病院のICU。
やってきた、1人の男が、ベッドに横たわる男に話し掛ける。
いかりや:「おい!志村!起きろ!志村!」
志村:「うわ⁉ ゴリラ!」
いかりや:「誰がゴリラだよ! 時間無いぞ!行くぞ!」
志村:「えー、今からどこ行くんですか? ていうか、いかりやさん、死んだんじゃなかったの?」
いかりや:「お前も死んだんだよ」
志村:「えーーー!! いつ?」
いかりや:「たった今。 後ろ振り返って見ろ。」
志村:「うぇ! 俺が寝てる! じゃ、俺は誰よ?」
いかりや:「あそこに寝てるのは、死んだお前で、喋ってるお前は、あの世に行く、魂になったお前な。
お前が道を迷わないように、俺が迎えに来てやったんだよ。」
志村:「じゃ、俺ホントに死んだんだ。 あ、見て! 医者が俺を囲んでる」
いかりや:「お前の、死亡確認だな」
志村:「俺が代わりにしてやろ。 (横たわる自分に駆け寄り、脈を取って)・・・駄目だこりゃ!
」
いかりや:「自分で言うなよ(笑)」
志村:「死んだ本人がやりゃ、間違いないでしょ」
志村:「あれ? 看護婦さんが俺の服脱がせて裸にしてるよ。」
いかりや:「あの世に送るのに、体拭いて綺麗にするんだ。 最後の儀式だな。」
志村:「へその下の方も、手がいってるじゃん!」
いかりや:「そりゃ全身綺麗にしないと。」
志村:「すいませーん!そこの裏のトコ気持ち良いんで重点的にお願いしまーす!」
いかりや:「そういう意味でやってないの!」
志村:「お姉さん! それ、大きいから両手じゃないと持ち上がんないよ!」
いかりや:「見栄張るんじゃないって! 見てみろよ! 片手で摘まんでるよ(笑)。」
志村:「おぅ!おぅ! 俺のチンコはやかんの蓋かよ!」
いかりや:「バカな事言ってないで、志村、もう行くぞ!」
(いかりや、ぐんぐん歩き出す)
志村:「行く前に、最後に1つだけ良い?」
いかりや:「なんだよ。」
志村:「(後ろを振り返って)はい、最後に皆さんご唱和を!
「アイーン!!」
志村:「あっ、待ちなさいよ! おい!いかりや! 長さん! おい! ゴリラ!」
いかりや:「誰がゴリラだよ!」
志村:「ねえ!ねえ!向こうに、ガールズバーある?」
いかりや:「ないよ、そんなの!」
(歩く2人の姿、やがて消えていく・・)
合掌。