方向転換し否定しない

野ばらとしてフクさんと

話し合いをしてきました

 

 

 

とりあえず腹ごしらえで

デザートを食べながら

いつも通り普通の話をして

 

飲食店だと隣が気になるから

静かに話せるところに移動する

予定だったけど外はどしゃ降りの雨

 

隣のビルが家具屋さんだから

 

「ソファ売り場で話す?」

「そうしようか」

 

疲れたときにたまに行く場所

静かでカップルも多い

 

最初は

 

「二人ならこれくらいの大きさがいいよね」

「頭が寄りかかれる方がよくない?」

 

ソファを少し楽しんでから

人の少ない場所の3人掛けのソファに

距離を持って座ると

 

「近くにおいでよ」

 

「近くに寄って話すようなこと?」

 

「いつものように話そう」

 

と言われたからフクさんの近くに寄って

 

しばらくフクさんの言葉を

待っていたけど黙っているから

 

「先週話をしてフクさんが

私との結婚に不安だって言って

それ以外にもいろいろ話す中で

私もフクさんとの結婚に不安になったし

悲しかったしもう一度結婚を考え直したいと思ったの」

 

「・・・うん」

 

「不安だったから入籍日も決めた

けど特に春分の日に思い入れが

あるわけではないから一度白紙にして

本当に結婚してこの先も一緒にいたいのか

それとも結婚に対して考えが違うから

別々の道を選ぶのかお互いの気持ちが

折り合いがつくまで普通のデートは

せずに話し合いをしたい」

 

「・・・分かった」

 

「私はね2年半でフクさんと

ずっと一緒にいたいと思った」

 

「俺もそうだよ」

 

「でも今のままでは結婚は

不安なんだよね?」

 

「・・・前も言ったけど

気になることはお金や時間の

自由がなくなることへの

抵抗感があるんだと思う」

 

「お金や時間?」

 

「俺、仕事が忙しいから平日は

自分の時間を作ることが殆ど

できないしなのに土日野ばらと

ずっと一緒にいるとなると自分が

したいこともできなくなるし

たまには一人になりたい」

 

「それは前に話したよね

平日一緒にいられない分

週末婚になるからできるだけ

一緒にいたい気持ちはあるけど

それは絶対ではなくてフクさん

だってしたいことはあると思うし

私だって実家に帰ったり友達と

会ったりの時間も大切にしたいから

それは話しながら決めていけば

いいと思うんだけどダメなのかな?」

 

「俺がしたいことにいちいち

何か言われるのかもと思うと

窮屈になる気がしたから」

 

「今もフクさんは日曜

自分のことしたいと言うから

別々に過ごしているよね?

それに私が何か文句言ってる?」

 

「言ってないけど

以前日曜も一緒にいようとなった

とき俺がアイロンとか靴磨きとか

あると伝えたら理由を付けて

本当は会いたくないんじゃないか

って怒ったじゃん

そんな風に言われたら嫌だ」

 

「あの時はお互いのすれ違いだって

話して分かったからすぐ仲直り

できたしもうそんな風に怒らない

ように気を付けるよ、ごめんね」

 

「別に毎週自由が欲しいと言ってない

けど自分の時間を持つことも理解してほしい」

 

「分かった

都度話しながら決めていこう」

 

「でも一番気になるのは

お金のことなんだよね」

 

 

つづく