改めて、体罰を考へる | 士別市議会議員 渡辺英次 オフィシャルブログ「絆」Powered by Ameba

改めて、体罰を考へる

普段は更新が遅くなっていますが、今日はもうひとつ。


先ほどfacebookで、


おもてなしの心を勉強させていただいている方がシェアしていました。


Yahoo!ニュース

“闘将”星野監督が「体罰問題」を語る

「このままじゃ指導者はどんどん“事なかれ主義”になっていく」


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まずはお読みいただきたい。



さて、女子柔道の問題が取り上げられてから


私もあちらこちらで皆さんの考え方を伺ったり


私の持論も述べさせていただいております。


今回の騒動に対しては


全柔連の体質や、選手との信頼関係における


指導方法に問題がないとは言いがたいものは感じます。


ちなみに柔道に限らず、スポーツ界の全日本連盟については


改革しなくてはならない団体は少なくないと思っています。


しかし、前回も書いたとおり、危惧しているのは


「このこと」自体ではなく、今後のスポーツ競技自体のあり方や


連動して教育現場における方針までが


退化するのではないかということなのです。


まずは競技に関しては、その名の通り「技を競うこと」なのです。


当然、技を競うに当たり「ルール」に則り勝利を目指すわけです。


そのために個々や各団体では厳しい練習を積み重ねます。


こう書くと全くもって当たり前なことであり


なんら問題を感じません。


しかし、今回のように「体罰」ということになると


多くの人はひと括りにして「No」と言うのです。


(マスコミの取り上げ方にも大きな問題があるからではあるが・・)


そして現在はその方向で進みつつあるわけです。


本当にこれで良いと思いますか?


私は全く良い方向になるとは思えません。


何故なら人間は非常に多くの考え方を持ち、色々な性格を持ち、


その存在自体がひと括りでおさめることなど不可能なのです。


肝心なのは手法ではなく


どう相手(この場合は選手)に心を伝え、響かせるか。

こういうことだと思います。

これがあってこそ「信頼関係」が生まれるのであって


今回新たな線引きをし、マニュアルを作っても


何も変わらないばかりか、星野氏の言うように


「事なかれ主義」を進行させるだけであると思えてならない。


今回は少なくしか取り上げられていませんが


「ぶん殴られて今がある」「感謝している」と言っている方々は


殴られたからそう言っているのではなく


その時の指導者の気持ちが伝わったということです。


そのための手段として最適であったはずなのです。


一方では桑田真澄氏のように


体罰は一切いらないという指導者もいます。


私はこれが良いとか悪いとか、


皆がするべきなどとは全くもって思いません。


桑田氏はこのスタイルを貫くべきとも思います。


スポーツ競技に関しては


あくまでもその存在の意義を第一に考え、


どうすれば選手が生き生きと伸び伸びと成果を出すか


考えるべきです。


桑田氏の考えが正しい。星野氏の考えが正しいなどという


簡単なものではないのです。


競技の中でも部活動に関しては、


学校組織が主体となるため、更にややこしいことになっています。


部活動に関わっていただいている


教員の皆さんの苦労は計り知れません。


家庭を顧みず部活動の部員のために尽力されている


教員はたくさんいます。


一生懸命になれば熱も入り、怒鳴ることもあるでしょう。


しかしひと括りに体罰・暴言一切禁止になるとどうなるでしょう。


信念を貫く教員は、叩かれることも増えるでしょう。


規則に則れば「事なかれ」に走る人も出るでしょう。


単純に指導側と選手側に隔たりを作るだけのものになります。


一番あってはならないことです。


何せ理不尽な体罰や、一方的な師弟関係は


許すべきではありませんが、


ひと括りに線引きするのはやめていただきたいと切に願います。



この国はやはりスポーツ競技を軽視していると思えてなりません。


本来の意義である「人生の糧」であるように


しっかりとスポーツ競技を考えていきたいと思います。




いじめに関してのことも書くつもりでしたが


長々書いてしまったので次回に持ち越します。


これこそ世の考えを変えなければ


絶対に撲滅しないと考えていますので。