母がフラダンスを始めて15年程になるのですが。


私としては、あまりフラダンスに興味もないし、「イライラしながら家に居るより、好きなことをやって機嫌良くいてくれた方がいい」ぐらいにしか思っていなかったので、発表会を見に行ったのは、10年以上前の一度きり。


始めた頃は、「頑張ってるの!見に来て!」みたいな圧も強かったので(笑)


正直なところ「やるのは構わんけど、巻き込むのはやめて」という感じでした。



昨日、発表会があったのですが、直前に姉から聞いて、自然と「私も行ってみようかな」という気持ちになりました。


母も高齢になってきたので、「あと何回見に行けるか分からない」というのもありますが、自発的に「行こう」と思えたのは、母への感情が変化したからだと思います。


ステージの上の母は、いつもの母とは全く別の顔でした。


堂々と踊る姿に、普段の母からは感じられない“自信”を感じ、純粋に「カッコイイ!」と思いました。


母だけでなく、一緒のチームの人たちも、みんな以前とは別人のよう。


それぞれから自信や、「フラダンスを楽しんでいる」というのが伝わってきました。



もちろん単純に「長く続けたから上達した」「ステージに立つことに慣れた」というのもありますが、その間、怪我や病気、介護や死別など、それぞれに様々な出来事があったと思います。


「それでも続けてきた」というのが“自信の核”になっているんだろうな、と思うと、なんだか泣きそうになってしまいました。


まさか母たちのフラダンスを見て、感動する日が来るなんて(笑)


今も思い出してウルッとしているのですが、優しくて温かい気持ちが湧いてくるのは、とても心地が良いものですね。


心理学を学び始めて、「実は母のことが嫌いだったんだ」と気づいたり、父や祖母との死別の際に感じた、決定的な価値観の違いに絶望したり。


一時期は顔を合わせるのも嫌なほどでしたが、そうやって自分の感情を認めて、向き合ってきたからこそ、母のことを受け入れられるようになったのだと思います。



あのまま、ネガティブな感情に気づかないフリを続けていたら、おそらく死別の際に爆発していたと思います。


母に感情をそのままぶつけて、酷いことを言ってしまったかもしれない。


そうしたら今ごろ、こんな温かい気持ちにはなれなかった。


もちろん、価値観は違いすぎるままだし、「苦手だなぁ」と思うことが無くなった訳ではありませんが。


はじめて「母も、母のままでいい」そんな風に思えた1日でしたにっこり


それではまた。