ピアノが汚い。なにかしらの汚れがつきまくっている。
ここで、ご飯とかお菓子を食べてるんじゃないかしら。
それしか考えられない。
自閉症息子ならばやりかねない。
そう思って、息子に毎回注意していたわたし。
だけど、息子は「食べたりしてない。」とだけ答える。そっけない返事。
毎回そのやり取りの繰り返し。

ある日のこと、ピアノがまた汚れていることに大激怒した私。(その日は私の機嫌が悪かった。)
すると息子から予想外の返事。
ピアノが汚れているのは、手垢だと言った。
最近は、毎日ピアノを弾いていると言う。
ユーチューブを観ていた時に、流れてくる曲がいいなーって思った。
楽譜を自分で調べてはいろんな曲を練習しまくっている。
そう話し出す自閉症息子。
そんな日が来るなんて、昔の息子からしたら本当にありえない話。
ビックリ大仰天。
それほどまでに、不器用過ぎて苦労したピアノ。
小学生の頃は上手く弾けずに、よく泣いていた。
最後のピアノの発表会で弾いた曲よりも難しい曲を自分で練習していると言う息子。
本当に驚き。
ピアノ習ってるのに、音楽の成績は全教科の最下位。それか下から2番目とか。
実は、高校でも音楽の成績が一番悪い。
貧乏でピアノが習えなかった理想を、息子にゴリ押ししてたとばかり、ずーっと思っていたけれど、ここにきて大どんでん返し。
知識があるからこそ、楽譜をみてピアノが弾けると話す息子。
境界知能の息子の成績を引き上げてきたのは、ピアノといっても過言ではない。
それほどまでにピアノは脳の発達にいい。
そして現在は、ピアノは好きなんだと話す息子。
息子のこの言葉がもの凄く嬉しかった。(あ〜久しぶりの幸せ。
)

息子愛用中の万能なリュック。しかも、頑丈でたくさん入る。


