親って、子どもが生まれた時には、「健康でさえいればそれでいい」なんて思っているのですが、育てていくうちに欲が出てきて、子どもにいろいろなことを求めてしまいます。

もちろん、私もそうです。

高校3年生の息子に大学に進学してほしいと思っています。

 

子育てする中で、人と比べたり、人をうらやましく思うことも多々あります。

口に出さないようにしてはいても、知らず知らずのうちに態度で出てしまっているかも知れません。

 

感情的に怒って、自己嫌悪に陥った経験はどなたにもあることでしょう。

あぁ、親として私はなんて未熟なのかしら、って落ち込んだことは私もあります。

 

でもね、みなさん、子どもが当たり前のことを当たり前にできること、それは親のみなさんの力なんですよ。

以前、カウンセラーの先生から聞いた衝撃的なエピソードがあります。

トイレで排便できない中学生の話です。

その中学生は、メンタルが不安定なために、カウンセラーの先生に相談していました。

その中学生は、小さなころに親のネグレクトに合って、親戚の家や施設を転々としていたそうです。

そのような生活を送る中で、よく問題を起こしました。

大便を部屋や廊下などでするというのです。

なぜ、トイレで大便をしないのか?

それは、小さなころに、「大便はトイレでするもの」と教えてもらっていないからだというのです。

それを教えてもらう時期に、その子にしっかりと向き合って育ててくれる大人の存在がなかったのですね。

このエピソードを聞いて、トレイで排便することって、誰が教えるともなく自然に身に着く生活習慣のように思っていましたが、違うのですね。

ちゃんと、親がオムツが外れるタイミングでトイレトーニングを行って、トイレでうんちをすることを教えるから、身に着くのです。

親の力、親のおかげなんです!

 

「健康でさえいればそれでいい」という最初の願いの次は、「人として社会生活が送れること」ですね。

トイレで排便できることは、人として社会生活が送れているということです。

親としての役割をしっかりと果たしているということです。

子育ててで、悩んだりくよくよすることも多いと思いますが、親としての自分を、ぜひほめてあげてほしいと思います!