そのころ星の群は一段と輝きをまし、黒い幕の上に、無数のダイヤモンドをまき散らしたようであった。
このような光景が、このあといつまでも続くのであった。
昼も夜もない暗黒の大宇宙であった。しかし太陽はやっぱり空を動いて見える。
大宇宙は、このように静かだ。生きているという気がしない。むしろ死んでいるように見える。それはあたりがあまりに暗黒であるのと、太陽にしても星にしても、暗黒の広い空間にくらべて、あまりに小さくて淋しいからであろう。
が、もしこのとき、目をうしろにやったとしたら、どうであろう。彼はびっくりさせられるであろう。
艦長が妙な命令を出したのも、じつはうしろをふりむいてびっくりさせないためであったのだ。
それはちょうど出発後四日目のことであった。正吉は、窓の外をのぞく絶好の機会をつかんだ。
通路を歩いていると、頭の上で、へんな声をあげた者がある。
何だろうと思って、正吉は上を見た。