こんにちは、宇土市の中小企業診断士 東原啓介です!

本日は、補助金にはそれぞれ趣旨がありますよ~、というお話です。

ある会社の社長さんと事業再構築補助金や持続化補助金について話をしていた時の話です。
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社長:
「トイレをリフォームしたいんだよね~」
「その方が従業員満足が高まるでしょ」

私:
あ、従業員専用のトイレのリフォームはおそらく対象とはなりません

社長:
「え?いやいや、たしか持続化補助金でみんなトイレ改修ばんばんやって、トイレ補助金だとかって言ってたくらいだよ?」
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確かに、事業場のトイレがキレイであることは、職場での過ごしやすさに繋がります。
しかし、上記補助金は『販路開拓』『事業の転換』『新たな商品・サービスの創出』に積極的に繋がるような取り組みに対して補助するものです。

したがって、例えば
飲食店など、一般客が訪れる、若しくは滞在するような店舗等で、トイレをバリアフリーにするとか、和式から様式にするとか、ターゲット顧客に対して何かいい影響を及ぼすことが重要です。それによって「また来よう」とリピートに繋がり、またバリアフリーが整えば高齢者という客層の増加などが見込める、というストーリーが重要です。
このように、お客様に直接メリットがある場合は対象となる場合が多く、このような内容で申請して採択された事業者が多かった(といっても採択者の数%)こともあったようです。

冒頭の例に挙げた会社は製造業で、打合せ等での来客はあるものの、基本的には社員が黙々とモノづくりを行う工場がメインの会社です。
「社員トイレをキレイにして、社員がイキイキすることで接客が良くなり売上拡大につながる」
こういうストーリーも成り立たないわけではないと思いますが、さすがに税金(補助金)を使うにしては、最初から接客でもなんでもイキイキとやりなさいよ、と言われるのがオチだと思います。

各補助金にはそれぞれ趣旨があり、それに適した事業を補助するものです。
「○○を補助金使って新しく買ったんだ~☆彡」という一部分だけを聞いて、惑わされないようにご注意ください!



中小企業診断士 東原啓介
メールアドレス:ksk.ut.sg.hs@gmail.com