※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 なお、『逃病日記501』(2023.5.23)  の「『逃病日記』の表題の変更について」に記載したとおり、ブログの表題を『逃病日記 ー妻とともにー 』と変更することにしました。

 

 

(24.5.10.金) 晴れ

 今日はK大病院で、5年半前に発症した「気管がん  私の場合は「気管がん」といっても、気管と食道の外側壁の前縦隔という部位に貼り付くように腫瘍ができていた  の経過観察として「脳MRI」「上半身CT」「血液・尿検査」を受けることになっている。

 1週間後には、この検査結果に基づいて、がん診療部(呼吸器内科)の診察がある。この経過観察も  症状が安定して来たからだろう  最近は半年に一回になった。もう少ししたら「寛解」と告げられて、経過観察も必要なくなるのを期待している。

 最近はK大病院へは、雨でもない限りは、もっぱら自転車で行っている。今日は、9:45に脳MRIの予約、その後、11時から上半身CTなので、それまでの空き時間に血液・尿検査を受けることにしている。

 脳MRIは外来棟の地階にある。これまでもう何回か受けているので、段取りも手慣れたもので、不安もない。脳MRIは、腕の血管から造影剤を注入するが、今日は血液検査の採血もあるので、腕を左右で替えなければならない。

 脳MRIの場合は「息止め」もないので、比較的楽に受けることができる。私が受ける検査で一番しんどいのは  今回は受けないが  やはり「PET-CT」検査だろう。画像診断装置に入る前に腕から薬剤を注入して、薬剤が全身に行き渡るように30分間程度安静にしておかなければならない。薬剤が全身に行き渡るのに支障をきたすので、眼や脳を使う読書も禁止されている。こんな時は、すんなり眠ることが出来れば楽なんだが、なかなかそうもいかないのでその30分間の長いこと  子供の頃のことや高校時代のことなどを思い出したりしていると、比較的時間が早く流れるように思う。

 滞りなく脳MRIが終わり、次は外来棟2階の採血室へ行き、自動受付機で受付をした。混み合っている時間帯だったので、私の前に50人以上も“採血待ち患者”がいる。とりあえず検尿だけを先に済ませ、待合エリアで、⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』を読みながら時間待ちをしていた。上半身CTの予約時刻まで時間は十分にあると思っていたが、やはり50人も採血待ち患者がいると、結構、時間がかかり、CTの予約時刻が迫ってきた。MRIやCTなどの画像診断検査は予約時間の15分前に受付にかなければならないが、そうこうしているうちに、呼出端末ピッチから検査受付15分前の催促アラームが鳴り出した。

 今日の採血スピッツは8本だったが、手慣れた看護師さんだったので、採血を終え、なんとか予約時刻前までに中央診療等の画像診断受付に行くことができた。この採血室から中央診療棟へ行くまでの廊下には、採血した検体を運ぶ「ロボット」が往復していて、移動している順路に立つと、「ロボットの経路なので立ち止まらないように」と音声で警告する。車椅子の患者さんも慣れたもんで、車椅子を押している人に「ロボット来はったし、どいたげなあかんでぇ」てな感じ。

 CT撮影待合室に入ったら、予約時刻15分前を過ぎていたのですぐに検査の呼び出しがあった。今回は単純CT撮影なので造影剤を注入する必要がない。造影剤CTを受けるときは、アレルギー反応とまではいかないが、お腹がムカついて吐きそうになる。

 CT撮影も滞りなく終えて、外来棟に戻り会計受付をしたが、このK大病院では患者アプリが開発されていて、予約日の1週間前に受診案内があり、その時に保険情報の写メを送ると、それで保険確認が終了するので、受診後の会計受付で提示する必要がない。しかし、そのうち「マイナ登録」をして保険証も発行されないようになるんだろうが、普通のお年寄りが対応できるんだろうか。

 

 会計受付後に診療料金を支払った後、予定どおり『吉本隆明全集』を受け取りに『京大生協書籍部ルネ』へ向かった。

 まず、ルネに寄った時についでに購入を予定していた「講談社選書メチエ」の長谷川宏『日本精神史 近代編』を探しに「選書」のコーナーへ向かった。「選書」かと思っていたが、前著の『日本精神史』と同じような体裁の普通のハードカバーの単行本だった。この『日本精神史 近代編』上下二冊を持ってレジに行き、取り置いてもらっている『吉本隆明全集第34巻』と併せて、スマホで生協電子マネーで料金を支払った。京大生協書籍部で本を購入すると1割引になるが、「京大生協アプリ」に1割分のポイントを付与して対応するようにシステム変更されたので、四苦八苦しながらスマホにアプリをインストールした。

 

(24.5.11.土) 晴れ

 最近は、京都市内、どこへ行っても外国人観光客を見かけるが、今日、たまたま、ヨメさんとふたりで北白川のラーメン『ますたに』立ち寄ったら、店前に人が並んでいた。店内を覗くと店内にも数名の人がいる。店前にいたうちの二人は高齢の外国人女性だった。どこからきたのか尋ねるとドイツからとのこと。それで、私の娘と孫たちも4年間ドイツにいて、今年、帰国した旨を伝えると、「オッ〜、長い間いたんですね、どこに滞在していたんですか?」と訊かれたので「ライプチヒ」と答えておいた。

 順番が来て、彼女たちはカウンター席にふたり並んで着席し、店のスタッフから英文表記のメニューを渡されていた、といってもこの『ますたに』のメニューはいたってシンプル。普通のラーメンかチャーシュー麺の2種類でその大・小別の4種類、あとはライス(白飯)と漬物(たくあん)しかない。

 しばらくして私たちもカウンターに案内された。私はチャーシュー麺の大でネギを多め、ヨメさんは普通のラーメンの並を注文した。しばらく、私のAmebaブログ『京都一乗寺ラーメン街道探訪記』もご無沙汰してるので、今回の『ますたに』をアップしようかと思ったが、また一人で来たときに取り上げることにした。

 先に注文していた二人の外国人女性は、ちょうどL字形のカウンターの両辺の調理場を挟んで見渡せる位置だったが、見ているとライスも頼んでいるではないか。店前で並んでいた時に「どうしてこの店を知った?」のか尋ねたら、この店には何回か来ていると言っていた。メニューなどに関してある程度の知識があったようだ。

 ラーメンを食べ終え、支払いを済ませて店を出るタイミングが、またまた彼女たちと一緒になった。彼女たちは、店に入ってすぐの場所でスタッフが麺を大釜で湯がいているところを写メしていた。

 事程左様に、京都は  京都だけに限らないかもしれないが  どこに行っても外国人観光客に出会すようになった。以前からも京都は、他の地に比べて外国人観光客が多かったが、コロナで、一旦、減少したのが、現在の「円安」とも相まって、まさにオーバー・ツーリズム状態。静かな京都を取り戻すために「鎖国」ならぬ「鎖京」宣言でもするか。

 

(24.5.12.日) 雨

 今日は母の日なので、カーネーションでも持って来てくれるのだろうか、夕方、娘一家がこちらに来ると連絡があった。

 夕方に来るということは、夕食もこちらで食べるつもりなんだろう。ヨメさんも楽しみにしているようなので、まあいいかな。我が家で食事となると後片付けが大変なので、今日は、『洛北阪急スクエア』地階の『にぎり長次郎』を利用することにした。この店は孫のS君のお気に入りで、私と二人で何回か行ったことがある。私はいつもセットメニューを注文するが、S君はタブレットで自由に好きなネタ  トロ、サーモン、イクラなどの値のはるもの  を注文する。

 今日は、自転車を連ねて来るものと思っていたが、雨模様なのでマイカーにするらしい。それで「ムコさんは飲まへんの?」と訊くと、「お寿司やしええいうてるわ」とのこと。そうなると駐車場を確保しておかなければならない。『洛北阪急スクエア』の駐車場  『にぎり 長次郎』に行くので無料で利用できる  でもいいかなと思ったが、団地の管理組合事務所に来客用駐車場を申請した。

 予定どおり、夕方5時頃に娘たちがやって来た。『にぎり 長次郎』は夕方6時からの予約だったので、家で遊ぶというほどの時間はなかったが、めずらしく下の方の孫K君が将棋をしようと言って、将棋盤と将棋の駒を持ってきた。K君が将棋をするといっても、将棋の駒と盤を使って遊ぶ「回り将棋」のこと。これまで一、二回遊んでやったが、ルールは半分うら覚え、兄のS君も一緒にやるので、私と三人でするのが楽しいようだ。

 そうこうしているうちに6時前になったので『にぎり 長次郎』に出かけた。「食べログ」で6人の席を予約しておいたため  夕食どきだったので店前には何組かの客が待っていたが  待つこともなく入店できた。

 大人4人は握り寿司10巻ほどのセットメニューを注文したが、S君とK君は「マグロづくし」「サーモンづくし」などの握り寿司が5巻ほどのメニューをタブレットで注文していた。

 1時間ほどで食事を済ませ、S君はパパ(ムコさん)と『ひごペット』へ飼育している魚の餌を買いに、K君はママ(娘)とヨメさんと一緒にお菓子を買いに行った。私は一人で自宅に帰ったが、ほどなくみんなが帰ってきた。娘たちは、ヨメさんが買ってきたハーゲンダッツを食べ終えてから、帰って行った。今日は外食にしたので後片付けもなく、夫婦円満といったところ。

 

【今日の読書479※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-54『すごい実験』

③-55『ありえない138億年史』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑥-25 『文庫の読書』

⑥-27『小説家の四季 2007-2015』

⑦-89『騎士団長殺し3』

⑦-90『フィッツジェラルド10』

⑨-5『自省録』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑩-43-『前人未到』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-29『小説の読み書き』

⑬-11『こころ』(Kindle)

コメント:引き続いて、③-52『生命 最初の30億年』から、私が印象に残ってマーカーを引いた箇所を引用しておく。

p.249「葉緑体とミトコンドリアをもつ真核生物は、ミトコンドリアだけをもつ細胞も存在する系統樹の大枝で、末端の枝に位置するはずなのだ(つまり、葉緑体をもつ細胞でミトコンドリアのないものはない)。そして、真核生物の根元近くの枝には、核はあるがミトコンドリアのない細胞がなければならない  この原初の真核生物から、すべての内部共生が始まったのである。」

p.284「七億五千万年前までに真核生物は、原核生物の代謝によって本質的に維持された現在の生態系の  複雑にもつれ本質的ではない  頂部を形成する、入り組んだ食物連鎖を構成し出していた。」
p.250「長い原生代が終わりに近づくにしたがい、地球が真核生物の惑星になっていった」

p.287「真核生物の系統関係にかんする議論は今もかまびすしいが、意見が異なるのは、たいていその系統樹の初期の枝にあたるものの正体と性質だ。今日見られるさまざまな真核生物の多くが、急速な分岐を遂げた比較的短い期間に現れたという点では、広く意見の一致を見ている。」

p.292「有性生殖のおかげで、真核生物は進化の原材料  個体群内の遺伝子の多様性

  をとりわけよく生み出せるようになり、その結果多様化が進むという主張に、数学が論拠を与えてくれる。」

p.294「原核生物の多様性は、細菌や古細菌が種々の栄養源やエネルギー勾配(場所によるエネルギーの差異)を利用する、その驚くべき能力を反映している。これに対し、真核生物は、世界との新しい関わり方に取り組むことによって、多様化を遂げた。」

 

今日の映画479】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『タイムリミット(Amazon Prime Videoで視聴)

原題:Out of Time

製作年:2003年

製作国:アメリカ

監督:カール・フランクリン

出演:デンゼル・ワシントン/エバ・メンデス/サナ・レイサン/ディーン・ケイン

ストーリー:フロリダ州の小島で警察署長を務めるマット・リー・ウィトロック(デンゼル・ワシントン)は、仕事の腕は一流で、部下からの信頼も厚い、がプライベートでは、妻アレックス(エヴァ・メンデス)とは8ヵ月前から別居中だった。関係が悪化して以来、高校時代の後輩で今は人妻のアン(サナ・レイサン)と親密になり、彼女と過ごす甘い時間に慰めを見出していた。夫クリス(ディーン・ケイン)の暴力に苦しんでいたアンへの同情は、いつしか激しい情熱へと変わり、ふたりはたびたび密会を重ねる仲になっていた。ある時マットはアンの頼みで、彼女の兄として病院に付き添う事になった。そこでアンはガンの転移が見つかり、余命わずかと宣告されてしまう。アンの主治医はスイスの代替医療を紹介するが、治療費が高額で、必ず治る保証もないという。死を覚悟したアンは・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは3.7、TSUTAYAは3.16、Filmarksは3.3で、私の評価は3.3とした。

 デンゼル・ワシントンは、あのわけ知り顔が、なぜか好かない。しかし本作では、役柄の設定もあって、かなり狼狽えた顔が垣間見えた。ストーリーは、途中でドンデン返り、逆にマット(デンゼル・ワシントン)が追われる立場に変わってしまという、かなり面白い展開。

 

【今日のジャズ479※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:The Chase And The Steeplechase

アーティスト:Wardell Grey And Dexter Gordon

レーベル・品番:Decca・DL 7025

録音年月日:1952.2.2

曲名:The Steeplechase/The Chase

ミュージシャン:Conte Candoli (tp)/Dexter Gordon (ts)/Wardell Grey (ts)/Bobby Tucker (p)/Don Bagley (b)/Chico Hamilton (ds)

ミュージシャン:Art Pepper (as)/Hampton Hawes (p)/Charlie Haden (b)/Shelly Manne (ds)

コメント:史上最高のテナー・バトルを記録したのがこの作品。パワーとテクニックで迫るデクスター・ゴードンとワーデル・グレイのやりとりが痛快に響く。ライヴをいうこともあって、ふたりが白熱のブローを繰り広げる。ビバップが熱かった時代に残された演奏だけに、超絶的なテクニックの競い合いと挑発的な応酬が認められる。併録されたトニー・スコット率いるグループの演奏もアルバムに大きな価値を加えた。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

Dexter Gordon Denmark 1967

Dexter Gordon Quartet Live At The North Sea Jazz Festival • 15-07-1979 • World of Jazz

Dexter Gordon Lives - Jazz Video Guy Live - 8.28.20

※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 なお、『逃病日記501』(2023.5.23)  の「『逃病日記』の表題の変更について」に記載したとおり、ブログの表題を『逃病日記 ー妻とともにー 』と変更することにしました。

 

 

(24.5.6.月)曇り時々雨

 今日はGW最後の休日。娘一家は、昨日、ムコさんの実家から帰って来ていた。マイカーで出かけていたが、往復とも、高速道路はかなり混んでいたようだ。今日は、実家からいただいたお土産を持って娘とS君、K君の三人で、自転車で鴨川、高野川の河川敷の道をやって来た。 ムコさんは、今日は家で仕事をしたいとのこと。

 S君はグローブを持ってきたが、あいにくと雨模様でキャッチボールは出来そうもなかったので、ヨメさんと一緒に『洛北阪急スクエア』へ買い物に出かけていった。

 娘や孫たちが我が家に来てくれるのは嬉しいし、特にヨメさんは喜んでいるが、娘たちは食事を終えると後片付けの手伝いをすることもなく、いつも「食べ散らかして」帰っていく。その後片付けでヨメさんも少々疲れ気味で、そうなるとてきめんに機嫌が悪くなる。 今日は、ムコさんが来ていないこともあって、我が家で夕食をとらずに、近くのお弁当やさん『キッチンとまと畑』で家族4人分のお弁当を買って帰って行った。それで我々も、今日の夕食は、同じ『キッチンとまと畑』のお弁当で済ますことにした。

 

 今夜は井上尚弥の「4団体統一スーパーバンタム級タイトルマッチ」があったがテレビ放映はなく、プライムビデオの独占放映だったが、当方はAmazonのプライム会員なので、なんとか観戦することができた。

 第1ラウンドに井上尚弥がまさかのダウンを喫してどうなることかと思ったが、第2ラウンドにダウンを奪い返し、その後は井上尚弥のペースで試合が進み、第6ラウンドで連打から右のフックで3度目のダウンを奪って、レフリーストップで4団体世界王座の防衛を果たした。第1ラウンドのダウンは、井上尚弥にとってプロ初ダウンだったようだが、慌てて立ち上がらずにカウントエイトまで片膝をついて回復を図っていたが、まさにクールそのものという感じ。

 

(24.5.7.火)曇り

 最近は、ヨメさんはスイミング・スクールに割りにすんなり行く日が続いている。今日も、以前のように「腰が痛い」なんていうこともなく、「喜んで出かける」というほどでもないが、まあ、なんとか出かけて行った。 

 ヨメさんが出かけた後は、いつものように録画溜めした映画を見るが、最近はNHKの朝ドラ『虎に翼』やBS時代劇再放送『鳴門秘帖』などを録画しておいて観ることも多い。

 週一回のスイミング・スクールは、無理なく全身運動ができるので、ヨメさんには、一番適しているように思っている。しかしそのスクールのクラスで親しくしているオバチャンが怪我をして休んでいて、辞める可能性もありそうなので、そうなるとまた、ヨメさんも一緒に辞めると言い出さないかと懸念している。週一回、数人のメンバーと話をするのは、ヨメさんの病気にとってはいいことだし、なかなか無理なく全身運動ができる機会もないだろう。辞めると言い出したら、なんとか説得して翻意させなければならない。

 

(24.5.8.水)晴れ

 5月1日(水)のブログに掲載した記事で、太川陽介さんと蛭子能収さんに関するYouTube『蛭子さんと5年ぶりの再会』を取り上げたが、今日、その続編『蛭子さんと5年ぶりの再会(後編)』を観た。

 内容としては前編の続きということではなく、同一録画の別編集の動画だった。話しているうちに蛭子さんの意識がはっきりしてきたからか、太川さんと蛭子さんとのコミュニケーションが、前編に比べてより密になってきたような印象だった。

 前編では、太川さんの「一瞬、一瞬が幸せだったらそれでいいよ」という言葉が印象的だったが、今回は、蛭子さんが会話中に何かを思い出せなかった時に、太川さんがさりげなく「忘れてもいいんだよ」と語りかけていた言葉が印象に残った。前編、後編を通じて、太川さんの優しさと気配りが随所に伺えるような内容だった。後編で、蛭子さんが「涙が出てきちゃう」と涙ぐむシーンがあったが、蛭子さんもそれとなく太川さんの優しさを感じ取ったんだろう。

 動画公開に寄せられた1000件近いコメントを見ても、そのほとんどが「涙が止まらない」「感動した」等々の感謝と感動の言葉で溢れている。

 ただ、関連動画で紹介されていた『小森康範チャンネル』という元毎日放送アナウンサーのYouTubeチャンネルで「たまたまチャンネルが合うと見ていたテレビ東京のバス旅。蛭子能収さんと太川陽介さんのコンビを超えるのは難しいほどいい番組でした。そのコンビ解消から5年、認知症を公表している蛭子さんと太川さんが再会し、蛭子さんの好きなつばめグリルのハンバーグを一緒に食べる動画がYouTubeに公開されました。で、太川陽介さまへ。事務所サイドが許可したにしても、思った以上に認知症が進んでいることはやりとりしていたら分かるでしょうから、動画は非公開にしてもらえませんか? 嫌なら見なければいいという話ではなくて、蛭子能収さんの尊厳を守るために、です。」と、この太川さんの動画に否定的なコメントを述べている。この『小森康範チャンネル』は、「朝刊チェック」と称して、小森氏が当日の朝刊をチェックしてコメントするんだが、元毎日放送アナウンサーにもかかわらず、何故かネト元の新聞が『産経新聞』、このことから多少なりとも同氏の思想・信条が推しはかれるかもしれない。

 同氏のコメントを見聞すると、氏は「認知症」という病気に対して偏見を持っているように思える。認知症の患者さんがテレビに出たっていいではないか。それを「さらしものにするな!」というのは、認知症の人が「ありのまま」の姿を見せると、あたかも尊厳が失われる、というようなニュアンスのコメントだ。「見せてはいけない」という発想は、「認知症」というものをネガティブに捉えていることにほかならないように思う。

 

(24.5.9.木)晴れのち曇り

 最近、運動をさぼっているせいかお腹がだいぶ出てきた。お風呂の後に体重を測ると85kgを前後している。以前はおへその位置辺りでズボンのベルトをしていたが、近頃はベルトを下腹部辺りにしている。膨れたお腹にベルトをしても、自然と下がっていって、仕方なくそうなってしまうのを実感するようになった。それで、起床時、昼食後、就寝前にストレッチや腹筋等の軽運動を欠かさずにするように心がけている。トータルすると1日当たり1時間前後の運動になる。それと昼間のジャージに着替えて行うウォーキングもサボり気味で、散歩程度でお茶を濁している。

 この手の身体的負荷を習慣化したり、逆に習慣化している悪習などをやめることに関しては、禁煙の「成功体験」  40年近く、ピース系の強めの煙草を1日2箱以上吸っていたが、それほどしんどい目をすることなく止めた  があるので、自信がある。

 現在、上記の1日3回のストレッチや腹筋等の軽運動を継続して3週目に入った。土・日曜日は身体を休める意味で、朝だけの運動に留めている。それでも効果が現れてきたのか、85kgを超えることはなくなってきた。あとはウォーキングを週3回はするようにしたいと考えている。

 

【今日の読書478※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-54『すごい実験』

③-55『ありえない138億年史』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑥-25 『文庫の読書』

⑥-27『小説家の四季 2007-2015』

⑦-89『騎士団長殺し3』

⑦-90『フィッツジェラルド10』

⑨-5『自省録』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑩-43-『前人未到』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-29『小説の読み書き』

⑬-11『こころ』(Kindle)

コメント:引き続いて、③-52『生命 最初の30億年』から、私が印象に残ってマーカーを引いた箇所を引用しておく。

p.216「細菌は、何もしないという能力にとくに長けている。周囲の環境が成長に適しているときには、口の中のように急速に繁殖する。一方、環境条件が成長に向いていないときには、ほとんどエネルギーを消費しない休眠状態のままでいられる。現に、多くの細菌は多くの時間、代謝を停止した状態で過ごし、資源が手に入るようになるとすばやく行動に移る。」

p.220「地球史の時間的スケールでは細菌の進化のテンポが環境変化の速さで決定されることも示している。新しい環境が新しい適応をもたらす結果、生息可能な環境の範囲が広がるのに合わせて、細菌の多様性も増して行ったわけである。(中略)環境には物理的なものだけでなく、生物的なものもある。進化する動植物そのものも、細菌にとって新たに攻略すべき環境となったのだ。」

p.232「葉緑体が、養分を得て成長し、タンパク質や炭水化物を合成し、形質を子孫に伝える  これらはすべての細胞核と独立におこなわれる。要するに葉緑体は独立した生物のように振る舞い、またそのように見るべきなのだ。それらは共生体であって器官ではない。」

p.234「ダーウィンの見事な洞察によれば、進化は基本的に枝分かれの  つまり多様化の  プロセスとなる。共通の祖先をもつ子孫がお互いに遠ざかるにつれ、新しい携帯や生理機能が生まれるというわけだ。」

p.237-238「一個の細胞が、どうしたら別の細胞の一部になれるのだろう?第一の条件は単純明快で、宿主が寄生者を消化してしまってはならないというものだ。シアノバクテリアが共生体となるには、宿主の消化酵素の放出を抑える物質を生成する必要があった。その物質は糖で、内部の共生体から出て周囲の細胞に吸収された。一方、宿主の細胞は、共生体に二酸化炭素と栄養物を安定的に供給して、光合成による糖の生成を促した。このような代謝物の交換によって、協力関係ができあがった。」

 

今日の映画478】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『レジェンド・オブ・フォール(NHK-BSの録画で視聴)

原題:Legend of the Fall

製作年:1994年

製作国:アメリカ

監督:エドワード・ズウィック

出演:ブラッド・ピット/アンソニー・ホプキンス/エイダン・クイン/ジュリア・オーモンド/ヘンリー・トーマス

ストーリー:20世紀初め、元騎兵隊大佐のウィリアム・ラドロー(アンソニー・ホプキンス)は、戦いの記憶から逃れるため、モンタナの牧場に定住して3人の息子たちの成長を見守る。中でも狩りを好む野性児の次男トリスタン(ブラッド・ピット)に、ことのほか愛情を注いだ。ウィリアムの妻イザベルは、過酷な自然環境に耐えられず彼と別居して街に住んでいた。時は流れ、ハーバード大で学んでいた末っ子サミュエル(ヘンリー・トーマス)が、婚約者スザンナ(ジュリア・オーモンド)を連れて帰郷した。やがて第一次大戦が勃発し、3兄弟はヨーロッパ戦線に出征するが、サミュエルは戦闘中に死亡する。帰国したトリスタンは、悲しみに暮れるスザンナを慰め、その夜に2人は結ばれ、同じく彼女を愛していた長男のアルフレッド(アイダン・クイン)は、もう兄弟ではないと告げて街へ去った。アルフレッドは街で事業に乗り出して成功するが、弟を救えなかった罪の意識に憔悴しきったトリスタンは、「永遠に待つわ」と言うスザンナを残して世界各地へ放浪の旅に出た。数年後、モンタナに帰ってきたトリスタンを迎えたのは・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは3.8、TSUTAYAは3.48、Filmarksは3.6で、私の評価は4.0とした。

 2時間ちょっとの作品だが、波乱に満ちたストーリーを破綻なく、これだけの時間によく盛り込めたなあという感じがする。メインテーマは「家族の愛憎」を中心に「兄弟の愛憎」や「男女の愛憎」などが、モンタナの美しい自然を背景に無理なく描かれている。

 

【今日のジャズ478※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:Living Legend

アーティスト:Art Pepper

レーベル・品番:Contemporary・S 7633//ビクターエンターテインメント・VICJ 60764/・VICJ 23645//Fantasy・OJC 408/・OJC CD 408-2

録音年月日:1975.8.9

曲名:①Ophelia/②Here's That Rainy Day/③What Laurie Likes/④Mr. Yohe/⑤Lost Life/⑥Samba Mom-Mom/⑦Samba Mom-Mom (alt take)

ミュージシャン:Art Pepper (as)/Hampton Hawes (p)/Charlie Haden (b)/Shelly Manne (ds)

コメント:再起不能と伝えられ、行方もほとんど知られていなかったアート・ペッパーが75年に吹き込んだ復帰作。60年台の大半を麻薬で棒に振り、70年台も半ば過ぎたころに登場したこの作品は、しかしながら、即興演奏において素晴らしい感性の持ち主であることを伝えている。円熟みだけでなく、奔放さにおいて申し分のないプレイは、この時点でトップ・アーティストの一角に食い込む実力を示していた。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

Art Pepper Quartet (May 9, 1964) - Jazz Casual

1981 Art Pepper 4tet

Jazz Docu - Art Pepper - Jazz Survivor

※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 なお、『逃病日記501』(2023.5.23)  の「『逃病日記』の表題の変更について」に記載したとおり、ブログの表題を『逃病日記 ー妻とともにー 』と変更することにしました。

 

 

(24.5.3.金) 晴れ 

 またまた半年ぶりの嫌な時節がやって来た。

 がん診療部・呼吸器内科の半年毎の経過観察で、今回は来週金曜日に脳MRI、上半身CT撮影と血液・尿検査を受けることになっている。半年前には脳MRIと上半身CT撮影の替わりにPET-CT検査を受検した。血液・尿検査は半年毎に同じ検査項目を受けているが、画像診断検査は、脳MRIと上半身CT撮影とPET-CT検査の3つを半年毎に交互に受けている。

 これらの検査を受けた翌週にこの診断結果に基づいた診察がある。今回は5月17日(金)に診察があるが、この前日なんかは、翌日の診断結果のことを思うとなかなか眠れないことが多い。再発や再発転移は、10年を経過してからでもあり得るため、普段は特に意識をしないで日を過ごしているが、この経過観察診断の前ぐらいになると、ついついあれやこれやと考えてしまう。まして、ヨメさんが「MCI(軽度認知障害)」と診断された以上、私としては「死ぬに死ねない」ようになってしまった。

 5月1日(水)のブログに掲載した記事で、太川陽介さんと蛭子能収さんに関するYouTube『蛭子さんと5年ぶりの再会』を取り上げたが、蛭子さんが「認知症」を公表したのが5年前で、このYouTubeの動画が4月25日の撮影。他にもYouTubeで配信されている蛭子さん関係の動画を見たが、今回の分を除いて、いずれも対談者との会話は成立しているが、過去のことに話が及ぶと記憶から抜け落ちてしまったことが多いようだ。今回の太川さんとの動画は、つい最近、撮影されたのもので、この動画だけを見ていたら気づかなかったが、二、三年前の動画と比べてみると蛭子さんの症状がかなり進行しているような感じがした。

 

(24.5.4.土) 晴れ

 現在の日々の生活は、ほぼ「判で押した」ような日常となっている。私の「気管がん」や「人工膝関節」、ヨメさんの「MCI(軽度認知障害)」などの疾患も、症状も安定しているので、特に記録に残しておくようなトピックも少なくなってきた。こんな時は、荷風の『断腸亭日乗』のように、淡々と事実のみを書き綴ればいいんだろうが、「判で押したような日常」を書き連ねても面白おかしくもないだろう。

 それで、そのような外的活動の少ない日常にこだわらず、内的活動を記録する方法として【今日の読書】【今日の映画】【今日のジャズ】などを考え出したんだが、我ながら名案ではないかと思っている。後日、『ほぼ日刊イトイ新聞』に「今日の〇〇」というコンテンツがいろいろとあるのを知ったが、そこから拝借したタイトルではあらない(村上春樹『騎士団長殺し』に出てくる騎士団長の言い回し)。

 

(24.5.5.日) 晴れ

 最近は、新たに開発した散歩コース  ジャージに着替えるウォーキングとは異なる  として、『恵文社』に行って、その後で北白川のスーパー『ライフ』に立ち寄って帰るコースをよく利用している。

 近くに『洛北阪急スクエア(カナート洛北)』や『イズミヤ』があるのに、なんでわざわざ?というところだが、なぜかこの北白川『ライフ』が気に入っている。私としては散歩を兼ねているので、あまり近すぎる所は適当ではない。この新しいコースなら、ちょっと気が向けば「白川疏水通り」や、その延長で『京大農学部グラウンド』辺りにも足を伸ばすことができる。

 ということで、今日は最近のお気に入りコースで、まず『大垣書店』に立ち寄った。この書店も、最近は全国チェーン展開をしているが、もともとは「烏丸北大路」の『大谷大学』近くの「街の本屋さん」だった。それが現在のように全国展開をするまでになったのは、大きな要因として、店主の、先を読む経営戦略が優れていたからだろう。

 この『大垣書店』は、私がよく立ち寄る「高野店」の選書から判断すると  『吉本隆明全集』なんかも置いているあるんだが  なぜか知的雰囲気というものを感じない。普通なら、『吉本隆明全集』なんかを置いてある本屋なら、他の吉本隆明の著作も何冊か並んでいる。ところが、ここでは配本の都度『吉本隆明全集』が新刊書コーナーに置かれているが、日が経つと、思想関係のコーナーに移り、ポツンと一冊が置かれているだけで、そのうちに書棚から消えてしまう。今回、配本された『吉本隆明全集第34巻』は、消費税込み7810円するので、店にぶらっと立ち寄った一元の客が、書店でパラっと見て買うとは思えない。期日がくれば返本しているのではないだろうか。この店の選書はなんとなく「ミソもクソも一緒」という感じで、書店のポリシーが感じられない。単行本については、一応、ジャンルごとに本が配置されているが、本の著者やテーマがバラバラで、総花的だが一貫性がない印象がある。

 その後に立ち寄った『恵文社』は、毎度お馴染み、私の散歩の定例ポイント。ここの選書のポリシーは、明確で一貫している。特に充実しているように思うのは文学関係だろう。外国文学  もちろん翻訳書だが、欧米を中心に英米文学や仏文学ごとに書棚の一画を当てている充実ぶり  、幻想文学、詩文学などそれぞれ書棚の一区画を占めている。日本文学関係も充実しており、作家別に文庫も単行本も区別なしに並んでいるので、便利ちゃあ便利。特に文庫本は定評のある近・現代文学作家を中心に品揃えしてあり、近代文学関係はかなり以前の出版のものも揃っている。また山田稔などの「京都ローカル」の本なども置かれている。

 文学関係以外にも、建築や芸術関係の書籍が小規模な書店にしては充実しているし、なにより児童書の充実ぶりは目を見張る。それと聞いたことのないような個人出版的な小出版社の本なども平積みで置いてある。私の「読書リストF」に載っている⑩-24『読書の日記』(阿久津隆)や⑩-39『プルーストを読む生活』(柿内正午)は、この平積みで見つけて買ったも。

 この後、『恵文社』を出てからは、店前の「曼殊院通り」から「白川通り」を経て、『ライフ』に立ち寄ってから帰宅した。

 

【今日の読書477※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-54『すごい実験』

③-55『ありえない138億年史』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑥-25 『文庫の読書』

⑥-27『小説家の四季 2007-2015』

⑦-89『騎士団長殺し3』

⑦-90『フィッツジェラルド10』

⑨-5『自省録』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑩-43-『前人未到』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-29『小説の読み書き』

⑬-11『こころ』(Kindle)

コメント:引き続いて、③-52『生命 最初の30億年』から、私が印象に残ってマーカーを引いた箇所を引用しておく。

p.184「鉄鉱層が、太古代初期の大気や海に酸素が乏しかったことを示す地質学的な証拠だと述べた。これを敷衍すれば、およそ一八億年前まで鉄鉱層が存在することから、生物圏は非常に長いあいだ酸素の欠乏した状態だったと言えそうだ。(中略)生命が誕生したころは酸素濃度が低かったのに今では高いのなら、環境変化の証拠を地層に求めるべきだ。」

p.187-188「土壌は岩石と空気の境目でできるものなので、大気の化学組成を反映していると考えられる。」

p.198「光合成だけでは大気の変化を裏付けられないわけを知るには、あなたがこのページを読みながら、待機中の酸素を使った呼吸で有機物から二酸化炭素と水を生成していることを考えてみればいい。酸素を放出する光合成と好気的呼吸は密接に結びつき、片方の代謝産物がもう片方の原材料になる。光合成による酸素の合成と、呼吸による酸素の消費がとが釣り合っているような世界では、それだけ光合成が起きても大気や海洋に酸素はたまらない。」

p.199「大陸の風化や火山ガスとの反応で消費される酸素の割合が減るというプロセスが考えられる。この場合もやはり、地球の炭素循環や酸素循環に地質学が介入することになる。実際には、光合成と呼吸の結びつきは完全に釣り合ってはおらず、光合成で作られた有機物の一部が堆積物中にたまる。この不釣り合いな分を相殺するように、酸素は大陸の岩石や火山ガスと(しばしば細菌の助けを借りて)反応している。」

p.214「進化上の近縁性ではなく収斂進化(引用注:系統の異なる複数の生物が、類似する形質を個別に進化させること)によって形態と環境の対応が説明できるとしたら、分子レベルのデータをもとに構成した系統樹において、ばらばらの枝に、形態の似たシアノバクテリアが現れることもあるはずだ。」

 

今日の映画477】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『追いつめられて(Amazon Prime Videoで視聴)

原題:No Way Out

製作年:1987年

製作国:アメリカ

監督:ロジャー・ドナルドソン

出演:ケビン・コスナー/ジーン・ハックマン/ショーン・ヤング/ウィル・パットン

ストーリー:海軍将校トム・ファレル(ケヴィン・コスナー)は、国防長官デイヴィッド・ブライス(ジーン・ハックマン)の秘書である友人、スコット・プリチャード(ウィル・パットン)の招きで長官の就任舞踏会に出かけた。その会場で美しい女性スーザン・アットウェル(ショーン・ヤング)と出逢い、恋に落ちる。フィリピンで勇敢に任務を果たしたファレルは、英雄として新聞に載る。任務を終えてワシントンに戻ったファレルは、記事を見た国防長官ブライスの直属のスタッフとなる。その後、スーザンと再会したがスーザンにはファレルと会う以前から愛人がいたが、それは国防長官のブライスだった。ある週末、ファレルとスーザンはドライヴに出かけた。スーザンの部屋に帰った2人は、突然、ブライスの訪問を受け、慌てたファレルは窓から外へ逃れる。ブライスは、逃れた男の影に気付いて嫉妬に狂い、スーザンを2階から突き落とす。混乱するブライスは、プリチャードに助けを求めた。プリチャードは、スーザンはもう1人の恋人に殺されたが、その男はソ連のスパイで、国家安全のため48時間以内に抹殺しなければならない、という筋書きを考え出すが・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは3.4、TSUTAYAは3.22、Filmarksは3.5で、私の評価は3.5とした。

 観ているうちに既視感を感じ、途中で観たことのある作品と認識したが、まあ面白かったのでそのまま観続けた。最後のドンデン返しは忘れていた。冒頭部分と繋がりがあるので、そこを巻き戻して観直して納得。

 

【今日のジャズ477※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:Tomorrow Is The Question!

アーティスト:Ornette Coleman

レーベル・品番:Contemporary・S 7569//Fantasy・OJC 342/OJC CD 342-2

録音年月日:1959.1.16/2.23/3.9-10

曲名:①Tomorrow Is The Question/②Tears Inside/③Mind And Time/④Compassion/⑤Giggin'/⑥Rejoicing/⑦Lorraine/⑧Turnaround/⑨Endless

ミュージシャン:Ornette Coleman (as)/Don Cherry (tp)/Red Mitchell (b)/Shelly Manne (ds)/Percy Heath (b)

コメント:オーネット・コールマンの美学が光彩を放つ。既成の概念を打破し、ジャズの新たな時代に向かって動き始めたコールマン。パーシー・ヒュー (b)とスシェリー・マン、およびレッド・ミッチェル (b)とマンで構成されたふたつのリズムセッションを迎え、ドン・チェリーと組んで繰り広げる新時代のジャズ。4ビートながら、そこから逸脱するプレイに個性を息づかせる。ジャズの変換途上で残された重要作。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

Ornette Coleman Quartet - North Sea Jazz 2010

Ornette Coleman - JazzBaltica 2008

Ornette Coleman & Prime Time w Pat Metheny TV Kultura

※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 なお、『逃病日記501』(2023.5.23)  の「『逃病日記』の表題の変更について」に記載したとおり、ブログの表題を『逃病日記 ー妻とともにー 』と変更することにしました。

 

 

(24.4.29.月)曇りのち雨

 先日、本ブログで長谷川宏『日本精神史 近代編上下』を取り上げた際に、「『日本精神史 近代編』のサンプルをAmazonで見てみたが、なぜか吉本隆明や鶴見俊輔などが取り上げられていない。なんでだろう?」と書いた。

 このことに関しては、朝日新聞の朝刊で連載が始まった長谷川宏氏の『語る 人生の贈りもの』の今日の記事「大著完成、難航した戦後精神史」の中で言及されていて、「なぜ、鶴見俊輔や吉本隆明がいないの? 全共闘運動を取りあげない理由は?  興味津々という感じで随分聞かれましたね、読書会などを通じ長年つきあってきた友人たちから」とあり、続けて「一貫させたのは、個と共同体のせめぎあいの中、もがき、あらがい、懸命に生きた人に焦点を当てたことです。たとえ地味であっても。あるいは目に見える変化をもたらしえなかったとしても。だから、これは周囲の責任だけど、過剰にカリスマ視される思想家は外しました。」と述べられている。

 まあ、半分は納得できるような回答。「鶴見俊輔や吉本隆明がいないの?」という問いに対する回答は「これは周囲の責任だけど、過剰にカリスマ視される思想家は外しました」というのが主たる理由だろう。しかし、一方で堀田善衛、日高六郎、大江健三郎、中上健次、唐十郎、つげ義春などが取り上げられているのをみると、「全共闘運動を取りあげない理由」と併せ、やや客観性に欠けるという感じがしないでもない。「全共闘運動」が、良きにつけ悪しきにつけ、戦後社会の様々な分野に大きな影響を及ぼしたことに関しては、すでに評価も定まっていると言ってもいいだろう。その意味で、本書で「全共闘運動を取りあげ」なかったということは、「日本精神史」と冠した以上、本書における戦後史にかかる部分において大きな盲点があると言えるのではないか。この点に関しては、今後、この連載の中で明らかにされていくのかもしれない。

 

(24.4.30.火)曇り

 今か今かと待っていたが、今日、『京大生協書籍部ルネ』から『吉本隆明全集第34巻』が入荷した旨の連絡があった。4月28日のブログにも書いたが、『ルネ』に本を受け取りに行った際には、ついでに長谷川宏の『日本精神史 近代編上下』を購入しようと思っている。長谷川宏氏については、朝日新聞の朝刊で連載が始まった同氏の『語る 人生の贈りもの』に関して、昨日、触れたが、先週までは、横尾忠則氏に関して連載されていて、興味深く読み続けた。

 この手の連載物は、目に留まるのが連載の途中からということが多い。その場合、前回の横尾忠則氏や今回の長谷川宏氏なんかの場合は、古紙出し用に積み上げてある過去の新聞を探して最初から読み始めたり、『朝日新聞デジタル』で記事を探し出して読んだりする。この連載は、取り上げられている人物の幼少期から辿って行くため、一般には知られていない逸話なども語られていて、非常に興味深く読み続けられる。横尾忠則氏なんかの場合は、若い頃に『平凡パンチ』でよくイラストが掲載されたり、記事が載っていたが、そのような記述に出会うと、私自身の当時の若い頃に重ね合わせて、懐かしく思い出される。

 

(24.5.1.水)

 最近は、BS-テレ東の太川陽介と蛭子能収のコンビの『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』の再放送を観るのが楽しみになっている。太川陽介と蛭子能収のコンビは、この手の「バス旅」モノでは嚆矢に当たると思うが、このふたりのボケとツッコミがなんとも面白い。

 BS-テレ東では、『フーテンの寅』や『釣りバカ日誌』など、マンネリではあっても、なぜか繰り返し観たくなるような番組の再放送が多い。ヨメさんも『フーテンの寅』や『釣りバカ日誌』の大ファンで、観ながら「こんなシーン覚えてへんなぁ」なんて声をかけてくるので、私も話を合わせて「そやなぁ」てな感じで、和やかな時間が流れる。

 この『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』が終了し、異なった別の出演者による続編なども作られたようだが、やはり太川・蛭子コンビに勝るものはない。その蛭子能収さんは数年前に「認知症」であることを公表したのは知っていたが、先日、スマホのスマート・ニュースで、太川陽介さんが、「認知症」で施設に入っている蛭子能収さんと5年ぶりに施設の外で再会し、それをYouTubeで配信したとのニュースが流れていた。早速、YouTubeを検索した結果、『太川陽介のルイルイちゃんねる』で『蛭子さんと5年ぶりの再会』した様子を撮影した動画が配信されていた。

 再会の瞬間、向こうからやって来る蛭子さんが太川さんを見つけ、帽子を脱いで挨拶らしき動作をしている。太川さんが「覚えてる?」と問いかけると、蛭子さんが「覚えてますよ」と応えている。ふたりの会話で、太川さんが「個展やったでしょう?」と尋ねると、蛭子さんが、絵が描きたくなった動機を答えているので、多少なりとも論理的な話ができている感じがする。

 一緒に入ったレストランでハンバーグ・ランチを頼むんだが、太川さんがサラダを頼むときに分量をMかLを決めかね、「じゃあ、Mをふたつ」と注文すると、蛭子さんの“笑いのツボ”にハマったのか、なぜか笑い転げる。また、蛭子さんがライスかパンかを選ぶのを決めかねていると、太川さんが「じゃあ、両方持って来て」と注文し、太川さんの配慮と優しさが伺える。

 会話の中で、5年前の「バス旅」の話になると、蛭子さんが「僕、出てた?」と言っていて、「認知症」がそれなりに進行しているんだなあ、という印象を持った。全体に、太川さんの優しさと気配りが随所に伺えるような内容だった。特に、太川さんが「一瞬、一瞬が幸せだったらそれでいいよ」と蛭子さんに言葉をかけた場面は、認知症の蛭子さんを理解し、優しさに溢れるいいシーンだった。収録の最後に二人が並んで帰っていく後ろ姿には、ついつい涙ぐんでしまった。

 この「一瞬、一瞬が幸せだったらそれでいいよ」という言葉を常に胸裡に秘めて、今後、ヨメさんと過ごしていければと思う。

 

(24.5.2.木)

 ヨメさんが、『高島屋』で『光と遊ぶ超体験型ミュージアム 魔法の美術館』というイベントをやっているので、S君を連れて行ってやりたいとのことだったので、娘にLINEメールをしたら、4時過ぎに学校から帰って来るらしい。高島屋へ行くのなら、S君が、一旦、川端丸太町宅に帰ってから出かけるのも、時間的にも無駄なので、S君と京阪四条で待ち合わせることにした。高島屋に着いたら、早めの夕食をとってもいいような時間になるので、一緒に、高島屋7階の『京回廊』の『東洋亭』で「百年洋食ハンバーグ」を食べることにした。

 ヨメさんは高島屋で買い物をするので先に出かけ、私が京阪四条でS君と会って高島屋まで連れて行ってヨメさんと合流することにした。

 京阪四条に4時過ぎに着くように自宅を出たが、バス停に着いた途端に乗ろうと思っていた四条河原町行きのバスが出てしまった。15分後の次のバスに乗ったが、S君との待ち合わせの時間に遅れそうだったので、S君の親子携帯に遅れる旨をメールしておいた。平日とはいえGW中なので、四条界隈は外国人観光客で混んでいるだろうと思って「知らん人に声をかけられても付いて行ったらあかんで」とメールしておいた。この四条河原町行きの京都バスは四条河原町の交差点を左折して京阪四条を通るので、四条河原町で降りずにそのまま乗っておいた。そうしたら、川端四条の交差点を左折するときに、バスの中から、S君が四条大橋東詰で手持ち無沙汰に私を待っていてくれるのが、見えた。

 京阪四条でバスを降り、S君と合流して高島屋に向かったが、ヨメさんとは高島屋の一階で出逢ったので、そのままエレベーターで『京回廊』のある7階まで上がった。夕方の4時半という中途半端な時間だったため、東洋亭前には、お客さんが一組だけ順番待ちしていただけだった。

 『東洋亭』では、われわれ夫婦とS君の三人は「ハンバーグランチ」を注文し、別に娘とムコさんとK君の三人分の「ハンバーグ弁当」を頼んだ(娘が「東洋亭のハンバーグ弁当、美味しかったで」と、半ば催促するような感じで言っていた)。娘の話ではデパ地下で買って帰ったそうだが、7階の京回廊の東洋亭でも注文が可能で、最後の支払い時にレジで「弁当」を手渡してくれた。

 食後に、私とS君のふたりで、同じ7階で開催されていた『光と遊ぶ超体験型ミュージアム 魔法の美術館』に入場した。館内は子どもたちが多く、「美術」というよりも、各展示エリアは子供たちの「遊ぶスペース」という感じ。展示エリアの前で体を動かすと正面のスクリーンにその影がデフォルメされて映るのが基本的な動作パターン。動作に合わせて花火の映像が映し出されたり、まさに「光と遊ぶ超体験」といいう感じだったが、内容はどちらかといえば子どもが対象のように思う。

 催物会場を出て、同じフロアの別の催し物を見て回っていたヨメさんど合流し、高島屋を出て、四条河原町から京都バスで川端丸太町まで行き、娘宅に寄って「ハンバーグ弁当」を渡してから帰路についた。

 

【今日の読書476※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-54『すごい実験』

③-55『ありえない138億年史』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑥-25 『文庫の読書』

⑥-27『小説家の四季 2007-2015』

⑦-89『騎士団長殺し3』

⑦-90『フィッツジェラルド10』

⑧-17『ステパンチコヴァ村とその住人たち』(Kindle)

⑨-5『自省録』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-29『小説の読み書き』

⑬-11『こころ』(Kindle)

コメント:引き続いて、③-52『生命 最初の30億年』から、私が印象に残ってマーカーを引いた箇所を引用しておく。

p.152-152「RNAは、DNAのように情報を蓄えられたばかりか、タンパク質のように反応の触媒にもなれたのである。(中略)RNAは、自己組織によって形成されるだけでなく、みずからの複製の触媒にもなる、中身の濃い分子だったのである。その後、生命の進化とともに分業が取り入れられ、DNAの二重らせんがより安定性の高いライブラリーをなり、複雑に折り畳まれたタンパク質が触媒機能の大半を引き受けるようになった。」

p.157「初期のRNA分子が自己複製をしたとき、エラーが忍び込み、できた分子にはない変異配列が含まれてしまった。この変異体が初期の地球における化学的な進化の原材料となり、以後の生物進化を促した。」

p.159「有名な物理学者のフリーマン・ダイソンは、生命の起源について深く考え、生命は実は二度発生したのではないかと言った。一度はRNAを経由し、もう一度はタンパク質を経由し、その後、原始生命の融合によって、タンパク質と核酸を相互作用させる細胞が誕生したというわけだ。このアイデアは荒唐無稽ではない。(中略)何かが組み合わさって大変革を遂げるというのは、進化に見られる重要な流れなのだ。」

p159-160「分子のルールのの根底には化学のルールがあるのだろうか?そうであれば、どんなルールなのだろう?遺伝暗号の起源と、それによる複雑な生化学的作用を示す生命の出現は、依然として生物の謎のなかの謎なのである。」

p.168「タンパク質や膜組織や核酸と同じように、代謝でも、自然発生した分子にもとづく単純なものから始まり、生合成経路の進化にともなって発展し、自然選択や遺伝子の重複・水平移動によって複雑な生化学的反応経路が形成されたと考えられる。」

 

今日の映画476】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『チェイサー(U-NEXTで視聴)

原題:The Chaser

製作年:2008年

製作国:韓国

監督:ナ・ホンジン

出演:キム・ユンソク/ハ・ジョンウ/ソ・ヨンヒ

ストーリー:デリヘルを経営している元刑事のジュンホ(キム・ユンソク)は、店の女の子たちが相次いで失踪する事態に見舞われていた。やがて最後に会ったと思われる客の電話番号が同じ事に気づくジュンホ。そして、その番号は直前に送り出したデリヘル嬢ミジン(ソ・ヨンヒ)の客とも一致していた。ほどなくミジンとの連絡が取れなくなり、心配したジュンホはミジンの行方を追う。そして、偶然にも街中で問題の客を捕まえることに成功したジュンホは、男をそのまま警察に突き出すのだったが・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは4.0、TSUTAYAは3.67、Filmarksは3.9で、私の評価は3.5とした。

 風俗店を経営する元刑事と連続猟奇殺人犯との緊迫の攻防を緻密かつダイナミックに描き出す。観てて、ちょっと恐ろしい作品。

 

【今日のジャズ476※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:Sonny Rollins And The Contemporary Leaders

アーティスト:Sonny Rollins

レーベル・品番:Contemporary・M 3546/・S 7564//ビクター音楽産業・VICJ 23563/・VDJ 1552//Fantasy・OJC 340/・OJC CD 340-2

録音年月日:1958.10.20-22

曲名:①I've Told Every Little Star/②Rock-A-Bye Your Baby With A Dixie Melody /③How High The Moon/④You/⑤I've Found A New Baby/⑥Alone Together/⑦In The Chapel In The Moonlight/⑧The Song Is You/You (alt take)/⑨I've Found A New Baby (alt take)/⑩The Song Is You (alt take)

ミュージシャン:Sonny Rollins (ts)/Hampton Hawes (p)/Barney Kessel (g)/Victor Feldman (vib)/Leroy Vinnegar (b)/Shelly Manne (ds)

コメント:ウエスト・コースト・ジャズの全盛期にニューヨーク派のソニー・ロリンズがロサンゼルスに乗り込み、ハンプトン・ホーズ、バニー・ケッセル、シェリー・マンなど、コンテンポラリー・レーベルを代表する人気アーティストと共演。彼らの軽妙なスウィング感を得たことで、豪快なテナー・ブローはそのままに、ロリンズがリラックスした演奏を繰り広げる。中でも〈ハウ・ハイ・ザ・ムーン〉が絶品。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

Sonny Rollins live 65' 68' - Jazz Icons DVD

SONNY ROLLINS LIVE IN TOKYO Mar 30 1988

Sonny Rollins - Jazz à Vienne 2011 - LIVE HD

※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 なお、『逃病日記501』(2023.5.23)  の「『逃病日記』の表題の変更について」に記載したとおり、ブログの表題を『逃病日記 ー妻とともにー 』と変更することにしました。

 

 

(24.4.26.金)曇り時々晴れ

 2週間ほど前にS君を連れて自転車で植物園に行ってあまり日が経っていないが、この時期、次々と春の花が咲くだろうと思って、ヨメさんと自転車で植物園に出かけた。

 コースは、いつもふたりで自転車で行くときの定番コースで、『松ヶ崎浄水場』から『白川疏水通り』を行く。この辺りは、京都一の『高級住宅街』で壮麗な家が立ち並んでいる。このルートは交通量も少ないので、自転車でもゆったりと話しながら走行できる。しばらく進むと下鴨本通りに出るのでそこを横断し、さらに進むと下鴨中通りに出る。そこを北上し、『京都府立大学』や『京都コンサートホール』の横を過ぎ、北山通りに出て、左折してしばらく行けばまもなく『植物園北山門』に辿り着く。

 お昼ごはんは、今日は久しぶりに『キャピタル東洋亭』で「百年洋食ハンバーグ」にライスとトマトサラダやデザートとコーヒーが付いたコースを注文した。デザートは店内のショウウィンドウから好きなデザートを選べるので、今日は「モンブラン」を注文。

 いつもは、かなりの時間待ちになるので、先に整理券をとっておいて植物園に入園し、一周して廻って戻るとちょうど順番が来る感じ。今日は平日の正午前に行ったので、整理券を受け取って二組ほど待てばよかった。それで先に植物園に行かずにそのまま待っていたら、10分も待たずに番号を呼ばれた。

 今日は、暑くもなく、それほど日差しも強くなかったのでテラス席で食事をしたが、なかなか爽快でいい気分。

 食事を終えてから『植物園』に入ったが、どこで知ったんだろう、こんなところにも、結構、外国人観光客が来ている。2週間前は桜が満開だったが、今日はいろんな花が咲きそろっていた。バラ園だけはあと2週間ぐらい先という感じだった。

 

IMG_4960.jpeg IMG_4961.jpeg IMG_4964.jpeg IMG_4965.jpeg IMG_4966.jpeg

 

IMG_4967.jpeg IMG_4969.jpeg IMG_4970.jpeg IMG_4972.jpeg IMG_4973.jpeg

 

IMG_4974.jpeg IMG_4976.jpeg IMG_4979.jpeg IMG_4981.jpeg IMG_4983.jpeg

 

IMG_4984.jpeg IMG_4992.jpeg IMG_4993.jpeg IMG_4994.jpeg IMG_4999.jpeg

 

 

(24.4.27.土)曇り時々晴れ

 今日は4時過ぎ頃に外出し、まず『ローソン』に行って、先日届いた宅配便の「ブルックスコーヒー」の料金を支払い、その後、『大垣書店(高野店)』をチラッと覗いて、次は『恵文社』へ、店内に入りすぐに新版の『カフカの日記』が目に留まった。5500円といい値段だったので、後日、『京大書籍部ルネ』で買おうかとも思ったが、はずみで買ってしまった。この後、向かいのドラッグストア『ユタカ』でアリ用のアースなどを購入してから、いつものように高原通りへ続く道から白川疏水通りを経て『ライフ北白川店』へ、『ライフ』で定番の食品を二、三点ほど買って帰路についた。

 

(24.4.28.日)曇り

 昨日、『大垣書店(高野店)』で『カフカの日記』を買ってしまったが、また、書棚のスペースがなくなってきた。

 私の部屋の書棚は、10年ほど前にリフォームしたときに、私の居る4畳半の部屋の入口側と対面の窓側を除いて、左右の壁に、ほぼ床から天井まで造り付けの書棚にしてしまった。うち一列はスペースの関係で、幅は他の書棚の2/3程度だが奥行きを深くとり、書棚というよりは物置台のようにした。その物置台風の部分を除き、列の幅75cmの書棚が東側壁に2列8段、西側壁に4列9段あり、一部の段は大型本を入れられるように上下幅(高さ)を大きくととともに、各段は留金を工夫し、単行本のサイズに合わせ上下幅(高さ)の微調節を可能した。また各段は、奥側に単行本を収納し、その手前に文庫・新書が置けるように奥行きを確保してある  奥側の単行本の書名は、手前の文庫・新書でかなり隠れるがなんとか確認することはできる。

 完成した当時は、各書棚の奥に単行本、手前に文庫・新書を収納し、ちょうど量的にほぼピッタリと収まっていた。ところが、年々、本が増え続け、書棚の各段の手前側の文庫・新書の上の隙間に文庫・新書本を数冊ずつ差し込んだりしたので、奥側の単行本は全く隠れてしまった。それ以降は、今後、再読したり、参照しないだろうと思われる本を選んで古書店に売り払い、随時、間引きをしてスペースを確保してきた。また数年前から、娘宅と同じ町内にあるK大熊野寮で古書の受入れをしていると知って、二束三文で古書店に売り払うよりは有効活用してもらえるだろうと思って、最近はもっぱらこのK大熊野寮に不用な本を持って行くようにしている。

 昨日、買った『カフカの日記』に限らず、ここ最近買い求めた『散歩哲学 よく歩き、よく考える』『寺山修司からの手紙』『寺山修司 青春書簡』などは、収納する書棚のスペースがなかったので、とりあえず、机の上などに置いてある状態だったが、不用な本の間引きをしてなんとかスペースを確保した。

 当初、今後の書棚の必要なスペースとしては、最低限、『吉本隆明全集』の分だけは確保しておこうと思っていたが、その『吉本隆明全集』も  第1回配本が2014年3月、ちょうど10年前で別巻を含め全39冊、配本完了まではなんとか存命したいと思っていたが  いよいよ残るは後4冊となった。

 『吉本隆明全集のホームページ』を見ると、近々、「第34巻」が配本されるようなので、もうすぐ『京大書籍部ルネ』から電話連絡があるだろう。『ルネ』に行ったら行ったで、定価の1割引の価格につられて、値段が高めの本があればついつい買ってしまうことになる。今のところ気になっているのは長谷川宏の『日本精神史 近代編上下』。同じ著者の『日本精神史 上下』は数年前に購入しており、上巻だけ読んで、あとはツンドク状態。今回の著作が「講談社選書メチエ」なので、『日本精神史 上下』を選書化したものかと思っていたが、続刊に当たる「近代編」ということで、全くの新刊だった。この続刊の刊行を機会に、改めて、『日本精神史 上下』から読み通したくなった。参考のため『日本精神史 近代編』のサンプルをAmazonで見てみたが、なぜか吉本隆明や鶴見俊輔などが取り上げられていない。なんでだろう?

 ちなみに『日本精神史 上下』の方は、すでに「講談社学術文庫」に入っているようだ。

 

【今日の読書475※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-54『すごい実験』

③-55『ありえない138億年史』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑥-25 『文庫の読書』

⑥-27『小説家の四季 2007-2015』

⑦-89『騎士団長殺し3』

⑦-90『フィッツジェラルド10』

⑧-17『ステパンチコヴァ村とその住人たち』(Kindle)

⑨-5『自省録』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-29『小説の読み書き』

⑬-11『こころ』(Kindle)

コメント:引き続いて、③-52『生命 最初の30億年』から、私が印象に残ってマーカーを引いた箇所を引用しておく。

p.80-81「今日観察できるプロセスと太古の岩石に認められるパターンとを結びつけられれば、地球の歴史を地質学的に解明できるようになる。だが、この見事な仮定に頼りすぎるのは禁物だ。プロセスの斉一性は、『見かけは変わっても中身は同じ』を意味するわけではない。現在進行している地殻構造的・堆積学的・地球化学的な『プロセス』は、地球史全体を通じて有効かもしれないが、だからといって、地球表面の『状態』が歴史的に不変だったとは言えない。海洋の化学組成や地形や気候は、どれも時代とともに変化し、環境  それに生命  の歴史に決定的な影響を及ぼしてきたのだ。(中略)『斉一説』  『現在は顔を読み解く鍵である』  があくまでもプロセスについての言明であり、太古の地球の研究で普遍的に言える真理ではなく、むしろ作業仮説とみなすべきだということを覚えておけばいい。」

p.141「生命は、われわれの惑星の地殻や海洋を形成したのと同じ物理的・化学的なプロセスを経て作り上げられた。」

p.145「単純な分子が自然界のエネルギーによって結合を繰り返し、複雑な化合物を作り上げ、ついには自分自身を複製できるシステムが登場するというわけだ。このアイデアは説得力に富み、直感的にも興味深い  生命は、一見したところ水や岩石とはまったく違うようだが、地球の物理的な特徴を形成したのと同じプロセスによって誕生したことになる。問題は、検証手段である。」

p.150「物理的なプロセスで形成できるほど単純でありながら、生命ある細胞への進化の土台となる程度には複雑な分子群について、考える必要がある。そのような分子には、みずからを複製でき、またいずれは複製の効率を上げる触媒化合物の合成を命じられるだけの情報や構造が備わっていただろう。さらにこの分子は、成長に必要な分子を周囲の環境から取り込むのでなくみずから合成し、化学エネルギーや太陽エネルギーを細胞の活動の燃料にくべ、生命誕生のプロセスから脱却して進化をたどれるようにした。このような流れをたどるうえで、RNAが重要な存在となる。」

 

今日の映画475】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『仔鹿物語(NHK-BSの録画で視聴)

原題:The Yearling

製作年:1946年

製作国:アメリカ

監督:クラレンス・ブラウン

出演:グレゴリー・ペック/ジェーン・ワイマン/クロード・ジャーマン・Jr./チル・ウィルス

ストーリー:フロリダの空地にバクスター一家は自然と戦いながら農作をしている。父親のペニイ(グレゴリー・ペック)は未開の原野を開墾し、家畜を育て、家畜荒らしに来る野獣を退治するのに追われている。母オーリー(ジェーン・ワイマン)は、1日中、台所仕事に追われ、遊び盛りの11歳の息子ジョディー(クロード・ジャーマン・Jr.)を小うるさく叱るが根はやさしい働き者だった。ある朝、家畜荒らしの大熊の足跡をたよりに、ペニイとジョディーは3頭の犬を連れてでかけたが、運悪くペニイの猟銃が暴発して熊を逃がし、犬を犠牲にしてしまう。鉄砲なしでは危険なのでペニイは隣人フォレスターを訪ね、ペニイは連れて行った猟犬と銃とを交換する。ある日、バクスターの豚が盗まれたが、フォレターの仕業だと考え、ペニイは取り返しに出掛ける。その途中ペニイは大毒蛇に足をかまれ、シカを射殺してその肝臓と心臓とで毒を吸いとるが、殺されたシカの仔ジカは・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは3.8、TSUTAYAは3.21、Filmarksは3.6で、私の評価は3.5とした。

 いわゆる「西部劇」でもないし、なんともコメントしづらい作品。

 

【今日のジャズ475※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:All Night Session Vol. 1

アーティスト:Hampton Hawes Quartet

レーベル・品番:Contemporary・C 3545/Fantasy・OJC CD 638-2

録音年月日:1956.11.12

曲名:①Jordu/②Groovin' High/③Takin' Care/④Broadway/⑤Hampton's Pulpit

ミュージシャン:Hampton Hawes (p)/Jim Hall (g)/Red Mitchell (b)/Eldridge Freeman ( Bruz Freeman ) (ds)

コメント:絶好調の時代に、ハンプトン・ホーズがレギュラー・トリオを率いてオールナイトのスタジオ・ライブを行った。ゲストにジム・ホールを迎えた模様は3枚のLPで発売されたが、現在はボーナス・トラックを1曲追加した2枚組CDで聴ける。それにしても、ホーズのプレイはスリリングだ。タッチに鋭さがあるし、夜を徹した演奏でも最後まで閃きが衰えない。ジャム・セッションで鍛えた腕は伊達ではなかった。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

Hampton Hawes Trio in France 1974 (Complete Concert)

Shelly Manne, Ray Brown, Hampton Hawes & Bob Cooper Live at Shelly's Manne Hole L.A. 1970

Hampton Hawes, Ray Brown, Shelly Manne, Bob Cooper - At Shelly Manne Hole Club, LA 1970