変幻自在なピアノ・プレイで大きな評判を呼んだ1枚。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

Keith Jarrett Trio Live In Japan 93

Keith Jarrett In Molde, Norway 1973

Keith Jarrett Trio - Live in San Sebastian 1985