「3つの検証委員会」による十分な検証を

県民の意向を確認せず再稼働は許されません

 

★再稼働同意への準備を急ぐ花角知事

花角英世知事は、2年前の県知事選挙において、

「脱原発の社会をめざします。」

「新潟県の3つの検証が終わるまで再稼働の議論はしません!」

「再稼働の是非は、県民に信を問います!」

と公約して当選しました。

しかし、二階幹事長との太いパイプでつながる知事が、いつか再稼働に舵を切ってくることは目に見えていました。そして、2022年秋の県知事選の争点にしたくない知事は今年6月ころを目指していよいよ本音を明らかにし始めました。

その焦点が検証委員会への圧力と、委員再任拒否です。

 
   

 

 ★ 原発事故に関する3つの検証委員会がやってきた事 

焦点の「3つの検証」は、柏崎刈羽原発の再稼働に同意するかどうかを判断するためには、福島第一原発事故の検証が必要として2003年からあった技術委員会に加え、健康・生活委員会、避難委員会を新たに設置し、3つの委員会を総括委員会が取りまとめ、新潟県の原子力行政に資するとしてスタートしました。(図参照)

これまで、福島事故の真実、避難者の生活の厳しさ、健康への影響などについて解明が進められ、避難に関する問題点の洗い出しなどが行われてきました。これから、柏崎刈羽原発の安全性への問題点の確認、避難計画の問題点の検討などが行われる予定でした。

しかし、県はここにきて、検証委員会の結論提出を急がせ、

・柏崎刈羽原発の安全性についての技術的検討は不要である。

・避難委員会には問題点の拾い上げだけで終了でいい

などという姿勢を明らかにしています。

全体をまとめる総括委員会は、県民との話し合いをしていきたいとして、タウンミーティングを開きたいとしていますが、県はその必要はないという姿勢です。

 

★  検証委員会の委員の再任拒否は許されない。

 そのために県が次に考えてきたことが、検証委員の任期を延長しないことです。一応年齢を理由にしています。しかし、バリバリで、ここまで検討をけん引してきた科学者の再任を拒否する本当の理由は、彼らが再稼働に否定的なためであることは明らかでしょう。

 再稼働のために、これに否定的な科学者を排除するなど許される事ではありません。

 

★  花角知事さん、約束(公約)をきちんと守ってください

 花角知事は、3つの検証を尊重することと、県民の意向を(知事選または県民投票で)確認することを選挙で公約していました。しかし、最近は県議会の同意が県民の意向確認であるなどと発言して、公約違反を公言し始めました。

検証委員会への圧力もその一環です。約束したことはきちんと行うことが民主主義国家における政治家の最低限の義務です。

「約束を破っちゃいけないよ」「うそを言ってはいけないよ」というのは親が子に教える人としての生き方の基本ではないでしょうか。

 知事たるもの、公約をきちんと守るべきです。