大腸カメラ検査のあとから見てわかるほど容態が悪くなっていった母。

 

担当女医も大腸カメラ検査のあと特に何もなければ退院みたいなことを口走っていた。

 

こちらも利尿剤を止めて下痢も止まって大腸カメラ検査で何もなければ退院だろうと思っていた。

 

しかし現実はあれよあれよと言う間に悪くなっていった。

 

ごはんを食べるのが大好きな母が、急性大動脈解離の手術後は血圧コントロールのために塩分控えめの食事。

抗糸球体基底膜腎炎のあとは減塩に更に低たんぱく食という制限が入っていたけど、病院食も食べて治さなきゃと一生懸命食べていたのに、大腸カメラの検査翌日から徐々に食欲がなくなって食べられないと訴えるようになっていった。

 

利尿剤による下痢だったので利尿剤は入院中途中から飲んでいない。

難病の抗糸球体基底膜腎炎で腎臓の機能は落ちている。

ということは毒素が体から排出されにくい状況。

 

大腸カメラ検査後、母は便秘気味と訴えるようになってきた。

便が硬くて切れて血が出るとも言っていた。

「先生にちゃんと症状を言いなね」と母には言っていたけど。

 

それに対してカルテを見ると担当女医は便秘薬は処方してない。

一般薬の所謂、痔の塗り薬ボラギノールと呼ばれるものを処方。

ベッド横にあったけど、使われてなかった。

全身倦怠感で体を起こすこともままならないのに、自分で塗れってこと?

 

そして、ICUに入ってから何度も医師たちと話をしたがその時、アンモニアのコントロールには便秘も関係ないですか?という問いに浣腸をしたと言っていたが、カルテを見ると21日に1回だけしていた。

それも看護記録では1週間出てないから担当医に報告して指示を仰いだと書いてあった。

看護師からお伺いをたててからの処置。

 

母はずっとお腹が苦しいと言っていたのに。

担当女医が患者の様子を良く見てあらゆる可能性を考えてくれていたら肝性脳症を避けられたのではないかと思ってしまう。

 

腎臓機能が落ちていて尿がほとんど出ていない。

さらに水分を1日500ミリリットルに制限。

食欲無く食事を摂っていない上に便秘。

これって排泄物が体から出ていないってこと。

肝性脳症の原因の一つであるアンモニアのコントロールはされてないに等しい。

大腸カメラ検査後にアンモニア数値が高くなっているのは解っているのに何の対処もされていなかった。

 

4月11日 大腸カメラ検査

4月16日 こげ茶色の尿がでてベッド横で倒れる

4月17日 肝臓機能が落ちてると担当女医から説明

4月24日 ICUに入る

 

この短い期間に肝性脳症の昏睡度Ⅴに進むことはあるのだろうか。

入院しているのに適切な対応ができなかったのか?

 

 

16日病室に行くと母からこげ茶色の尿がでてふらふらして倒れたと聞いたのだが、カルテを見ると17日から「ビリルビン尿の検出」と1日ずれている。

 

この他にも私たちが見てきた母の症状と、カルテ内容やセカンドオピニオンの診療情報提供書の中身は時間軸のズレがいくつもあるのだがその問いに対して腎臓内科部長の答えは、

「担当医のK先生が確認したのが○○日だから」と。

 

看護記録で書かれている症状が前日でも、担当女医が休みで翌日に確認となってから治療が検討されている。

全てにおいてぐずぐずして遅い。

高度救命救急センターに指定されている病院なのに。

 

昏睡になる前に食い止められる機会は何度もあったのではないかと思う。


 

更にこの期間ステロイドの投与量も大きく増減し(これも説明していた内容とカルテは大きく違う)、母の体は免疫力がボロボロになっていたのである。