知り合いがスタッフということもあり
今日をほんのり楽しみにしていた。
〖 目の見えない白鳥さん、
アートを見に行く 〗
目が見えないのに見るアート。
一瞬、不思議側に傾きそうになるが
すぐにセンターに戻るわたし。
目が見えていても見えていないこともあるし
見ていても違う角度で見ていれば
あなたと私の
見ている色は違うのだ。
彼が【写真活動】という
(写真家と言うのに違和感があるらしい)
散歩しながらの写真撮影は
シャッターを押すことで完結している。
彼がその作品を見返すことは、無い。
歩いた道も
笑う友人たちも
美味しいと呑み交わした地酒も
吹く風も、光る夕陽も
その瞬間を切り取り
そして次の瞬間には過去へと流れていく。
幸せの源泉はなにか、との質問に
時間、と答えていた。
今が頂点
そういうことなんだろうな、と思った。
この生も、この瞬間も、流れる時間も
終わりがあるから尊とくて愛おしい。
丁寧にTシャツを畳む彼の手のアップに
その全てが胸に迫ってきて
すぐに消えた。
人生はアート ですね
芝の上の羊