非武装地帯の中に復元された、かつて北の地に向かっていた鉄道の駅。
●鉄原観光で欠かせないDMZ見学
前回、江原道の鉄原(チョロン)ツアーで、今目玉のユネスコ世界地質公園「柱状節理道」を歩いたことを紹介しましたが、もう一つ、鉄原観光で欠かせないのが、北朝鮮との軍事境界線である38度線のDMZ(非武装地帯)観光ですよね!♪ヽ(´▽`)/
野生動物の宝庫でもあり、これからの季節は渡ってくる鶴を見ることができるということで韓国人に人気なのですが、私たちにとっては鶴よりも、「鉄原平和展望台」から望遠鏡を通して眺める北朝鮮の様子のほうが重要ですよね。
ここの「DMZ平和観光」は、江原道鉄原郡の陽地里という所にある「DMZ鶴平和タウン(DMZ두루미평화타운)」(住所:강원도 철원군 동송읍 양지 2길 15-19 DMZ두루미평화타운 / 電話:033-450-5558, 5559)で受付を済ませます。
料金は個人で4000ウォン、団体で3000ウォンです。出発時間は、平日が10:00、10:30、14:00、14:30の4回で、土日の週末はここに13:30の1回が増えます。毎週火曜日が休みで、所要時間は約2時間半です。受付時間は朝は午前9時から開始で、昼休みを挟んで午後は12時半から開始です。
電話やネットでの申し込みはなく、毎回現場のみで受け付けをして、先着順で人数が50人になれば締め切られます。時間的には出発15分前に締め切りです。担当者が引率して各自乗ってきた車で列をつくって入ることになります。
●「鉄馬は走りたい!」という叫び
引率に従って出発すると、「民統哨所IN」というゲートを入って、DMZ(非武装地帯)の中を進んでいきます。ここで左右に、特別な許可を受けた住民たちが営む畑が見えます。すでにここで遠くに見えている山は北朝鮮の山です。ところどころに鶴も見えました。民間人統制区域なので勝手に観光することはできず、実際、あちこちが地雷地帯なので命の保障がありません。
平和展望台に着くためには、駐車場に車を止め、2000ウォンを払ってモノレールに乗りますが、歩いて登ることも可能です。でもモノレールの中から見る景色が美しいので乗るべきでしょう。平和展望台では、2階で簡単な教育を受けて、その後、北側の大地を、高性能のデジタル望遠鏡で眺め、下の1階の展示館に案内されて、映像や展示物でDMZの歴史を学びます。
展望台からは、北朝鮮の平康高原や、金日成高地と呼ばれる高巖山、ラクダのコブのような形のラクダ高地などが見えます。どれも1950年に勃発した韓国戦争で、国土奪還の熾烈な戦闘がなされ、何度も南か北か、所属が換わった地域です。北朝鮮の哨所や、宣伝村と呼ばれる南に見せるために人々が住んでいるフェイク村で北の人々を見ることもできます。
その後は、月井里駅という分断前に運営されていた駅の復元された庁舎を見学します。韓国戦争による爆撃で破壊されて以来廃止駅となっていますが、駅をくぐると線路が残っていて、「鉄馬は走りたい!」と書かれた看板の横に、爆撃で破壊された列車の残骸が残っています。その後は、「民統哨所OUT」というゲートをくぐって外に出ます。
目の前に見える土地に行くことができない事実や、あまりにもつらい歴史の傷跡を目の当たりにすることになるし、解説してくれる人の言葉にも切実さが感じられます。最後に見学した月井里駅の外の売店で、乾パンなどが売られていたのですが、解説のおじさんが私の目の前で、「誰か私に乾パンを買ってください」といったので、買ってさし上げたこともとてもよい思い出です!(>_<)
マイクロバスで到着した「DMZ鶴平和タウン(DMZ두루미평화타운)」。
広い駐車場の向こうに建物があり、その対面には。
なぜかこの地域で捕えられたのであろう猛禽たちの檻がありました。
ということで受付をするために入ります。
料金を払い、申し込みをしているところ。
この地域に住む野生動物たちの剥製がたくさんありました。
この「民統哨所IN」ゲートを入って、いざDMZ(非武装地帯)へ。
午前6時から午後6時40分までが出入り可能時間だそうです。
地雷事故が起こるため、ここが民間人統制線であるということが書かれた案内文。
DMZの中を左右に眺めながら進みます。
鶴たちがいます。
丹頂鶴ではないんですね。
でもなかなか大きな鶴たちです。これからが渡ってくる季節なのだそうです。
「鉄原平和展望台モノレール」。
チケットをここで買います。
かわいらしい列車のようなデザイン。
ということで「鉄原平和展望台」に到着。この人々と同じチームです。
劇場のような椅子に座って右上のテレビで教育を受けます。立っているのは望遠鏡。
向こうに見えているデコボコの山は北朝鮮のラクダ高地。
あの湖の向こうに見えるのは金日成高地。
すぐ目の前です。特に建物内のデジタル望遠鏡で見ると目の前に見えます。
1階の展示場で勉強。これは北が南に侵攻するために掘ったトンネルの紹介。
映像資料も。
洞窟体験。
ここは911年、後高句麗の弓裔が建てた泰封国の都があった地域だということ。
泰封国の都の模型です。
月井里駅の跡地にある軍の施設。南の限界線です。あの向こうに売店があります。
復元した月井里駅。
「鉄馬は走りたい!」と書かれた看板。
撃で破壊された列車の残骸。
つらい歴史の傷跡を目の当たりにしました。
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