あっという間でもあり
長い9年間でもある。
もともと悲観的になる人間ではないので
9年間で死にたいとか、もう介護なんてやってランねえ
なんて経験はないい。
でも、ふと考えることはある。
この9年間。
本当なら経験できることを逃してしまっていないか?
結構やりたいことはやってきた自負はある。
でも、やれなかったことは何だろう・・・
と考えてみる。
やれなかったこと。
外に出て、体を動かすこと。
もともと、家にこもるのが好きではなかった。
ところが、介護をしなければいけなくなると
外に出てはいけなくなる。
妻の介護をしなければなくなるからだ。
自分の場合。
ストレスをためるのがいやだから、無理なことを追い求めることはしない。
今の現状を鑑みると、好き勝手をすることはできない。
全ては、妻を中心に考えなければならない。
答えはおのずと出てきてしまう。
家の中で、自分の欲望を発散させるということだ。
一度外へ興味が向いてしまったら、面倒な妻の介護が嫌になってくるのは目に見えている。
そこに行くわけにはいかない。
男として。
そこは、古風な男の意地が出てしまうのか。