昨夜、私の部屋の電気を点けると、一瞬黒い何かが視界に入ってすぐに消えた。
この間わずか1秒程度だったと思う。
だが私は確信していた。
奴だ!奴が現われたのだ!
しかし、闇の中で息を潜めているかのようにその後は姿を現わさなかった。
そして今夜、ギターを弾こうと隣の部屋へ入ると、そこに奴の姿があった。
私が仕事へ行っている隙に、奴はまんまと隣の部屋へ移動していたのだ。
母親が部屋の換気を行っている間を狙って。
だがこちらの部屋は私の部屋より広く物も少ない。
私を欺いて隠れたつもりだろうがはっきり確認した。
テレビの下だ!
意を決して周りにある物をどかす。
もちろん視線は外さない。
そして奴に気付かれないように部屋を出て武器となる新聞紙を取りに行く。
母親にも奴のことを告げると、最強の武器である殺虫剤を手に私の後に続く。
かくして私たち親子と奴との死闘が始まった。
母親がテレビの下にいる奴に先制攻撃をかける。
たまらずに出てきた奴を私が捕らえて最後の一撃を与えた。
勝った!親子の勝利だ!
こうしてまた平和な生活を取り戻すことが出来た。