縁あって、昔住んでいた古民家を再生していくこととなったのですが…
気になっていたのは、その周りの土地のこと。
以前、農業の話を頂いたときに、畑にしようとせっせと草刈りしまくったあの土地です。
今年に入り、割と大掛かりに太陽光パネルを設置する話が進んでいました。
「古民家を再生したい」と言ってくださったMさんは、家だけでなく周りの景観も含めて気に入って下さったので、太陽光パネルだらけになってしまうのはいかがなものかと…
私も本心では、「再生可能エネルギー」「環境にやさしい」と言いながら、あちこちで木を伐採しまくり、太陽光パネルに変わっていくのを見て、「環境破壊と何が違うのか」と疑問に思っていましたし、数十年後にはパネルの処分が問題になるのを知っていたので、その怖さも感じていました。
でも、いざ自分の土地(草刈りが大変なだけの山奥の荒れた土地)に太陽光を、という話が来たときに、売ってお金に換えたいという家族の意見や、後々の相続のことなどを考えると…
「先代が残した土地を」なんて、私ひとりのエゴで執着するよりも、売ってしまった方が良いのかもしれない…と。
葛藤の末、売ることにしたんですね。
しかしMさんとお話していて、やはり太陽光にはせず「このまま残したい」と言ってくださって。
Mさんも、過去に再エネ事業に関わった経験から、経済のために里山が破壊されるやり方に疑問を感じ、「素晴らしいものを残したい」と。
それが古民家の修復にも繋がっているのだとか。
またここに来て感情が揺さぶられ、どうするべきかと悩んでいたのですが…
「明日、市役所の視察が入る」という時になって、業者から「この土地からは撤退する」と突然の連絡が。
一部の土地では本契約まで進んでいたし、このタイミングで、となると、見えないチカラが働いているのか、それとも引き寄せたのか、と思わずにいられません。
そんな、ちょっと不思議なお話と…
再生可能エネルギーが「良いもの」のように報道されていますが、開発されてしまった土地は、もう元には戻らないこと。
偉い人たちは「環境のために」ではなく経済のために動いていること。
後継者問題などに悩む里山の現状などを知っていただけたらな、と思い、記事にしてみました。
本当に環境のためを思えば、電力消費量を減らしたら良いんです。
イルミネーションなんて、電力の無駄遣いとしか思えないんですけどね…
人工物は、自然の作り出す美しさには敵わない。
それではまた