今回から競馬語りシリーズを始めようと思います。
競馬語りシリーズでは、思い出のレース、馬、などに焦点を当て、自分なりに競馬を語りつくそうというモットーの下、定期的に更新してきたいと思います。
記念すべき1回目は、2023年の京都記念です。
一発目の話題にしては、やや渋すぎるチョイスかもしれません(笑)。ド派手なG1ではなく、いわゆる“玄人好み”のG2レース。
でも、あえてこのレースを最初に選んだのには理由があります。
それは——
このレースが、自分が初めて「現地」で観戦した中央競馬のレースであり、競馬という世界に本格的にのめり込むきっかけとなった、原点のようなレースだったからです。
当時の構図を振り返りたいと思います。
この年の京都記念は、豪華なメンバーがそろいました。
この年の京都記念は、G2としては破格ともいえる豪華なメンバーが揃いました。
1番人気は、前年の日本ダービーを制し、フランスの凱旋門賞を戦って帰ってきたドウデュース。
2番人気は、皐月賞・天皇賞(秋)・有馬記念を制したG1三冠馬にして、2021年の年度代表馬・エフフォーリア。
まさに“ダービー馬 vs かつての王者”という二強対決。
さらに、G1馬キラーアビリティ、前年度の覇者アフリカンゴールド、逃げ馬ユニコーンライオン、青葉賞馬プラダリア、重賞好走常連のマテンロウレオやマイネルファンロンなど、G2とは思えない層の厚さでした。
「ただの叩き台ではない」——
そんな空気感が、現地に満ちていたのを今でも覚えています。
自分はダービー馬、ドウデュースを軸に枠連を購入、これが競馬場で購入した人生初の馬券だった。
500円、4通り、合計2000円の馬券。
レースはというと、やはりドウデュースが強かった。
直線で堂々と抜け出し、他馬をねじ伏せるような走り。帰国初戦とは思えない内容で、ダービー馬の貫禄を見せつけた。
一方で、もう一頭の主役、エフフォーリアは心房細動を発症し、まさかの競走中止。
かつての王者が静かにターフを去っていく姿を見て、言葉にならなかった。
復活を信じていたファンも多かった中での、突然すぎる別れ——そのまま、エフフォーリアは引退が発表された。
華やかな再出発を果たしたドウデュースと、静かに幕を下ろしたエフフォーリア。
同じレースに出走しながら、対照的な運命をたどった二頭。
現地のスタンドには、歓声とともに、沈黙も確かに混じっていた。