とらドラ!と近年のアニメ批評 | 交わした約束忘れないよ目を閉じ確かめる押し寄せる闇振り払って進むよ

交わした約束忘れないよ目を閉じ確かめる押し寄せる闇振り払って進むよ

アニメ考察・津々浦々・韓信匍匐でやっていこと思います



ニコニコ公式生放送でとらドラの一挙放送を今見ています。6時間近くもあるんだが・・これ・・・


んで今1時間ほど見終わったので一旦批評をここに書こうかと。





まず、BGMの秀逸さに驚かされる。ベースをきかせた重低音の蔓延るBGMは、大河と高須の戦闘の臨場感を盛り上げる。お互いの緊張感を高め合い、視聴者の緊張感も高めることにより、このアニメの肝である大河と高須の戦闘がより画面に映える 出来栄えとなっている。つまり、BGMがアニメを盛り上げている。これは特筆すべき筆硯である。


作画はシャープ。キャラ以外は皆太い線で背景がしっかり描かれており、人物の心理描写が鋭敏なのをBGMとともに花を添えている。


キャラクターの魅力も、アニメの醍醐味といえる「現実にいそうでいなさそうな奴ら」


釘宮病患者が狂喜乱舞の手乗りタイガー逢坂大河が、大好きな北村くんのこととなるとややどもる癖や、寝起きの言葉の端々の漏れる言葉が釘宮病を促進させる。こののち、このように声の魅力に洗脳される(声優名)病の発症ならぬ発祥の地はこの釘宮病であり、マリオ1がおもしろかったように豊崎病、堀江病などが命名されていったが、この釘宮病を超える普及もとい感染を出す声優は未だいない。(なおわたくしきよしは豊崎病→釘宮病です)


そして、櫛枝さんがですね、なんか、こういうタイプの女子がうちのクラスにいてほしかったNo.1です。これ以上書くとつらさを覚えるので割愛


北村△ ※ただしイケメンに限る 「去年は大河を観察していた 」 お前・・どこの耳をすませばだよ・・・


主人公高須くんは、ぱっと見不良だけどほんとーは心がすっげー優しい。第一話の冒頭で洗面所のカビを几帳面に取っているシーンで俺の高須への第一印象はやはり変わった。高須くんになりたいね。





とらドラはこのように大変魅力ある作品。何より、2006年のハルヒ一期後の深夜アニメブームの、ハルヒクオリティに影響されたアニメであったと思われる。今でこそ深夜アニメは滑稽さ、意表さで人気が決まるが、ハルヒブーム後はクオリティでの勝負であった。なお、なぜそのような風潮が生まれたかといえば、まず、クオリティ性が問われたのは、ハルヒ以後けいおんまでだった。これは二つとも京都アニメーションの制作である。けいおんは原作こそシンプルで拍子抜けするものであったが、京都アニメーションは それをゴージャスに飾り付けたことで今日のブームとなっている。しかし、その風潮を打ち切ったのは2011年の「魔法少女まどか☆マギカ」。クオリティはハルヒをも超えたが、クオリティを超える話題を生んだのはスタイルであった。「決して先を想像させない」「途中から主人公が変わる」「誰が主人公なのか」ざっと書いて、この「話題のオンパレード」が近年の深夜アニメの人気を決めている。何よりこれを決めたのはアニメ会社ではなく、世論であった。俺としてはやはり、ワクワクするクオリティを優先した世論となってほしい。