キューバ旅行記・その2
どうも!
で、キューバの続きです。
今だ社会主義を貫いているこの国。
もちろん病院・学校は無料で、食料配給制度もある。
国民の平均月収は2000~3500円と決して豊かではないけれども、皆暮らしていくことはできているよう。
生まれて初めての社会主義国への旅。
こういうことは知識としては知っていたけど、実際に人々がどのように暮らしているのか、
そしてどのように人々が自分の国について考えているのか。
そういうことの一端でも知ることができれば、と思っていた。
ハバナの街初日。
物が無い無いと聞いていたけど繁華街を歩いてビックリ、なんでも買えんじゃん!!
というのが第一印象。
商店に行けば一通りのものは揃うし、本屋もあれば服屋もある。
うーん、みんなが言ってたことはなんだったんだろう。
が、一歩その通りを外れるとそこはもう住宅街。
というよりどこまで行っても住宅のみ。
確かにこの辺に住んでいたら、水1本買うのも一苦労だろうな。
そもそも水なんて買うのは旅行者だけだろうし、旅行者の集まるホテル街以外には商店一つ見当たらないから。
で、夜。
いつものように庶民の集まる酒場へ繰り出す。
1杯6ペソ(35円)の生ビールを飲んでいつものようにぐだぐだしていると、いつものようにおやじ達が話しかけてきた。
「キューバは好きか」
「サルサを踊ろう!え?踊れない?なんで?」
「彼氏はいるか?え?いない?ありえない!誰か紹介してやる!」
というような、半分大きなお世話なことを言われながらもまあいつものように楽しくやっていた。
で、私達も聞いてみた。
「キューバは好き?」と。
するとそれまで大声でワアワア話していたおっさん達の声がいきなり低くなる。
そしてもともと随分近くにあった顔を更に近づけ、周りの目を気にしながらも話し始める。
「カストロは知ってるよな?うん。彼が生きてる限りキューバは変わらない。
今はいくら働いても働いてもいい暮らしは望めない。
欲しい物だって買うことができない。
ハバナにある車が殆どボロボロのアメリカ車だって気づいたか?
例えばどんなに俺が金持ちでも日本車を買うことはできない。
新品のアメリカ車を買うことなんてもってのほか。
車は決まったルートから中古車が入ってくるだけ、それを買うしかないんだ。
そして君達はパスポートを持っているでしょ?俺はない。
キューバ国民は国外に旅行に行くことができないんだ。
国から出たかったら外国人と結婚するか、亡命しかないんだよ。」
まあそれがキューバなんだけどね、と、オヤジ達はまたビールを飲み始めた。
・・・・・・・そうなんだ・・・・・・・
話しが重すぎてなんていっていいのかわからず。
結局
「キューバの政治は最悪、でも音楽とラムは最高だ!」
と笑うオヤジ達と遅くまでお酒を酌み交わしたその夜。
明るい部分のピッタリ隣にある、「社会主義」のリアルを知った夜だった。
ハバナの街並み