スペインGPでF1初優勝を達成したパストール・マルドナード(ウィリアムズ)が、決勝後にウィリアムズのガレージ内で発生した火災から、足を骨折していた12歳のいとこマヌエル君を救出。『Telegraph(テレグラフ)』紙は、マヌエル君が右足を骨折しており、保護用のブーツをはいていたと伝え、

「グランプリ優勝者は英雄になった」

とマルドナードの行動を称賛した。

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この火災では、31名が医務室で診療を受け、7名が病院へ搬送されたことを統括団体FIA(国際自動車連盟)が発表している。

F1スペインGPで実に2004年以来となる優勝を果たしたウイリアムズは、今回の勝利がチーム全員の活躍で手に入れたものだと述べた。

 昨年、コンストラクターズ選手権9位と低迷したかつての名門は、今シーズンを前にルノーエンジンと契約し、90年代に最強を誇った“ウイリアムズ・ルノー”のパッケージで新シーズンのスタートを切った。

「何と言えばいいのか。パストール(・マルドナド)の驚くべき走りでチームは非常に大きな結果を手にした」と語るのは、チーフオペレーションズエンジニアのマーク・ジランだ。

 開幕から速さこそ見せていたが、なかなか思うような結果には結びつかなかった。だが、サー・フランク(・ウイリアムズ)の70回目のバースデーを祝うスペインGPでマルドナドが2010年以来となるポールポジションを獲得。勢いに乗ったマルドナドはレースでもフェルナンド・アロンソを破り、ベネズエラ人初のウイナーに輝くと同時に、ウイリアムズにおよそ8年ぶり、通算では114回目となるグランプリ優勝を届けた。

「この勝利のためにすべてのチームメンバーが不可欠な役割を果たし、レースは最初から最後までうまくいったよ」とジラン。
「我々はこの勝利を少しだけ味わうことにするが、その後は残されたシーズンでも進歩し続けることに努力を集中することに再び焦点を合わせるつもりだ」

 マルドナドの優勝で25ポイントを獲得したウイリアムズは、コンストラクターズ選手権でザウバーを抜き、メルセデスと同ポイントの6位に浮上している。