有るお宅の庭に犬がウロウロあるいていました、そのお宅の方が「あれ、喉が乾いて水を探してるのか
な?」と言うので、私が犬に近づくとヨロヨロと逃げてしまいました。
道を渡って田んぼの畦道を歩いて行く姿をみました、その後ろ姿は足が悪そうでしたのでそのお宅の方
に聞きましたら、「随分前に交通事故になっても飼い主は放ったままだから、自分で歩くように頑張ったん
だよ、ご飯貰っているのかな~」 「農家の人は皆こんなかいかただよ」と
その犬は今までどんなに辛くても自分一人で生きてきた
どんなに餓えていても自分で何かを得て生きてきた
歳をとって 足を引きずりながら水さえも田んぼの水を飲まなければ生きていけない
久しぶりに又そのお宅へ伺いました、あの時の犬はどうしたのだろうと聞きました
「今は全くみかけなくなったよ、誰かが役場へ連れて行ったとか聞いた、私も年老いて助けてあげる事が
出来ないよ」と肩を落とされていました。
その犬の飼い主は大切な田畑を守る為に働いていました、今まで飼っていた犬の存在を知ろうともしない
たった一度有った犬、足を引きずりながら歩く後姿を思い出し、涙がでます。
こんな飼い主が居るのですから
センターに収容される犬は後を絶ちません