※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 

 

(24.7.15.月)雨時々曇り

 昨日から、娘一家が旅行に行っているので、ネコのメロンちゃんを預かっている。夜はゲージに入れてやったものの、我が家では慣れていないのでどうなることかと思っていた。最初はミャーミャーと鳴いていたが、ほどなく、鳴き声もおさまって、ゲージの中のネコ用ベッドの中で丸くなって眠ってくれた。

 お盆に、娘一家は『セブ島』にいく予定なので、ネコのメロンちゃんを三、四日間預からなければならない。昨晩は、そのお試しのお泊まりだったが、どうやらなんとかなりそうだ。

 一夜を過ごし、今日は、当初、夜の8時頃にネコ迎えに来るとのことだったが、少し遅れているようだ。行く先は『福井県の神子』ということだが詳細は聞いていない。

 私も在職時には職場の連中と、年に数回、麻雀旅行やテニス合宿に出かけるのが恒例となっていた。『若狭』方面に行ったときには、帰路、『杇木』ルートをよく走ったことがある。

 しばらくして、娘からLINEメールで「いま『白髭神社』のあたり」と連絡があった。この辺だと、まだこれから1時間近くかかるだろう。あまり夜間にこのルートを走った記憶はないが、走りやすい道ではなかったように思う。まあ、今はナビがあるから夜間でも道に迷うこともないのだろう。

 結局、9時半頃にこちらに着き、娘とS君が我が家にネコを受け取りにやってきた。どこかで泳いだろう、S君も日に焼けて元気そうな感じだった。

 

(24.7.16.火)曇り時々雨

 今朝もまた、ヨメさんが起きるなり「しんどい、お腹が痛い」と言っている。

 先週に続いて今週もスイミング・スクールを休むような気配だったが、あえて何も言わなかった。

 以前にも書いたが、最近は、スクールのメンバーの仲の良い同年代のオバチャンが辞めたので、エル・スポーツに行くのがあまり気乗りしないようだった。スクールで一緒に泳いでいると、二人だけがいつも遅れ気味だったが、その片割れが辞めて、自分一人だけが目立つため、あまり行く気がしないようだ。

 「もう辞めるんか?」と訊くと、「なんで辞めなあかんねんなぁ」と反発するような返事が返ってくる。

 今、辞めると「終わりの始まり」のような気がする。そうなると体力もどんどん衰えていくだろう。「なんで辞めなあかんねんなぁ」というような「意地」があるのなら、なんとか続けて欲しいのだが……。

 

 今日は、久しぶりに、散歩がてら『恵文社』まで歩いて行った。その後、店の前の「曼殊院通り」を西に行き、「川端通り」を横断して「高野川」の河川敷に降りた。高野川の河川敷も、この辺りからさらに上流へ行くと河川敷もなくなってくる。一方、この辺り近くの『高野橋』から下流は、賀茂川と交わる『鴨川デルタ』辺りまで、何箇所かある堰の辺りを除いて、河川敷の道も整備され、ランニングやウォーキングのコースとなっている。

 今日は『蓼倉橋』まで歩いて来て一般道に上がり、「東鞍馬口通り」を東進して「東大路通り」に出て、田中大久保町のバス停側の団地の入口から団地内に入って帰宅した。

 

(24.7.17.水)曇り時々雨

 連休中に娘のところのネコちゃんを預かっていたが、一泊しただけなのに、なんか「ネコロス」の感じ。ヨメさんも、「ネコはこうたことがないし・・・」とくちぐせのように言っていて、あまり好きではないようだったが、「かわいかったなぁ」なんて言っている。

 土曜日は、いつもムコさんが孫ふたりの相手をして、川端丸太町の娘宅から自転車で鴨川(賀茂川)を遡って『植物園』へ行くのが定番だったが、今週の土曜日は、S君を連れ、『淡路島』に釣りに出かけるので、K君を我が家で預かることになっている。

 K君も一緒に淡路島に連れて行ってやったらいいのにと思うが、ムコさん一人でS君とK君をみるのは無理なようだ。特にK君の方がやんちゃで、ずっと見守っていないと何をするか、どこに行ってしまうかわからない。さらにS君とK君が一緒にいると、どちらがちょっかいを出すというわけではないが、すぐにケンカが始まってしまう。ママ(娘)が一緒にいるとなんとかなるようだが、土曜日はあいにくと仕事なので、我が家で預かることになった。

 午後からは、近くの『イズミヤ高野店』内の『キッズ』にでも連れて行けばいいかと思っていたが、ネコのメロンちゃんも一緒に来ることになったため、  長時間、ゲージに入れておくのもかわいそうなので  キッズへ行くのは無理だろう、ということになった。

 とりあえず、これもK君のお気に入りの『サイゼリア』に行くことになった。サイゼリアなら『ギョーザの王将』以上に、おサイフ的には、こちらとしては大歓迎。クソ暑いので、ほんの近くだがクルマで行った。ここは、お昼時に行くと、いつもガキ(幼児)を連れた家族づれで満員だ。

 注文をしようかと思ったら、テーブル席のQRコードをスマホで読み取り、読み込んだサイトから注文するようなシステムに変わっていた。

 「オレ、ガラケーしか持ってへんねんけど」って言うたろうかと思ったが、「ジジイのタワゴト」、今はやりの「カスハラ」と思われるのもイヤなので、スンナリとメニュー表を見て注文することにした。するとウエイトレスが「メニューに表示されている番号で注文してください」だと、そんな客との応接ってあるか!?注文を聞いたら番号ぐらい覚えとけよ!と内心、思いつつ、おとなしくメニューに表示してある番号で注文した。

 食事を終えて家に帰ったら、メロンちゃんは大人しくゲージの中のベッドに入って寝ていたが、我々を見てミャーと一言(一鳴き?)、ゲージから出してやったら、先日、一泊しただけなのに「かつて知ったる懐かしの我が家」てな感じで、室内をウロついていた。

 お昼過ぎに娘からLINEメールがあり、「今日はダンナとSは淡路島で泊まりやし、そっちで晩ごはん食べてもええか?」とのこと。

 食事をイチから用意するのはヨメさんのストレスが溜まるので、高野交差点近くの『キッチンとまと畑』でお弁当でも買うてきたらええわ、ということになり、娘も、「東洞院錦」を上がったところの職場から我が家までママチャリでやってくることになった。

 夕方、娘がやってきて、ヨメさんとK君と三人で『洛北阪急スクエア』に出かけていったが、結局、地階の『京のお肉処 弘』の焼肉弁当を買って帰ってきた。

 食事を終え、娘はママチャリで先に我が家を出て、10分ぐらいしてから、私がクルマでK君とメロンちゃんを送っていった。

 

(24.7.18.木)晴れ

 今日は、「引越しのさかい」ではない、日本料理の『さかい』へ行くことになっている。

 先月、行ったときに予約してあったが、朝からヨメさんが「お腹が痛いから行くのは無理」と言い出した。当日の朝にドタキャンするわけにもいかない、ということで、もともと、この店を最初に紹介してくれた友人のO氏に電話をして、ピンチヒッターの要請をした。食通のO氏のことなので、すんなりとOKの返事。

 O氏の勤務先である『全国日本学士会事務局』の建物がある、「元田中の叡電交差点」近くで待ち合わせて、タクシーで『さかい』に向かった。

 『さかい』に着くと、カウンター5席は満席で、6席しかないテーブル席も満席のようだ。こんなん、ドタキャンしたげんでよかった。人気店なので予約が取りにくいと言っても、さすがに、当日にキャンセルしてもすぐ席が埋まるということはないだろうし、食材も無駄になるだろう。

 今日は、いつものように「6,600円のコース」を予約してある。以前はリーズナブルな「4,400」のコースを注文していたが、これに焼き魚とお造りが二品追加されるとのことで、前回、このコースを注文して大満足。

 さらに上の「8,800」のコースや、夜のおまかせコース「16,500」なんて、どんなんやろと思うが、月1回、コンスタントに来たいので、お昼のおまかせ「6,600」のコースにしている。

 ここの料理は、旬の食材を使っていて、薄味なので食材の持ち味が味わえ、季節感を感じられるのがいい。

 炙り丹波牛(つけ合わせは毎回変わる)と最後に出る土鍋で炊いたご飯、だし巻き、お茶漬けセットは毎回変わらないが、お造り、吸い物、焼き物、炊き合わせなどの食材は毎月、旬のものを用いているので、月毎に変わる。そのため毎月中頃にカウンター席  料理を作る手際を見て楽しんだり、料理人との会話を楽しめる  を予約している。ご主人は気さくな人で、土鍋でのご飯の炊き方なんかを尋ねると親切に教えてくれる。

 

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 O氏もピンチヒッターだったが、「やっぱり美味しいなぁ」とのこと。

 食後に来月分の予約をして帰った。お母さん、今度はお腹いたあならんといてや……。

 

【今日の読書498※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-56『人間の由来(上)』

③-58『すごい物理学講義』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑥-25 『文庫の読書』

⑦-94『S・フィッツジェラルド・ブック』

⑦-95『アメリカン・スクール』

⑧-18『死の家の記録』(Kindle)

⑨-6『夢・アフォリズム・詩』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑩-44『自炊者になるための26週』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-30『小説作法』

⑬ー『死の家の記録』(Kindle/⑧-18再掲)

コメント:③-57『すごい物理学入門』の第1回から第6回までの各講義はごく一般的な内容の講義だが、「最終講義」において、私たち人間という存在に注目し、物理学によってしだいに解き明かされてきたこの不思議な世界のなかで「私たち人間をどのように捉えることができるのか」について、著者の考えが示されている。その「最終講義」から印象に残った部分を引用しておく。

p.129-130「人間をめぐる疑問のなかでも、とりわけ私たちを戸惑わせるものがあります。それは、私たちの行動が自然の法則にただ従っているだけなのだとしたら、『私たちは自由に選択している』ということにどのような意味があるのかという疑問です。世界に存在するものは、厳格の法則に従っていることがわかってきています。それと、『自由だ』という私たちの感覚とのあいだには、矛盾があるのではないでしょうか。それとも、自然の規則性からまぬかれ、私たちの自由な思考により、それらをゆがめ、逸らすことのできる何かが私たちのなかにあるというのでしょうか。(中略)私たちを形づくっているものの何ひとつとして、自然の法則に従わないものはありません。もしも、自然の法則に従わないものが私たちの内部にあるとしたら、人類はかなり以前にそのことに気づいていたはずです。私たちの内部には、物質の自然なふるまいに背くものはひとつとしてありません。この見解は、物理学や化学、生物学、神経科学など、あらゆる現代科学によって、強まるばかりです。」

p.130-131「私たちは自由であるというとき(事実、私たちは自由であることが可能なわけですが)、それはつまり、私たちの内部にある、脳のなかで起こっていることによって私たちの行動が決定づけられており、外部から強要されたものではないということなのです。『自由である』とは、何も私たちの行動が自然の法則に左右されないということではなく、私たちの脳のなかで作用する自然の法則に従っているということなのです。私たちの自由な選択は、脳の内部にある無数のニューロンのあいだで瞬時におこなわれる盛んな相互作用の結果によって、『自由に』決定されています。意思を決定しているのがニューロンの相互作用であるという意味において自由と言えるのです。」

 

今日の映画498】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『白と黒(U-NEXTで視聴)

原題:Pressure of Guilt

製作年:1963年

製作国:日本

監督:堀川弘通

出演:小林桂樹/仲代達矢/井川比佐志/千田是也/淡島千景/大空真弓

ストーリー:目黒の高級住宅街で殺人事件が起った。被害者は城南弁護士会会長宗方治正(千田是也)の妻靖江(淡島千景)で、発見者は夜間学校から帰宅した女中だった。捜査一課の厳重な警戒網が布かれた結果、前科四犯脇田(井川比佐志)が現場附近の不審尋問に引っかかり、宗方邸へ強盗に押し入ったことを自供した。事件担当検事落合(小林桂樹)の尋問に脇田は殺人を自白した。死刑廃止論者の宗方は、助手の浜野(仲代達矢)とともに脇田の弁護をかってでた。浜野は新進気鋭の弁護士で学生時代から宗方夫妻の世話をうけていた。この浜野と靖江の間には、彼が書生として住みこんでいた頃から関係があった。しかし、その浜野には、製鋼会社会長村松の娘由紀(大空真弓)との縁談が起った。嫉妬に狂った靖江は由紀に二人の関係を告げると言い出したため、浜野は夢中で靖江の首をしめた。浜野は脇田が捕まってはじめはよろこんだが、日がたつにつれて良心の呵責に苦しみ、落合に必要以上に脇田の無罪を主張した。落合は浜野の妙にからんだ言葉に疑問を持ち、極秘裡に補充捜査をすることになった。その間、脇田は法廷で死刑の論告を言い渡されていた。そんな頃、浜野が真犯人であるという証拠物件の数々が捜査一課に集った。その証拠の前に浜野は、殺人事件を自白した。落合のメンツを捨てた再調査の、勇気と信念に対して、マスコミは一斉に拍手を送ったが・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは3.7、TSUTAYAは  、Filmarksは4.0で、私の評価は3.5とした。

 「二転三転」とは、まさにこの作品を評するための言葉という感じ。「二転」というが、映画を観ている者は、それまでの作品の流れの中で「真犯人」は分かっているのだが、映画を観ている者も、いつ、その真犯人が担当検事等に明らかになるのかという興味がポイントとなり、ある意味「余談を持たされて」観てしまうことになる。そして、その後の「三転」は、突然、まさに“ドンデン返し”という形で明らかになる。

 

【今日のジャズ498※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:Clifford Brown And Max Roach

アーティスト:Clifford Brown And Max Roach

レーベル・品番:EmArcy・MG 36036/ユニバーサル クラシックス&ジャズ・PHCE 3056/日本 フォノグラム・EJD 3006/・195J 9/ユニバーサル・UCCU 5782

録音年月日:1954.8.2-3/8.6/1955.2.24-25

曲名:①Delilah/②Parisian Thoroughfare/③Daahoud/④Joy Spring/⑤Jordu/⑥The Blues Walk/⑦What Am I Here For?/⑧These Foolish Things/⑨The Blues Walk (alt take)/⑩Daahoud (alt take)/⑪Joy Spring (alt take)

ミュージシャン:Clifford Brown (tp)/Harold Land (ts)/Richie Powell (p)/George Morrow (b)/Max Roach (ds)

コメント:新興レーベル、エマーシーで残した初レコーディングを含む初期のセッション集。〈ジョードゥ〉〈ジョイ・スプリング〉〈ダフード〉など、クインテットの名声を高めた快演が網羅されている。クリフォード・ブラウンのプレイはひたすら激しい。穏やかな曲調のナンバーでも、ソロが始まると徐々に熱気を帯び、彼ならではの世界が展開される。マックス・ローチの好サポートと共に、その迫力と創造性が圧巻の傑作。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

Max Roach Quartet Live at the Jazz Alley Bandstand, Washington DC

Max Roach Quartet - 1976-03-25, Live in Rome

Clifford Brown - Oh, lady be good - Memories of you

※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 

 

(24.7.12.金)曇り時々雨

 ヨメさんの「MCI(軽度認知障害)」も、日常生活で少し影響が出てくるようになってきた。

 日常の食料品は、もっぱら一乗寺の自然派スーパー『HELP』を利用しているが、そこでお刺身や生魚などをよく買ってきて冷蔵庫に入れておくが、それを忘れてしまって、また翌日に違う食材を買ってきたりすることがある。

 先日も、サーモンのお刺身を買ってきたが、その日は他に食材があったので翌日に回したものの、その次の日も食べなかったので、結局、賞味期限が切れてしまっていた。普通のものなら一日、二日ぐらい賞味期限が切れても差し支えがないんだろうが、お刺身となるとさすがにそういうわけにはいかない。

 食卓の上のメインディッシュのお皿の端に白い小さなものが乗っている。何かなと思いつつ食べてみたら、刺身用のサーモンをゆがいたもののようだったので、「これサーモンか?」と尋ねたら、そうだとのこと。せっかくのお刺身が何か分からんような代物になってしまっていた。

 先日、娘と孫たちが我が家で『ジャンボ』のお好み焼きで一緒に食事をした際、娘が孫に牛乳を出してやっていたが、それが賞味期限を一週間ほど過ぎていたものだった。娘もヨメさんの「MCI(軽度認知障害)」のことは承知しているので、さすがに責めたりはしなかったが、すぐにシンクに流していた。

 こんな具合に、食材の賞味期限切れはしばしばあるが、賞味期限が迫ったり、賞味期限切れになった食材をすぐに冷凍庫に入れてしまう。そのため冷凍庫は、いつ期限が切れたか分からないような食材で溢れているが、それらの食材を優先して使うということもない。また生ものに限らず、調味料などで同じものを、買い置きのつもりでダブって買ってくることもしょっちゅうある。ケチャップなんかも、封を開けていないものが3個もある。ヘタにそのことを指摘すると、「K子(娘)のとこにやろ思て買うたあるんやわ!」と言って、すぐに切れてしまう。

 だから最近は、私が意識的に冷蔵庫の食材の賞味期限をチェックするように気を付けているが、それこそ梅雨のこの時期食あたりにでもなったら大変だ。

 

(24.7.13.土)曇り時々雨

 出版情報として話題になっていたガブリエル・ガルシア=マルケスの『百年の孤独』の文庫本の刊行について、気になっていたので、近くの『大垣書店 高野店』を覗いてみた。

 そうしたら、さすが商売上手な大垣書店、ずらっと、今回、刊行されたばかりの新潮文庫版の『百年の孤独』が並べてあった。さらにこれまで刊行されている文庫本も置いてある。

 『百年の孤独』については、これまで単行本で読んだことがある。もう10年近く前なので詳細は覚えていないが、いかにもラテン・アメリカの作品という印象のイメージが残っている。多分、この本なら、書棚の奥を探せば残っていると思うが、 結局、新潮文庫版の『百年の孤独』の他に一緒に並んでいた文庫本数冊を買って帰った。

 

(24.7.14.日)曇り時々雨

 昨日、娘からLINEメールがあって、今朝7時頃にネコのメロンちゃんを預けに来るとのことだったが、今朝になって「朝8時頃になるみたい」とメールがあった。

 朝8時過ぎに娘がK君と一緒にメロンの入ったバッグを持ってやってきた。娘とK君は、長距離ドライブに出る前にトイレを借りたかったようだ。

 メロンちゃんを早速、ゲージに入れたが、外に出たいのか「ミャーミャー」と甘えるような声を出すので、ベランダの網戸が閉まっていることを確かめてから、ゲージから外に出してやった。最初はアチコチと匂いを嗅いだりしていたが、我が家に慣れてくるとベランダ側の床に座ったりして網戸越しに外を眺めていた。娘宅ではベランダからの見通しが良くないので外を見ることができない。我が家のベランダは鉄の柵なので見通しもいいため、ガラス戸を開けて網戸にしてやるとカラスやスズメの鳴き声が豊かなので好奇心満々という感じで外を眺めている。

 だんだん慣れてくるとともに警戒心もなくなっていたんだろう、お腹の方を丸出しで寝たりするようになってきた。

 

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【今日の読書497※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-56『人間の由来(上)』

③-57『すごい物理学入門』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑥-25 『文庫の読書』

⑦-94『S・フィッツジェラルド・ブック』

⑦-95『アメリカン・スクール』

⑧-18『死の家の記録』(Kindle)

⑨-6『夢・アフォリズム・詩』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑩-44『自炊者になるための26週』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-30『小説作法』

⑬ー『死の家の記録』(Kindle/⑧-18再掲)

コメント:③-57『すごい物理学入門』を読み終えた。次は同じ著者カルロ・ロヴェッリによる『すごい物理学講義』で、前著は「入門」だったが、本著は「講義」ということで、より詳しい内容のようだ。

 ③-57『すごい物理学入門』の第1回から第6回までの各講義はごく一般的な内容で、第1回は「相対性理論」、第2回は「量子力学」、第3回は「宇宙」、第4回は「素粒子」、第5回は「量子重力理論」、第6回は「ブラックホールをめぐる確率と熱」について取り上げられているが、「最終講義」においては、私たち人間という存在に注目し、物理学によってしだいに解き明かされてきたこの不思議な世界のなかで「私たち人間をどのように捉えることができるのか」について、著者の考えが示されている。「最終講義」から印象に残った部分を引用しておく。

p.119「世界が、無数のはかなく揺れる量子からなる空間と物質からできており、空間と素粒子の果てしない組み合わせなのだとしたら、私たち人間はいったいどのような存在なのでしょう。私たちもまた、量子や粒子だけでつくられているのでしょうか。もしそうだとしたら、私たち一人ひとりが抱いている、独立した自己としてここに存在しているという感覚は、いったいどこからくるのでしょうか。私たちの価値観や夢、感動、ほかでもない知識というものは、何なのでしょうか。この輝きを放つ果てしない宇宙において、私たち人間とはどのような存在なのでしょうか。」

p.121-122「人類の知がしだいに深まってくるにつれ、私たちは自分たちが宇宙の一部であることを、それもごく小さな一部だということを学んできました。(中略)かつて人類は、自分たちが宇宙の中心に位置する惑星に住んでいると考えていましたが、実際にそうでないことがわかりました。かつて人類は、動物界や植物界で、自分たちが特殊な種だと考えていましたが、私たちのまわりに存在しているほかのあらゆる生物とおなじ祖先から派生したものだとわかったのです。(中略)たとえるならば、私たちは、幼いうちは世の中が自分を中心にまわっていると信じ込んでいるものの、成長するにつれて、じつはそうでないことを学んでいく一人っ子のような存在です。その他大勢の一人にすぎないことを受け入れなければならないのです。ほかの人やほかのものに自らの姿を投影することによって、自分が何者かを学んでいくわけです。」

 

今日の映画497】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『風の視線(U-NEXTで視聴)

原題:The Hidden Profile

製作年:1963年

製作国:日本

監督:川頭義郎

出演:園井啓介/岩下志麻/山内明/新珠三千代/佐田啓二/毛利菊枝

ストーリー:亜矢子(新珠三千代)は夫重隆(山内明)との愛なき結婚にすっかりつかれ果てていた。外国に赴任している夫の留守を、視力を失った母堂總子(毛利菊枝)と暮らしていた。そうした美貌の人妻亜矢子に、新進のカメラマン奈津井(園井啓介)は憧れを持っていた。だが、彼女のすすめるままに千佳子(岩下志麻)と簡単な見合結婚をしてしまった。千佳子は亜矢子の夫重隆に誘惑されて、短かい愛の交渉をもった暗い過去があった。亜矢子は、夫の留守中に知り合った大新聞の事業部の次長久世(佐田啓二)が、心のよりどころとなりそれが愛にかわっていた。久世は、画期的な企画に敏腕をふるって業界にその名を知られ、若い芸術家達に絶大な信頼があった。しかし、彼もまた亜矢子と同じように、愛なき結婚で結ばれた名前だけの妻と別居した生活を送っていた。そんなところへ、重隆が突然帰国してきたが・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは3.6、TSUTAYAは2.62、Filmarksは3.4で、私の評価は3.0とした。

 松本清張の原作にしては、めずらしくサスペンスの要素がほとんどない作品で、「恋愛」ドラマというか「不倫恋愛の錯綜」ドラマというか、最初は“誰が誰を”というのが分かりづらい。この一連の清張原作映画シリーズは、昭和の風景、風物を楽しむという観点が大きいので、内容のつまらなさは、まあ、甘い目に評価しておこう。

 

【今日のジャズ497※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:Contrasts

アーティスト:Erroll Garner

レーベル・品番:EmArcy・MG 36069/日本 フォノグラム・PHCE 4111

録音年月日:1954.7.27

曲名:①You Are My Sunshine/②I've Got The World On A String/③7-11 Jump/④Part-Time Blues/⑤Rosalie/⑥In A Mellow Tone/⑦Don't Worry 'Bout Me/⑧My Heart Sings/⑨There's A Small Hotel/⑨Misty/⑩I've Got To Be A Rugcutter/⑪Sweet And Lovely/⑫Exactly Like You

ミュージシャン:Erroll Garner (p)/Wyatt Ruther (b)/Eugene Heard (ds)

コメント:12インチのLP単位ではこの作品がエロール・ガーナーによるエマーシーでの1作目。名曲〈ミスティ〉の自作自演が聴けることから、彼の代表作に推す人が多い。ガーナーといえばスウィンギーでブルージーなプレイがトレードマークだ。ただしこの作品はいつもに比べれば持ち味が控えめに表現されている。そこが渋さに繋がって、いい味を出す。オリジナルとスタンダードがほぼ半々のレパートリー構成も好ましい。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

Erroll Garner live 63' & 64' jazz icons dvd

35 MINUTES of Erroll Garner LIVE in '64!

The Erroll Garner Quartet - Live In Copenhagen (DR 27-05-1968)

※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 

 

(24.7.8.月)晴れ

 先日は、S君を発熱で預かったばかりだが、今日は、弟のK君が微熱があるため保育園を休ませるので預かってほしいと、LINEで連絡があった。

 37度台なのでそれほどの熱でもないんだが、今日はプール  保育園にはプールはないため近くの『踏水会』を利用する  があり、熱を厳密に測るため、37度台で保育園に行かせても、途中で迎えにくるように連絡があっても困るので、事前に休ませておくことにしたらしい。実家が近くにあるからこその対応だろうが、こちらとしても生活のペースが狂うので、正直なところ、朝イチにいきなり連絡されても困ってしまうが、まあ可愛い孫のことなので、致し方ないところ。ヨメさんは「またかいな」と言いながらも、まんざらでもなさそうだが、私はまだまだ自分自身の〈営為〉を優先したいと思っている。

 お昼ごはんは、熱があって外出するわけにもいかないので、K君の好きなカルボナーラ(冷凍)を作ってやる(?)ことになった。

 お昼からは、Amazon PrimeVideo で『おさるのジョージ』なんかを観て過ごしていた。夕方になって、K君を娘宅へ送り届ける前に、念のために熱を測ったら37度後半だった。それで娘に連絡して、我が家の近くの小児科医院  娘たちも子供の頃にかかっていたこともある小児科医院  に連れて行ってやった。

 診断の結果は口内炎が見られるので「手足口病」ではないかとのこと。保育園でよく流行るウイルス感染症らしいが、そら、休まさなあかんわなぁ。

 どうやら、明日も預からなあかんのやろなぁ。 

 

(24.7.9.火)曇り

 今日もK君を預かることになったが、娘もいろいろと用事があるので、今日一日は休むそうだ。

 S君の「こども携帯」が壊れてしまったので、お昼に我が家の近くにある『ドコモショップ高野』に予約してあるとのことだったので、昼前に娘とK君を川端丸太町宅に迎えに行った。

 ついでに来週のネコのメロンちゃんのお泊まりに備えて、我が家に慣らすためにメロンちゃんも連れ、ネコのゲージも積んで我が家に向かった。娘一家はお盆にフィリピンの『セブ島』に旅行する予定だそうで、その時にもまた預からなければならない。

 我が家についてK君を降ろし、娘は、『洛北阪急スクエア』にお昼ごはんを買いにいっていたが、『肥後ペット』に立ち寄って、なんやらネコのオヤツやネコジャラシなんかを何点か買ってきた。14日と15日の連休に、メロンちゃんを我が家で預かるので、それ用ということらしい。

 さて、我が家に初見参のメロンちゃん、最初の間はアチコチ、ニオイを嗅いでチェックしていたが、しばらくすると慣れてしまって、悠然と我が物顔で寝そべっていた。どうやら猫は犬よりも知らない場所にも早くなれるものらしい。これで連休中の我が家でのお泊まりもなんとかなりそうな感じ。

 娘はしばらく我が家で時間を潰していたが、夕方4時からS君の保護者面談があるので、出かけて行った。K君は、メロンちゃんをじゃらしつつ、Amazon PrimeVideo で『ドラえもん』なんかを観ていた。

 娘から保護者面談が終わって、5時半頃に帰宅できるとメールがあったので、K君とメロンちゃんを乗せ、ヨメさんも同乗して娘宅に送り届けた。

 この後、どこかで夕食でもとろうということになり、手近に白川通りの『王将』に立ち寄った。私はチャーシュー麺を頼んだんだが、何故かスープがぬるいぬるい。冷たいチャーシューを入れたので、スープが冷めたのかもしれない。一応、店員に注意しておいた。よっぽど「アンタこれ食べてみぃ、ほんまぬるいでぇ」とでも言いたかったが、クレーマーと思われてもなんなんで、ひつこく言うのはやめておいた。

 

(24.7.10.水)雨時々曇り

 昨日は、ヨメさんは、表向きはK君を預かったからということでスイミング・スクールを休んだが、最近は、私も特にどうのこうのと言わないようにしている。昨日は、朝起きるなり、お腹が痛い、しんどいなどと言っていたが、今日はやけに機嫌がいい、ほんまようわからんわ。

 一方、私の方は、月・火曜日と孫のK君を預かったのでプールに行けなかったため、代わりに今日、泳ぎに行ってきた。いつもと同じメニューをこなしているが、なかなかスキルが戻ってこない。やはり体力がかなり落ちている感じで、バラフライをしても、以前のように肩や腕が水面より上に上がらない。

 家でダンベルで腕力を強化しているが、重さは以前の半分しか上げることができなくなっている。錘を8枚まで追加して、最大で片方で5キロまでウエイトをかけられるが、現在は4枚ずつで、握り部も含め約3キロぐらいだろう。今後、ひと月でお守りを1枚(約0.5キロ)ずつ増やしていこうと思っているが……。

 

(24.7.11.木)雨時々曇り

 今日は、K医療センターで人間ドックを受けてきた。

 6年ほど前に発病した気管がんは、この病院で発見してもらったこともあって、その後、ずっと信頼してこの病院で人間ドックを受けている。

 6年前には、当初、喉に異和感があり、近くの耳鼻咽喉科にかかったらアレルギー性の症状と診断されて、蒸気の吸入などをしていたが、症状が改善しないため、このK医療センターを受診した。

 最初は耳鼻咽喉科に行ったが、そこから院内の呼吸器内科に回され、そこでCTを撮った結果、「前縦隔腫瘍=気管がん」が見つかった。その時にCT画像を見ながら医師から説明してもらったが、食道と気管の外壁にへばり付くように出来ている腫瘍に圧迫されて気管が押し曲げられおり、医師からは「いつ窒息してもおかしくない状態」と告げられ、急遽、K大病院の呼吸器外科を紹介された、という経緯がある。この腫瘍があったので、喉に異和感があったようだった。

 現在、6年ほど経過して、  抗がん剤投与、放射線照射、免疫療法などの治療の効果で  腫瘍も消失して、経過観察中のため、半年ごとにPET検査、造影剤CT、脳MRIなど画像診断と、併せて、毎回、スピッツ10本にも及ぶ血液検査を受けているので、人間ドックを受ける必要もないようにも思うが、念のために受けることにした。ただ、昨年はオプションで肺CTなども受けたが、経過観察中に受ける画像診断で十分にカバーできるため、今回はパスしておいた。

 病院の駐車場を確保するために少し早い目に家を出たが、朝食抜きで行ったので時間的には十分に余裕があった。病院の駐車場に車を駐め、病院とは別棟の健康管理センターに入ると、すでに20人ほどの受検者が手続き待ちでソファーに座っていた。私も手続きを済ませ、検査衣に着替えたが、同じ時間帯にS血管外科医院を受診しているヨメさんから連絡があるかもしれないので、スマホを持っておくことにした。

 胃カメラや胸部レントゲン撮影などいろいろの検査を受けたが、血液検査なども含めほとんどは経過観察中の検査でカバーできる。カバーできない検査で重要なものは「眼圧」ぐらいのものかもしれない、来年に人間ドックを受けるかどうかは要検討かな。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                       

 最後の胃カメラだけが少ししんどかった。食道近辺が放射線治療の後遺症で少し狭まっていることもあって、ファイバーを食道に入れるときにすんなり入らず、そのうえ咳なんかも出て、えらく難儀をした。胃カメラが終わってから担当医に尋くと、食道に少し傷があるが、嚥下するのが困難なほど狭まってはいない、と言われた。

 今回の人間ドックのすべての検査項目が終わったのが10時半ぐらいで、まあ早い方かもしれない。

 帰宅してからヨメさんに電話したら、もうS血管外科医院の診察を終え、四条河原町の『高島屋』に向かって、『新京極』を歩いているところ、とのことだった。S血管外科医院の医師の対応が悪い、とえらく怒っていたが、今回、同医院を受診した経緯をちゃんと説明できたんだろうか。

 先日、A病院の「物忘れ外来」 を受けた際に、昨年末に受けたMRIの結果を知らされ、脳内血管にプラークがあるので血圧管理をちゃんとするように言われた。

 現在、かかっている病院があればそこで降圧剤を処方してもらうようにとのことで、情報提供書を交付されたので、今日、S血管外科医院を受診した次第。どうもヨメさんの口ぶりでは、本人の説明不足が原因でちゃんとした対応をしてもらえなかったような感じだった。本来なら私が付いて行けばよかったんだが、このS血管外科医院は、主治医がこの医院を開業して以来  ヨメさんは下肢静脈瘤で当初はK大病院でこの主治医に診てもらっていた  20年近く診てもらっていて、主治医をよく知っているので、ついてこなくてもいいと言っていたので同行しなかった。

 しかし、ヨメさんは、昨年末に受けた白内障手術についても、もうほとんど覚えていないし、現在、かかっているA病院の「物忘れ外来」についても、受診の有無やMRIを撮ったことなどの記憶も定かではない。

 てなことだったが、夕方、高島屋に寄って『551蓬莱』の焼売やアイスキャンデーなどを買って帰ってきた。S血管外科医院受診のことを尋ねると、主治医にどんな説明をしたのか分からないが、持参した情報提供書や脳MRI画像のDVDも見せなかったようだった。血圧降下剤も処方されず、アレルギー用のステロイド剤だけを処方されたようだ。

 やはり、もう一人だけで医療機関にかかるのは無理なようだ。医師に対して症状をちゃんと説明できないようだし、医師からの説明もしっかりと覚えていない。

 血圧降下剤については、脳MRI画像があるA病院の内科を、私も同行して受診させようと思う。

 

【今日の読書496※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-56『人間の由来(上)』

③-57『すごい物理学入門』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑥-25 『文庫の読書』

⑦-94『S・フィッツジェラルド・ブック』

⑦-95『アメリカン・スクール』

⑧-18『死の家の記録』(Kindle)

⑨-6『夢・アフォリズム・詩』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑩-44『自炊者になるための26週』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-30『小説作法』

⑬ー『死の家の記録』(Kindle/⑧-18再掲)

コメント:今回も、③-55『ありえない138億年史』から、私が印象に残ってマーカーを引いた箇所を引用しておく。長々と引用してきたが、一応、今回が最後となる。

p.303「10億年ほど前に地球のさびつきがほぼ終わり、ようやく大気中の酸素濃度が上昇を始めた。それでは、この段階で火が現れたのだろうか?(中略)この時期の地球にはまだ、燃えるものが何もなかった。地球が燃料を作り始めたのは、そのあとのことである。光合成で生み出された有機物は、乾燥していれば燃える。しかし、地球上の生命は長らく海中で暮らしていたため、燃えることができなかった。従って、植物が陸上で生活できるようになって初めて、地球上に火を生み出すことが可能になった。(中略)海藻などの海中の植物は、浮力を利用して体を支えるが、陸生植物は体を支える硬い部分を発達させる必要がある。この木の構造が、地球上に火を生み出すもとになった。」

p.337「地球は、自然法則で説明できる物質の四態(プラズマ、気体、液体、個体)の領域を超え、それよりはるかに複雑な形で組織された物体(生物)を生み出した。これを機に、ビッグヒストリーにおける新たな領域(「生命」と「人間」)が始まった。自然法則などまるで存在しないと思われる領域である。」

p.339「ビッグヒストリーの全領域にわたる歴史の展開を見る際には、別の二分法を提案したい。それは「連続」と「偶然」である。連続とは方向性と周期性から成り、それらがさまざまの時間枠において、さまざまな形で結びついている。偶然とは、事前に予測できない、歴史に重大な影響を及ぼすまれな出来事を指す。(中略)偶然は私たちの身の周りにあり、それに気づくことも多いが、偶然を明確に定義するのはなかなか難しい。(中略)とりあえず現段階では、ある出来事が偶然に発生したと考えるには、三つの要素が必要だと考えている。第一に「まれ」であること、第二に「予測不能」であること、第三に「重大」な意味を持つことである。」

p.359-360「私たち一人ひとりが現在ここに存在しているという事実でさえ、ほとんど偶然の産物である。一世代か二世代さかのぼるだけで、私たちが生まれる可能性はほとんどなくなってしまう。ちなみに私たちの存在は、前に述べた偶然の三つの要素を満たしている。一卵性双生児でもないかぎり、自分とまったく同じ遺伝子を持って生まれる人など、「まれ」どころか存在しない。また、私たちの存在は「予測不能」であり、少なくとも家族や友人には「重大」な意味を持つ。」

 

今日の映画496】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『黄色い風土(U-NEXTで視聴)

原題:  

製作年:1961年

製作国:日本

監督:石井輝男

出演:鶴田浩二/丹波哲郎/佐久間良子/柳永二郎

ストーリー:新婚列車の異名をとる準急「いでゆ」、発車を控えた東京駅のホームは贅沢で華やかな混雑が渦巻いていた。取材の仕事のため、列車に乗った雑誌記者の若宮四郎(鶴田浩二)は、発車間際に駆けつけた一組の新郎新婦に目を留めながら、熱海へと向かった。外国人の多く宿泊する一流ホテルにて、評論家との面会を待っていた若宮だったが、宿泊する481号室に、突然「洋服を持ってきました」と伝える見知らぬ青年が闖入してきた。呆然とする若宮は、青年が431号室と間違えたのではないかと見当をつけるが、翌日、431号室に宿泊していた新婚夫婦の夫が、自殺の名所・錦ヶ浦で投身したとの報が入った。警察は自殺として処理するが、前後の状況に疑問を抱いた若宮は、編集部の協力を得て、事件の調査を始める。銀座のバーの女給・由美が失踪し、新婚夫婦の妻のほうではないかと疑う間に、その叔父・長谷川の溺死体が小樽で発見された。北海道へ飛んだ若宮の前に・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは  、TSUTAYAは  、Filmarksは3.2で、私の評価は3.0とした。

 往年の大スターの若かりし頃の姿が初々しい。特に鶴田浩二は、「任侠物」に出演し出す前の新聞記者の役が新鮮だ。新婚旅行の行き先が「熱海」であった時代の風物、「昭和」というより戦後の復興期から高度成長期に差し掛かる前の時代で、作中にもまだ“戦争の尻尾”のような話が出てくる。

 

【今日のジャズ496※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:Paul Bley

アーティスト:Paul Bley

レーベル・品番:EmArcy・MG 36092//ユニバーサル・UCCU 9739

録音年月日:1954.2.3/8.27.30

曲名:①Topsy/②My Heart Stood Still/③That Old Feeling/④There Will Never Be Another You/⑤Autumn Breeze/⑥I Want To Be Happy/⑦My Old Flame/⑧Time On My Hands/⑨Drum One/⑩This Can't Be Love/⑪My One And Only Love/⑫52nd Street Theme

ミュージシャン:Paul Bley (p)/Percy Heath (b)/Al Levitt (ds)//Peter Ind (b)

コメント:録音は54年、この時点でポール・ブレイのリーダー作が録音されていた事実に驚きを禁じえない。のちに大胆なフリー・ジャズを演奏する彼だが、ここではオーソドックスなスタイルで新進ピアニストぶりを発揮する。ただ、ビル・エヴァンス (p)に通ずる内省的で斬新な表現は形成されていた。エヴァンスの本格的なデビューが翌年であることを考えれば、このアルバムからはさまざまな思いが頭の中を駆け巡る。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

1998 Lee Konitz, Charlie Haden, Paul Bley

Paul Bley - Live in Châteauvallon 1972
Jazz entre amigos - Paul Bley y Lee Konitz (04/08/1990)

※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 

(24.7.5.金)メチャ晴れ

 今朝は、ヨメさんを「四条烏丸」近く  東洞院通り」の「錦通り」を少し上がったところ  の美容院にクルマで送って行った。

 予約時刻は10:30なので10時に家を出たが、交通状況も考慮して少し早く家を出た。しかし「川端通り」も「御池通り」それほど混んでいなかったため、予約時間の10分ほど前に美容院前に着くことが出来た。

 美容院は、京町家風の食品店の二階にあり、それほど大きな看板が出ていないので分かりづらい。私自身もはっきりと場所を認識しておらず、またヨメさんが「この辺やわ」と言ったこともあって、少し手前で降ろしてしまった。ヨメさんが降車した辺りの建物に入っていったのがバックミラー越しに見えた。ところがヨメさんを降ろした地点から少し過ぎた辺りで、目的の美容室を見かけたので、車を停め、「そことちゃうで」とヨメさんを呼び戻して、美容室に連れて行った。

 その後、私は、新聞社からもらった招待券  義姉に譲ってもらった  で、岡崎の『京セラ美術館』で開催されていた『キュビスム展』に立ち寄った。

 普段なら自転車で行くんだが、暑い最中なので、ヨメさんを美容院に送り届けた後で  岡崎には市営の地下駐車場があるので  クルマで行くことにした。

 平日の午前中ということで、駐車場は比較的空いていた。案内板に従って、美術館方面の出口から地上に出たら、ちょうど『岡崎グラウンド』の南側に出てきたが、道路を隔てたところが『京セラ美術館』だった。

 今日は、メチャ快晴だったので、青空と雲をバックにした美術館の建物や『キュビスム展』の看板が印象的だったので、ブログ用に写真を撮ろうと思ったら、あら残念、クルマの中にスマホを忘れてきた。入館したら、展示されている絵画も「撮影OK」だったので、これまた残念!まあ、しゃあない、しっかりと目に焼き付けとくことにしたが、あまり自信もなかったので、念のために「展示図録」を買っておいた。セザンヌの絵もかかっていて、「え!セザンヌもキュビスム?」てな感じで、ブツブツ感じながら(ブツブツ言いながら歩くと変な人に思われるので)、足早に展示絵画を見て回った。

 美術館を出て、「丸太町通り」を東に進み「天王町」を経て「白川通り」に出た。この後、買いたい物があったので『ライフ北白川店』に立ち寄ってから帰宅した。

 

(24.7.6.土)曇り時々晴れ

 今日はムコさんが(土曜日やのに?)岡山に出張ということで、孫二人を預かることになった。今日はネコのメロンちゃんだけがお留守番だが、娘一家は14日、15日の連休に福井の方に泳ぎに行く予定で、14日の夜に初めてメロンちゃんが我が家でお泊まりする予定になっている。

 孫二人だけにするとケンカを始めるので、娘が仕事に行く9時のタイミングで迎えに来てほしいとのこと、ほんまアサ早よからかなんなぁ。娘宅に着くと、もう孫たちが待っとった。14日にネコを預かることになっているので、前もってゲージを運んでおこうとトランクに入れようとしたが、少しスペースが足りない感じだった。トランク内の荷物を整理して、後部座席を倒してトランクスペースを広げて、またあらためて出直すことにした。

 孫二人は我が家について、午前中は、Amazon PrimeVideo で『ドラえもん』などを観ていた。お昼は少し早い目に『洛北阪急スクエア』の『フードコート』に行った。11時半ごろに行ったが、広いフードコートはすでに満席状態。空いている席は見つからなかったが、なんとなく席を立ちそうな雰囲気の家族連れの席の側に立って、空くのを待って、なんとか席を確保した。

 私はいつものとおり『ステーキ食堂正義』のステーキ、ヨメさんと孫二人はめずらしく三人揃って『無尽蔵』のラーメンを注文。ヨメさんは『丸亀製麺』のうどんを食べたがっているが、いつも長蛇の列ができているので、ついついほかの店に行ってしまうことになる。

 食事を終えてから、同じフロアにある『肥後ペット』に寄って、来週のお泊まりに備えて、ネコのオヤツをいくつか買って帰った。

 お昼からは、それほど暑そうでもなかったので高野川に行って、S君は魚獲り、K君は虫取りということになった。私は河川敷のベンチに座って、二人の行動を見守っていたが、高野川は水量もそれほど多くなかったので、溺れるなんてこともなさそう。

 今日はムコさんが出張から帰ってくるのが遅めらしいので、娘も仕事が終わってから我が家に来て一緒に夕食をとることになっていた。今日の夕食は手間要らずの『ジャンボ』の「お好み焼き」と「焼きそば」にした。『お好み焼きジャンボ』は『等持院』の近くなので、帰路は「今出川通り」を経て、娘宅に立ち寄って、娘を乗せて我が家に帰った。

 「お好み焼き」と「焼きそば」に加えて、子供用にウィンナーソーセージや焼肉をホットプレートにのせ、手間要らずといいながら、結構、賑やかな夕食になった。このメニューだとビールが欲しくなるが、今日はムコさんがいないので、娘たちをクルマで送らなければならない。なんとか我慢していたが、今度は、アルコール分ゼロのビールを用意しておくことにしよう。

 

(24.7.7.日)メチャ晴れ

 佐藤正午の⑫-29『小説の読み書き』の中で、松本清張の『潜在光景』に言及されていた。この『潜在光景』が原作の映画作品『影の車』をU-NEXTで観て以来、松本清張原作の映画作品にハマってしまった。

 U-NEXTでは、テレビドラマも含め74作品が配信されている。映画作品の中ではなんといっても『砂の器』が最高。叙事性と抒情性を兼ね備え、交響曲『宿命』  芥川也寸志作曲だが、劇的で画面とシンクロして胸を揺さぶられる  がバックに流れて、謎が解き明かされていく最後のクライマックスの盛り上がりはまさに最高。清張本人に「この映画は原作を超えた」と言わしめたそうだが、日本映画としては、まことに壮大で、稀有な作品と言える。

 それと意外にいいのが、かなり昔に放映されたNHKの「土曜ドラマシリーズ」の一連の作品。特に『天城越え』と『火の記憶』は傑作だ。『火の記憶』は、出だしがあまり面白味のない感じだったが、半ば過ぎから俄然面白みが増し、結末が人情味豊かな内容だったので、もう一度出だしを確認したくなって、すぐに見直し、結果的に二度続けて観てしまうことになった。二作品とも、主演女優  『天城越え』は大谷直子、『火の記憶』は秋吉久美子  が良かった。

 

【今日の読書495※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-56『人間の由来(上)』

③-57『すごい物理学入門』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑥-25 『文庫の読書』

⑦-94『S・フィッツジェラルド・ブック』

⑦-95『アメリカン・スクール』

⑧-18『死の家の記録』(Kindle)

⑨-6『夢・アフォリズム・詩』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑩-44『自炊者になるための26週』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-30『小説作法』

⑬ー『死の家の記録』(Kindle/⑧-18再掲)

コメント:今回も、③-55『ありえない138億年史』から、私が印象に残ってマーカーを引いた箇所を引用しておく。

p.298-299「(言語が生まれた年代を推定するのはきわめて難しい。)いえるのは、注目すべき芸術作品が生み出された四万年前よりは前だが、最初期の石器が生み出された三三〇万年前よりは後だということぐらいだ。それほどあいまいにしかわからないのである。」

p.299「文字が生まれる以前の言語の歴史ははっきりしない(それ以降の言語の歴史については圧倒的なほどの資料があるが)。しかし、人間にしか見られない特徴の中には、起源を追跡できるものが二つある。それは、火の使用と道具の製作である。人間はこれらの点で、地球上のほかの生物種と区別される。」

p.302-303「地球の酸素のほとんどは、地球の地殻やマントルの固体鉱物の中に固定されている。酸素が、四大元素のほかの三つを結びつけているのだ。(中略)酸素は当初、個体の中に閉じ込められ、大気中の気体としては存在しなかった。酸素はまた、水の主成分でもある。水は、初期の地球の表面を覆い、蒸発しては雲を形成していたと思われるが、こうした酸素はいずれも、個体の中に閉じ込められ、水分子として水素と結びついていた。気体としての酸素が現れるのは、シアノバクテリアが光合成により、二酸化炭素と水から有機物を生み出し、排出物として遊離酸素を放出するようになってからである。(中略)副産物としての遊離酸素を放出する光合成の登場により、大気中の酸素濃度は急速に現在のレベルまで上昇したのだろうか?実は、さほど急速には上昇しなかった。(中略)光合成により生まれた酸素は、大気中に大量に蓄積される前に、地球の表面を「さび」つかせた。地球の表面にあった還元鉄を酸化鉄に変えたのである。およそ十五億年の歳月がこの作業に費やされたと思われる。」

 

今日の映画495】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『波の塔(U-NEXTで視聴)

原題:    

製作年:1960年

製作国:日本

監督:中村登

出演:南原宏治/有馬稲子/津川雅彦/桑野みゆき

ストーリー:某省局長の娘田沢輪香子(桑野みゆき)は、旅行先の上諏訪で一人の青年に知りあった。帰京して友人と深大寺に出かけた時、美しい女性と同伴の彼に再会したが、その青年は小野木喬夫(津川雅彦)という東京地検の新任検事だった。連れの女性は結城頼子(有馬稲子)といい、小野木とは一昨年演舞場で知りあってから、逢瀬を重ねていた。小野木は頼子を輪香子たちに紹介しなかったため、輪香子は二人の間になにか暗い秘密の影を感じた。頼子の夫結城(南原宏治)は政治ブローカーで、夫婦間は冷く、結城は家をあげることがしばしばだった。ある日、頼子と小野木は下部温泉へ旅行したが、着くと間もなく台風に襲われ、帰りの中央線は不通になったため、二人は東海道線に出るため山道を歩いた。二人は、途中、番小屋で一夜を明かしたが、そこで頼子は人妻であることを告白した。この頃小野木は某官庁の汚職事件の担当になった。所用で新潟へ出張して帰京する小野木を頼子は駅で迎えたが、それを仲間吉岡が目撃し、結城に告げた。結城は妻の情事を察し、下部温泉まで二人の動向を調べに出かけた。一方、汚職事件の捜査も着着と進んでいた。輪香子は頼子のことが気になり、家に出入りする新聞記者に調査を頼んだ。頼子は汚職事件の中心人物結城の妻で、父も関係していると聞き呆然としたが・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは  、TSUTAYAは2.92、Filmarksは3.4で、私の評価は3.0とした。

 本作品もまた前作『眼の壁』と同様、内容的には現在でも、時々、新聞やテレビのワードショーを賑わすテーマといえる。若かりし頃の有馬稲子がなんか厚化粧の印象で、元々、美人なのになんでこんな厚化粧してんのん?他にも津川雅彦、南原宏治など往年の俳優の若かりし日の風貌が懐かしい。

 

【今日のジャズ495※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:80/81

アーティスト:Pat Metheny

レーベル・品番:ECM・1180〜1181//ポリドール・POCJ 2012〜2013/・UCCE 9134〜9135

録音年月日:1980.5.26-29

曲名:①Two Folk Songs 1st, 2nd/②80/81/③The Bat/④Turnaround/⑤Open/⑥Pretty Scattered/⑦Every Day ( I Thank You )/⑧Goin' Ahead

ミュージシャン:Pat Metheny (g)/Charlie Haden (b)/Jack DeJohnette (ds)/Dewey Redman (ts)/Michael Brecker (ts)

コメント:発売前から大きな話題に包まれていたのがこの作品。パット・メセニーが現代的な4ビート・ジャズを録音したのはコレが最初だ。マイケル・ブレッカー (ts)、チャーリー・ヘイデン (b)、ジャック・ディジョネット (ds) と組んでアコースティック・ジャズを演奏したのだから、ファンならずとも興味を覚えたのは当然だ。内容は期待以上で、メンバーが先鋭的なプレイで応じているのも聴きどころ。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

Live Under The Sky '92 - Pat Metheny Group, Larry Coryell & Marcus Miller Project w/ David Sanborn

Pat Metheny - And I Love Her (The Beatles)

Pat Metheny Live in Japan

※ このブログは、平成30(2018)年12月24日から「さくらのブログ」に掲載し続けている『逃病日記』の直近分をコピペしたものです。

 

 

(24.7.1.月)雨のち曇り

 土・日曜日には身体を休めるために、平日に続けているストレッチやウォーキングなどの運動は、起床時の15分だけの運動&ストレッチに留めている。気分的にも、毎日、「朝は〇〇をして、昼は〇〇をして、寝る前には〇〇をして」というような感じで気が張っているより、土・日曜日にダラっとするのも、一週間のメリハリが効いていいようだ。

 ただ、それで身体は安まって、疲れが回復している一方で、逆に、身体が鈍ってしまっているとも言えなくもない。そうなると月曜日からのスイミングは、身体的には積極的に行きたいという感じは少ないが、そこは習慣、気が向こうが向くまいが、自然に水着を揃えたり準備し出すことになる。

 今日は雨がキツかったためクルマで『エル・スポーツ』に行った。再々入会して、ここの地下駐車場も久しぶりに利用する感じ。地下からエレベーターで、直接、フロントのあるフロアまで行けるので便利だが、普段は運動を兼ねてなるべく自転車で行くようにしている。5Fのジムには何台もエアロバイクが置いてあるが、わざわざそんなもんに乗らんでも、リアルバイクで、十分、運動になる。

 プールではいつものように、水中ウォーキングとスイミング(クロール・平泳)をそれぞれ10分程度を二回ずつやって、合間に背泳とバタフライの練習をやり、その後はジャクジーで身体をほぐして、一日のメニューが終了する。

 今日は雨だったので、クルマで行くのも仕方なかったが、クルマだと駐車の空きスペースを探したり、なんやかやと時間がかかり、結果的には、私の家からぐらいの距離だったら自転車で行く方が時間はかからないようだ。

 帰りに向かいの『恵文社』を覗いたら、多和田葉子編の『カフカ』(集英社文庫「ヘリテージシリーズ」)と中上健次の『異族』(講談社学芸文庫)が平積みしてあったので購入した。しかし「講談社学芸文庫」は刷数が少ないからなんだろうが、値段が普通の文庫本の倍以上はする。この『異族』は千ページ近くあるもこともあって、文庫本としては3,500円とメチャ高かったなぁ。

 

(24.7.2.火)雨時々曇り

 今日は、ヨメさんのスイミング・スクールの日だが、同じスクールの仲の良いオバチャンが辞めたので、エル・スポーツに行くのがあまり気が乗らないようだ。そのオバチャンというのはヨメさんと同年代の女性で、スクールの中では、一緒に泳いでいても二人だけがいつも遅れ気味だったが、その片割れが辞め、自分一人だけが遅れてしまうのが嫌で行く気がしないらしい。

 そのお友達の辞めた理由だが、最初はご主人が脳梗塞になって入院し、その看護などで忙しいということだったが、その後、そのお友達が「認知症」になったので辞めたそうだ、と言い出した。スクールへ行く日の午前中に、何回か電話をして話していたようなので、その辞めた理由だと、なんかちょっと解せない感じ。しかも、その後、辞めたことに関して、それこそ同じ話を十回以上も聞かされていたが、また同じ話をし出した時に、「認知症やったんやなぁ?」と言うと、「え!そんなことないやろ。そうやったとしても、先生がそんなことほかの人にいわはらへんやろ・・・」って返事。それを聞いてこちらは「???」と絶句してしまった。

 わけがわからん。「ご主人が脳梗塞で入院」と聞いた時は、常時、看護しているわけでもないだろうし、時間を見計らってスクールに来れないこともないだろうと思っていた。それが、「辞めた理由は本人が認知症だった」と聞いた時には、先生がそんな病名を他人に漏らすだろうと思ったが、それより、そもそも、辞めるにあたって、わざわざ「認知症」という病名を告げるだろうか?その後も本人と何回か電話で話していたので、ほんと、ようわからん話。

 

(24.7.3.水)晴れ

 久しぶりの晴れた天気、まさかこれで梅雨も終わりということもないだろう、梅雨の中休みということかな。

 ということで『植物園』にでも行こうかと思っていたら、娘からLINEメールがあり、孫のS君が「眩暈」がするので学校を休んだため、お昼ぐらいに覗いてみて欲しいとのことだった。娘は、特に休まず仕事に行くらしい。「覗いてみて欲しい」と言っているが、そもそも具合が悪いと言っているのに、子供を一人で置いておくわけにはいかんだろう。

 特に熱もないようだが、以前にも「眩暈」の症状を訴えたことがあったので、娘も、「医院」ではなく、一度、脳MRIなどので検査もできる、ちゃんとした「病院」の小児科に連れていきたいようだ。娘は「低血圧かもしれん」と言っているが、眩暈ということなら脳の関係も気にはなる。

 とりあえずクルマで娘宅まで迎えに行き、家の向かいのコイン・パーキングに車を駐めて、娘宅にあがった。S君はちょっと元気のない感じで、猫のメロンと遊んでいた。コイン・パーキングのワン・メータ分(40分)だけ、私も猫の相手になってから娘宅を出て、我が家へS君を連れて帰った。 

 いつもならヨメさんが『洛北阪急スクエア』へ連れて行って時間を潰すんだが、さすがに今日は、体調が悪いということで、一日、家で過ごしていた。

 しかし、何か本を持ってきて読むわけでもなく、結局、テレビのPrimeVideoの『ドラえもん』やYouTubeを観たりするだけだ。ただ、YouTubeでは英語の動画を観ていたので、まあいいとするか。また、英検準1球にチャレンジするようだからリスニングのトレーニングにはなるだろう。YouTubeの動画などの動画は、まったくのネイティブの会話のものが多く、私などが聴いていても、会話のスピードが早く、リエゾンなどもあって何を言っているのか聴き取れないことが多い。

 キャッチボールをしたり、高野川で魚獲りや河川敷で虫取りというわけにもいかず、S君も退屈そうにしていた。

 夏休みは、S君も4年生なので、もう学童には行かないのかもしれない。そうなると一日中我が家に居ることになるが、近くに左京図書館があるので、そこらで過ごしてもらわないと、こちろも、常時、家でS君の相手をするわけにもいかないだろう。

 

(24.7.4.木)

 毎日、就寝30分前にベッドで読むKindle本⑬-11『こころ』を読み終えた。

 就寝前の読書は、当初は、プルースト『失われた時を求めて』とKindle本を一日おきに読んでいた。

 プルーストを読み終えて、『読書リスト』のこのカテゴリー  ⑧ 外国文学(長編/Kindleを含む)  として、次にドストエフスキーを読むことにしたが、光文社古典新訳文庫では、ドストエフスキーの著作のほとんどが電子書籍化されている。ところが、それらのうちのいくつかは、Kindle Unlimited会員になると無料で読める。『罪と罰』など数分冊にわたる長編の場合は、第一巻だけしか電子化されていないので、第二巻以降は有料でKindle本を購入しなければならないが、費用などのメリット&デメリットを天秤にかけ、ドストエフスキーに関してはすべてKindleで読むことにした。

 そのメリットとしては、Kindle本の方が価格が比較的安いこと  新潮文庫などの従来訳で電子書籍化されているものは大幅に価格が安くなっており、光文社古典新訳文庫でもわずかだが紙本より安くなっている。もう一つのメリットとしては、Kindle本の場合、フォントの大きさや濃さを調節できるので、寝る前にベッドで寝転んで読む際の眼への負担を軽減できることがある。さらに、現在、私の部屋の書棚のスペースにまったく余裕がないので、数千冊分の著作をタブレットよりはるかに軽いKindle端末で対応できる  電子書籍の最大のメリット  ので、紙本を買った時のように、スペースを確保するため書棚から本を間引きする必要がない。

 一方で電子書籍のデメリットとしては、電子書籍を購入しても、「蔵書」感がまったくないので「所有する満足感」といったものがないことと、複数のページを開けておいて見比べたり、読後のページを後でパラパラと気楽にめくって参照することがしづらいことなどがあげられる。

 

【今日の読書494※書名頭の数字は当方のブログ『読書リスト』の数字

①-21『吉本隆明代表詩選』

①-25『心的現象論序説』

②-44『明治大正史 下』

③-56『人間の由来(上)』

③-57『すごい物理学入門』

④-9『小林秀雄全集7/歴史と文学・無常ということ』

⑥-25 『文庫の読書』

⑦-94『S・フィッツジェラルド・ブック』

⑦-95『アメリカン・スクール』

⑧-18『死の家の記録』(Kindle)

⑨-6『夢・アフォリズム・詩』

⑩-39『プルーストを読む生活』

⑩-44『自炊者になるための26週』

⑪-9『色川武大・麻田哲也エッセイズ1』

⑫-30『小説作法』

⑬-11『こころ』(Kindle)

コメント:今回も、③-55『ありえない138億年史』から、私が印象に残ってマーカーを引いた箇所を引用しておく。

p.296「人間はほかの種と何が違うのか?(中略)氷河に覆われた大地など極端に居住に適さない場所を除き、地球の陸地のどこにでもいる。そのようなさまざまな環境に適応して生活できるのは、人間の持つ驚きべき脳のおかげである。(中略)恒星内における元素の生成、地球のような岩石惑星の出現、生物の登場といった先の三領域に匹敵する重要性を持つ『人間』という領域である。」

p.297「人間は、出力装置を備えウェブでつながったコンピューターのように、手で作業を行う能力、複雑な記号言語を使って情報をやり取りする能力を持っている。それは、ほかの種が自分の脳でできる範囲をはるかに超えている。確かに人間も、誰の助けもなくゼロから始めれば、惑星間宇宙船どころか簡単なねじ回しでさえ、思いつくことも作ることも使うこともできない。しかし人間は、そんな偉業を達成してきた。それは、人間が言葉で知識を伝え、学んだことを書き留めることで、前の世代の業績を足がかりにできるからだ。言語を使うことで(中略)『集団学習』が可能になったのである。」

p.298「言語の起源を突き止めるのはこのうえなく難しく、『科学最大の難問』といわれている。難問といわれる理由は二つある。第一に、これまで見てきた地球や生命の歴史とは違い、文字が生まれる前の言語には、物理的な痕跡がまったくない。第二に、現代の言語を比較し、単語の類似性から祖となる言語が存在した証拠をつかみ、インド=ヨーロッパ祖語などの絶滅した言語を再構成することはできる。だがその言語の年代を推定するのは容易ではなく、数千年を超えてさかのぼることは到底できない。(中略)言語は、短期間で大きく変化する。(中略)急速に変化するのであれば、関連がありそうな言語を調べた結果、単語に類似性があるように見えたとしても、数千年以上前のことまではわからない。そのため、言語が生まれた年代を推定するのはきわめて難しい。」

 

今日の映画494】※データは『映画.COM』のサイト等から入手

邦題:『眼の壁(U-NEXTで視聴)

原題:The Invisible Wall

製作年:1958年

製作国:日本

監督:大庭秀雄

出演:佐田啓二/鳳八千代/高野真二/宇佐美淳也/多々良純/山路義人/山本文雄

ストーリー:奥湯河原の山中で、昭和電業の会計課長・関野が縊死していた。関野の部下・会計課次長の萩崎竜雄(佐田啓二)は、残された遺書から、関野の自殺が給料支払のための金融工作でパクリ屋一味の詐欺にかかって手形を奪われた責任をとったのだと知った。関野は堀口というパクリ屋を高利貸・山杉商事から紹介されていた。萩崎は客になりすまして、山杉商事を訪ねたルト、秘書の上崎絵津子(鳳八千代)という美人がいたが、萩崎が見張っていると、絵津子は車で出かけ、荻窪の舟坂と表札のある邸に入った。萩崎は新聞社の友人・田村満吉(高野真二)を訪ね、舟坂英明(宇佐美淳也)が政界の黒幕的存在であることを知る。その愛人の開いている銀座のバー「レッド・ムーン」で萩崎は田丸(多々良純)という男と知り合ったが、そこに絵津子が白髪の紳士と現れた。彼らを追おうとした萩崎は、待ち伏せた暴漢に袋叩きになった。田村の調べで、例の老紳士が代議士の岩尾(山路義人)であることが判ったが、岩尾の名刺が詐欺の舞台になった東洋相互銀行の応接室借用に使われていた。萩崎と田村は舟坂をも訪ねたが、山崎という事務長に追返された。萩崎は会社の顧問弁護士・瀬川から「危険なことに手を出すな」と警告され、深夜、「レッド・ムーン」のバーテン山本(山本文雄)が田丸を射殺して・・・

コメント:評価は5点満点で、映画.COMは3.0、TSUTAYAは3.42、Filmarksは3.4で、私の評価は3.3とした。

 70年近く前の作品だが、内容的には今も、時々、新聞やテレビのワードショーを賑わすテーマ。渥美清の『フーテンの虎』シリーズと同様、昭和の風物が見れるのが、一連の松本清張原作の映画作品の魅力と言える。まあ、いつまで続くかわからんがU-NEXTで配信されている作品を古い順から見続けている。

 

【今日のジャズ494※データは『ジャズ資料館』のサイト等から入手

タイトル:My SongPart1Part2

アーティスト:Keith Jarrett

レーベル・品番:ECM・1115//ポリドール・POCJ 2010/・25MJ 3304/・J28J 20247/・POCJ 2799//ユニバーサル・UCCE 9132

録音年月日:1977.10.31-11.1

曲名:①Questar/②My Song/③Tabarka/④Country/⑤Mandala/⑥The Journey Home

ミュージシャン:Jan Garbarek (ts,ss)/Keith Jarrett (p,perc)/Palle Danielsson (b)/Jon Christensen (ds)

コメント:〈アメリカン・カルテット〉の活動を終えたキース・ジャレットは、77年からヨーロッパの注目すべきミュージシャンと〈ヨーロピアン・カルテット〉を結成する。ヤン・ガルバレク、パレ・ダニエルソン (b)、ヨン・クリステンセンによるグループは〈アメリカン・カルテット〉のパッショネートな演奏とは別種の叙情味に持ち味があった。水を得た魚のように溌剌としたキースのプレイが鮮烈極まりない。(『レーベルで聴くジャズ名盤1374』から引用)

<YouTubeライブ映像>

Keith Jarrett In Molde, Norway 1973

Keith Jarrett Trio - Live in San Sebastian 1985

Keith Jarrett trio - Live at Open Theater east,Japan 25.07.1993.