先日、クローズドで山伏の先達とトークイベントをやっていました。

「共生」「食と人」「土や山と人」「ゆだねること」のような話をいろいろと。基本的には私と先達の対話セッションなのですが、参加者の方々からの質問にお答えしたり、参加者の方々にも感じることを出してもらったりもしています。

その中で、参加者の方から「般若心経のあるフレーズ」についての解釈の質問がありました。

その際のお答えが、「音を感じなさい」だったんです。

「繰り返し唱えて、その音を感じてみなさい」「あそこのフレーズはさ、気持ちいいよね、俺も好きだよ」と。

（ちなみにそれは、私も好きなフレーズでした）

お経とか、真言とか、いろいろとお唱えするものはあるのですが、「意味もわからず唱えていること」は、良くないんじゃないか、意味を知って唱えた方がいいんじゃないか、って思ったりしますよね。

でも、それだと、「学び手の自由」が奪われてしまうこともあるんです。

先達はいつものお答えなのですが、あらためて、私はこのことを思い出しました。

先日のブログに書いた、本の話です（ちょっとくどい。笑）

本をいろいろと手に取っている中で、再読した本たちがいくつかありまして、こちらもそのひとつです。

先生はえらい (ちくまプリマー新書)

Amazon（アマゾン）

160〜5,083円

しみじみ噛みしめたのは、このフレーズでした。

「師が師でありうるのは、師がいかなる機能を果たすものであるかを、師は知っているけれど、自分は知らないと弟子が考えているからです」

もうこれは、何度読んでもスカッと視界が晴れるというか、つきものが落ちるような感覚を味わいます。

また、自らの在り方を問い直すことにもなっています。

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もちろん、理屈や意味を理解した上で、もしくは目標を明確にした上で学ぶ良さはあります。

最短でゴールに行くことができるというメリットです。

ただしその方法では、「寄り道」ができないんですね。学び手の自由な寄り道と、そこで得る実感、持論の形成などの機会が減ることになってしまう。

私が取り入れている方法のひとつに「ソマティック（ボディ）ワーク」がありますが、これなどはまさに、「正解」や「ゴール」を目指すようなものではないのです。

有機的な、やってみて、何が起こるかを観察していくような在り方で行うものです。

それが、固有の学びであり、固有の世界の醸成につながっていくのです。

今朝、仲間と打ち合わせをしていたのですが、その内容からふとこのことを思い出したのでガーッと一気に書いてみました。

思えば、私の人生は寄り道ばっかりで、全然ゴールにたどり着いた気がしてないわ………これはこれでどうなんだ（笑）。

そうそう。内田樹先生の書籍のほかに、SNSでアップしたのはこんな本たちでした↓

聖なる鏡―アレックス・グレイの幻視的芸術―

風の谷のナウシカ全7巻箱入りセット「トルメキア戦役バージョン」

踏み越えるキャメラ―わが方法、アクションドキュメンタリー

古本でしか手に入らないものも多いなあ～。

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