本日紹介しますラパチニブは乳がん治療薬としてHer2陽性がんに対してカペシタビンと併用される分子標的薬です。

 

 

 

 

 さてHer2とはという事の説明になりますが、トラスツズマブをはじめとする抗体医薬のところで何度も説明していますが・・・・・・・・・

 

 

 

 Human epidermal growth factor receptor family ヒト上皮成長因子受容体ファミリーに属するタンパクです。

 

 

 

 

 Her2陽性乳がんはかつては、悪性度が高く治療成績の悪い乳がんとして有名でした。  トラスツズマブをはじめとする抗Her2薬の登場によって、Her2陽性の響きは医療関係者にとって劇的に変化しました。

 

 

 

 

  トラスツズマブの開発秘話は「希望の力」というハリウッド映画にもなっています。  しかし、こちらも何度も繰り返しますが「Life find a way」命は自らその生き残りの道を切り開くものです。  

 

 

 

 癌細胞とても命、トラスツズマブに無効となったHer2陽性乳がんに用いられるのがラパチニブです。

 

 

 

 

 ラパチニブはEGFRとHer2の二つのチロシンキナーゼ受容体を阻害し、ガン細胞をアポトーシスへと導きます。

 

 

 

 ラパチニブは5FUのプロドラッグ(体の中で5FUとなる薬)であるカペシタピンと併用してもちいられます。

 

 

 

 一般に脳内は血液ー脳関門というバリアーで守られており、薬物は脳内には届きにくいのですが、このラパチニブは脳内にも分布するため、脳転移をした患者さんにも使えます。

 

 

 

 

 抗体医薬である、トラスツズマブはあまりに大きな分子量のタンパクであるため、脳内には全く移行しません。

 

 

 

 

 最後に現在Her2陽性乳がんの治療はトラスツマブとこのラパチニブの登場で大きく変わりました。

 

 

 

 

 治らない病気から治る病気へ まさにアンメットメディカルニーズに答えたくすりです。

 

 

via 薬の千夜一夜物語
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