こちらは昨年8月7日の撮影で、グーグルの衛星写真の上に、ストラクチャーの試作品を並べたものです。ここから約半年間、ヒーヒー言いながら実物通りに高低差をつくる作業をしたのですが、こうしてみると、この写真のほうがむしろ実感的にみえるところもあって、がっかりです。ところで、この仕様だと簡単かつお安く、誰でもジオラマが作れちゃいます。市販のエンドレスの線路に引込線を1本つけた、900×600㎜のミニレイアウトを企画したら、小学生の鉄道模型ファンに喜んでもらえるかもしれません。

 

さて、ストラクチャーはどれも簡易版なので、今回から、これらの建物を全て標準工法で作り直します。具体的には、窓に奥行きをつけるために壁を2重構造に、雨どいを表現するために屋根を2重構造にします。

 

前回のプロジェクトSHIMONADAでは、最終的にこちらの紙を壁の標準素材にしていました。紙質がマットで好ましいし、厚さが0.31㎜あるので、窓の段差がしっかりつくのです。ところが問題はお値段で、1枚あたり50円は、設計や印刷に失敗すると、心とお財布へのダメージが小さくありませし、年金生活になったら、サステナビリティが確保できません。

 

そこで今回は、試作品にも使った、こちらを採用することにしました。紙の厚さは0.21㎜ですが、一枚15円なので、印刷に失敗しても舌打ちをするくらいで済みます。

 

では、実際に紙の違いはどうなのかというと、前作のストラクチャーには、コピー用紙に印刷しただけの1枚構造、ELECOMのスーパーファイン紙〔厚手〕を使った2枚構造、キャノン写真用紙プレミアムマットを使った2枚構造の3種類が混在しています。ご覧の通り、遠目には違いがほとんどわかりません。

 

という訳で、まずはセクションの一番右手にある、四角い建物を作ります。びっくりするくらいシンプルな、実にカッコいいお宅です。

 

国道側からみたところです。

 

2021年3月のグーグルストリートビューだと壁は白で、スジの方向も違います。この後、壁面が貼り換えられた、ということになります。

 

さて、もちろん製作途中の写真もいろいろ撮ったのですが、模型とはいえ、さすがに個人のお宅をいろいろブログに掲載するのは、気が引けます。よって、こちらは製作過程の後半、窓を抜いて、紙の断面にタミヤエナメルでアルミサッシの色であるレッドブラウンを差したところです。以前はクレパスを使っていましたが、プラ塗料を使ったほうが、細部まで楽に色がさせます。

 

裏側から同じものを貼って窓を表現しました。コーナーの折り目はクレパスを塗りこんで目立たなくしています。

 

内部は5㎜厚のスチレンボードで、がっちり補強してあります。

 

左が試作品、右が今回作ったものです。屋根も設計を変更しましたが、遠目にはそれほど違わないかも…。

 

国道側です。左が今回作ったものなのですが、壁面に木工ボンドがついて、えらく汚くなってしまいました。久々にストラクチャー工作をやったので、勘が鈍っていたかも。うーん、樹木とかでうまく隠せるでしょうか? それともあきらめて作り直しかなあ…。

 

冴えない終わり方でスミマセン。