だいぶ前、ホームページ上で「得度」を受け付けているという寺院に問い合わせしたことがあった。
宗派名を標榜しているが、あとで本山に問い合わせると「該当寺院なし」という。
道理で宗祖大師様の教えとは外れていると思った。
「それは霊障です」
「あなたには仏門に入るのを邪魔している霊がいるんです」
おやおや、『邪魔している霊が』とは、どこかの新宗教教団が好んで用いる台詞だ。
そして、「得度の前に住職に会ってもらって浄霊が必要です」
あいにく私は、そういった「霊障」「霊が憑いている」とかを前面に出す人間は大嫌い。
普通の寺ではないと思ったので電話を切った。
この世の中には確かに人知を超えた力というものが存在すると思う。
阻害エネルギーと感じ取ることもあるかも知れない。
だが、「霊障」「霊障」と押し付ける手法はどうかと思う。
そもそも信仰は、幾多の困難も乗り越える姿勢があってこその信仰。
神仏への祈りを強くして、努力する姿勢が大切。
人生山あり谷ありだが、それを楽しみながら生きられるようになるよう努めるのが本当の信仰だと思っている。