3つの検証委員会

検証総括委員会、3年ぶりに開催

 

検証委員会と知事のズレ

 

新潟県が3つの検証委員会の一部の委員を再任しないことを通告し、委員の反発が報道されていますが、第二回の総括委員会が開かれました。

第一回が開かれて以来3年ぶりとなります。

以下、傍聴者のメモと、新聞報道の内容をまとめました。

議事録が未公開なので、細かな点で一部不正確な可能性もあります。

 

総括委員会は報告をまとめるだけでいいと言う知事

 

知事はあいさつで 「再稼働の判断は責任を持って(私が)する。三つの検証の取りまとめが県民のよりどころとなるように客観的・科学的な議論になるようにお願いする」と、検証委員会が踏み込んだ判断をすることにくぎを刺したが

池内委員長は 「総括委員会が再稼働の是非に関する参考意見を科学的・合理的な立場から示す。そのための総括委員会にする」と応じた。

 

池内委員長は3年もの間、総括委員会が開かれないなど「三つの検証」の運営を巡る県の対応に不満を表明し、これまでに「技術委員会」と「健康・生活委員会」の生活分科会が検証結果を知事に提出した件についても

「各検証委員会からの報告は知事に出されたが、本来なら総括委員会に直接提出されるはず、総括委員会は3委員会から議論の状況を定期的に聞き、総括委側から意見を伝える会合を開くことを予定していたはずだ。」と述べた。

知事は「総括委員会は総括を目的とする。各検証委員会が結果を取りまとめた後に取りまとめを行って欲しい。」と述べ、総括委員会が積極的に3委員会に関与することを避けたいという事のようである。

池内委員長は「各検証委員会間にまたがる内容はここで検討する。様々な意見を聞く場を設定し、どう考えるのかくみ上げながら総括していく。」と発言している。

 

検証のまとめには県民の意見を聞くことが大切である

   

池内委員長は今後の議論で、検証の途中段階でも必要に応じて市民から意見を聞く場を(タウンミィーティングが無理なら)ウェブ会議形式などで設けたいと述べ、他の委員からも賛同する意見が述べられた。

 しかし知事は会議後「検証委員の意見を聞き始めたところ。県としては検証総括が終わった後に検証結果を県民に説明して情報を共有する」として、タウンミーティングには触れなかった。

委員会以前の発言も併せて考えると、検証委員会の検証結果は県民に報告はするが、県民の意見を聞く会は開催せず、積極的に県民の意見を吸い上げることには否定的なようである。

 

知事は知事選をにらんで、早期の結論を急いでいる

忘れないで欲しい。

花角知事は再稼働については検証委員会の検証結果を尊重する事はもちろん、再稼働の判断をするにあたっては、県民の声を聞く、そのための県民投票や自身の退任による知事選挙なども考慮するとさえ話していた。

国からの圧力もあるのだろうか、2年後に知事選を控えて、再稼働の判断を先延ばしにしたくないというのが本音であり、そのために検証委員会の結論を急がせているということなのだろう。

知事の目論見とはうらはらに、ここにきて東京電力の相次ぐ不祥事で、年内再稼働は困難という声が自民党内からも出ている。

知事にとっては、残念無念というところでしょうが、気は許せません。

県民の力で、検証委員会を支え、県民の声を聞くよう県政に県民の声を届けましょう。