マハトマ・ガンジーの言葉。

Man lives freely only by his readiness to die.

死ぬ覚悟ができた人間だけが自由に生きる。
[引用終]




 今も昔も、世界中のほぼ全ての人が、死んだ人間はあの世で生きているとおもっている。もちろん自分が死ぬ時もあの世へ引越すだけとおもっている。
一言でいえば、
自分は死んでも生きている
とおもっている。


これと似た意見をネットからコピペします。
おれ一人が妙なことを言ってるとおもわれたくないので。


われわれはすべて、無意識下に、われわれ自身には決して死は起こり得ないとする、基本的な知識をもっている。
 キューブラー・ロス

先立った愛する者たちを思い、悲しみに暮れたりはしないことだ。彼らは死んでいない。
彼らはただ、われわれの誰もが歩む必要のある旅を、歩み終えただけなのだ。
われわれもまた、いずれこの旅を終え、彼らが集合している場所に向かい、そこで再会した彼らと、再びともに生き続けることになる。

 アンティファニーズ

死んだ後でも、生き続けたい。
アンネ・フランク

霊魂が不滅であるという考え方は、生ける人間の生命への執着と死者への愛着とのあらわれでありましょう。
 川端康成

すべての人々は、自分以外の人間は、みな死ぬものだと思っている。  
 エドワード・ヤング

雨の日曜の午後何をするかにも困る何百万人という人々が、不死を求めている。
 スーザン・アーツ
[引用終]




ガンジーはこうも言っている。

An error does not become truth by reason of multiplied propagation, nor does truth become error because nobody sees it.

みんなが認めていても間違いが真実になることはないし、誰も認めていなくても真実が間違いになることはない。


 

 人は(私は)死んでも生きてるんだと。

 

 

何千年も昔から世界中で、なんど世代が入れ替わっても、人々はこの迷信を鵜呑みにする。


日本人も「死んだ人は、あなたの近くにいる」と、千年も前から言い続けている。


しかし、
何千年続こうと、間違いは間違いだ。





 人間はこの先天的な幻想を克服しない限り、どうしても自由になれない。殺し合いもけして止まらないとおもう。



 驚くことに、これほどはっきり書いているのに、おれがここで「魂の不滅を信じて主張している」となおも誤読する人たちがいる。それほどまで理性は自我欲に操られ蹂躙されている。

 

 

 

 

 

昔DVDで観た映画「母べえ」はちょっと辛気臭いが、ラストシーンが良い。

「あの世に行けば父べえにもみんなにも会えるね」

と慰めるまわりの善人たちに、主人公(吉永小百合)が
最期にこの共同幻想を拒否する。

「死んでからじゃなく、生きている父べえに会いたい」

このラストメッセージの真の意味を、残念ながら、多くの人が理解しないとおもう。

 

 

 



殺す者・殺される者が同じ幻想を共有している限り、
戦争は人類絶滅まできりなくくりかえされる他はない。











絵本「百万回生きたねこ」の作者・佐野洋子さんは
自分が死ぬと知ることは自由になることだ
と言った。

世の中の大多数の人たちは

「自分が死ぬ」くらい知ってるつもりになることで、はっきり気づくことから自分を遠ざけ、自分を欺き

「人は死ぬ。自分も死ぬ。そんなの常識。誰でも知ってる」
と言う。

そういう大嘘を自分につくから、

さあいよいよ死ぬというその瞬間ときまで、
一度も自由になれない。




佐野洋子
 世代を越えて読み継がれている絵本「百万回生きたねこ」の作者。
「どんな人も一回しか生きない。ならば人を愛して死んでいけば、それだけでよい、という非常に簡単なことを言いたかった」と語る。
(NHK映像ファイル あの人に会いたい「佐野洋子(作家)」より引用)








「他人のためになる」ということを、みんな酷く取違えてる。

自分は死んでも生きているというおもいを捨てることが最優先事項だ。

死んでも生きているという妄執にとらわれている限りがあり、

がある限り自分のためにすることしかできない。

がなくなるという原因が生じたとき、

何をやってもすべて「他人のためになる」という結果が自然に生じる。

 

 

 

 

(おまけ)

 

 

 

 

(過去記事統合増補編集再録)