こんにちは!長谷川です。
今日もご覧下さりありがとうございます。
ネット上では昨日報道されたイオン マスクNGの件で盛り上がっているようです。
そのせいか先ほど続報がアップされました。
イオンの「マスク着用NG」、事務職対象の子会社も 社外との打ち合わせも「接客」
この際、イオンのことは横に置いておくとして自社のことを考えててくださいね。
これからの季節、かぜはともかくインフルエンザ患者が出た時の対処についてあらかじめ決めておく必要はあろうかと思いますので。
今日はこの話で思い出したことをお届けします。
以前外国人研修生(現技能実習生)の受け入れの仕事をしていた時に中国でSARS(サーズ)という得体のしれぬ病気が流行しました。
*日本語では重症急性呼吸器症候群というそうです。
広東省とか香港で流行して大ニュース、大騒動になったことを記憶していらっしゃるかもしれません。
致死率が10%近くになる病気で新型肺炎とも言われていました。
そのSARSの報道が過熱していた頃に受け入れていた外国人研修生(技能実習生)は中国の若者たち。
感染が拡大していた南部の人たちではなく北部地域の人たちでしたが日本から見れば同じ中国。
「これは相当やばいぞ!」ということになって対策を検討することになりました。
モノも人も移動しますからね。
まず最初に検討したことが研修生の受け入れ中断でした。
しかしこれは受入企業が早期の受け入れを希望していたこともあって選択肢の中から除かれました。
もちろん感染地域が中国全土になっていればそうしたと思いますが。
次に考えたのが限りなく安全に彼らを受け入れる方法でした。
しかしなにせSARSは新しい病気。
それに日に日に感染が拡大している病気。
決定打となる対策があるはずもありません。
そこで医療機関や国などに問い合わせをし、できる限りの対策をということになりました。
その対策としては
1)入国前にSARSの潜伏期間と言わていた10日間完全隔離
2)滞在先で毎日午前と午後の2回の健康チェック
3)入国時(航空機で移動)、入国後はマスク着用
4)入国後は徹底したアルコール消毒
5)日本国内での研修期間中も1日の2回健康チェック
研修生がどうこう言う前に日本国内にSARSウィルスを絶対に持ち込んではいけないという大前提がありました。
諸外国と取引のある多くの企業も同じでした。
ですから特に対策の1)と2)は重要でした。
しかし1)の完全隔離はなかなか難しい。
中国国内のホテルに滞在してもらいましたが食事も必要だし多少の外出も必要。
わずかとは言え外部との接触は避けようがありませんでした。
そこで感染地域とされていない地域を選び全員がその地域のホテルに移動。
そこで10日間を過ごしてもらい何事もなければその後日本に移動するということになりました。
幸いなことに誰一人感染者はなく無事に日本に迎え入れることができ、その後しばらくしてSARSが下火になっていったので影響は限定的でした。
さて今日こんな昔ばなしをさせていただいたのには理由があります。
それは予測できる可能性を否定せず前もって打てる対策をしておく重要性をお伝えするためです。
これからさらに流行してくるインフルエンザでも同じことなんです。
年末年始の大移動で一気に感染が拡大する可能性はあります。
最悪の場合、年明け直後からインフルエンザ患者が出る可能性もあります。
複数の人が同時に感染することだってあります。
もしそうなった場合どうするか?
あらかじめ想定して対処方法を決めておけばその時になって慌てる必要もありません。
できるだけ業務に支障が出ず、かつ感染した社員さんにゆっくり休んでもらうためです。
そのためにはまず感染予防です。
これを社内で徹底しましょう。
社内で起きる最悪のことは集団感染ですからとにかくウィルスを持ち込まないように、持ち込んでも拡散させない工夫が必要です。
次に感染者が出た場合。
国の指針としては熱が下がってから3日間は自宅待機です。
感染拡大を防止するためです。
これも徹底しましょう。
感染力がある段階で出社しないように徹底しましょう。
それから本人は罹患していないけれど家族に罹患した人がいる場合。
これは徹底した手洗いとマスク着用。
これでしょうか。
中小企業の場合、複数人が休めば業務が止まるケースもあります。
それがどれほど重大なことなのかはよくご存知だと思います。
これまでにそんなことはなかったのならそれは運が良かったと思いましょう。
その上でできる対策は早めにし、決めるべきことはあらかじめ決めておきましょう。
こういうことはリスク管理ですから。
潜在的なリスクにも備える習慣をつけましょう。
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